ASAP2 ファイルの概要
ASAM MCD-2 MC 標準 (ASAP2 とも呼ばれる) は Association for Standardization of Automation and Measuring Systems (ASAM) によって推奨されているデータ定義の標準です。ASAP2 は測定、キャリブレーション、および診断システムで使用されるデータの非オブジェクト指向の説明です。ASAM と ASAM MCD-2 MC (ASAP2) 標準の詳細については、www.asam.net の ASAM Web サイトを参照してください。
ASAP2 ファイルの生成およびカスタマイズ機能を使用するには、以下に慣れておく必要があります。
ASAM および ASAP2 標準と用語。ASAM Web サイト (
www.asam.net) を参照してください。コード生成用のモデル データ要素の設定。コード マッピング エディター – C を参照してください。
生成されたコードの信号とパラメーターのストレージおよび表現。生成コードにおけるデータの表現を参照してください。
キャリブレーション ファイルの生成 ツールの使用。
ASAP2 ファイルへのカスタム データ要素の追加。カスタム データ要素の作成と追加を参照してください。
システム ターゲット ファイルの定義による ASAP2 ファイルの生成
さまざまなシステム ターゲット ファイル構成で ASAP2 ファイルを生成できます。たとえば、ERT ベース、GRT ベース、Simulink Real-Time、AUTOSAR Classic、または AUTOSAR Adaptive のシステム ターゲット構成では、キャリブレーション ファイルの生成 ツールまたは coder.asap2.export 関数を使用して ASAP2 ファイルを生成できます。
信号とパラメーター向け ASAP2 情報の定義
ASAP2 ファイルを生成するには、モデルのパラメーターと信号に関する情報が必要です。モデル データ エディターおよび組み込み Simulink® データ オブジェクトを使用して、情報を提供します。たとえば、Simulink.Signal オブジェクトを使用して測定情報を提供し、Simulink.Parameter オブジェクトを使用して特性情報を提供します。Simulink.Signal と Simulink.Parameter から派生したデータ クラスのデータ オブジェクトを使用しても、この情報を提供できます。
詳細については、データ オブジェクトおよびモデル データ エディターを参照してください。
Simulink.Signal が ASAP2 ファイル内に Measurement として生成されます。

Simulink.Parameter が ASAP2 ファイル内に Characteristic として生成されます。

ルックアップ テーブル向け ASAP2 情報の定義
Simulink Coder™ ソフトウェアは、ルックアップ テーブル データとそのブレークポイント向けに ASAP2 の説明を生成します。本ソフトウェアでは、1 次元テーブル データを CURVE 情報、2 次元テーブル データを MAP 情報、およびブレーク ポイントを AXIS_DESCR 情報と AXIS_PTS 情報として表現します。次の Simulink Lookup Table ブロックのいずれかを使用して、ルックアップ テーブルをモデル化できます。
このソフトウェアでは、次の種類のルックアップ テーブル ブレーク ポイント (軸ポイント) がサポートされます。
| ブレークポイントの種類 | 生成される情報 |
|---|---|
| 調整可能で複数のテーブル軸間で共有 (共通軸) |
|
| 固定で調整不可 (固定軸) |
|
| 調整可能だが複数のテーブル軸間で共有されない (標準軸) |
|
ASAP2 コード生成のためにブロックを設定するときは、次のようにします。
標準軸を構成するには、n-D Lookup Table ブロックを使用します。テーブル データには
Simulink.LookupTableオブジェクトを使用し、Breakpoint Specification ブロック パラメーターをExplicit valuesに指定します。共通軸を構成するには、Interpolation Using Prelookup ブロックを使用し、テーブル データに
Simulink.LookupTableオブジェクトを使用します。Simulink.LookupTableオブジェクトの場合は、Breakpoint Specification をReferenceに指定します。ブレークポイントの場合は、Prelookup ブロックと、
Simulink.Breakpointオブジェクトを使用するテーブル データを使用します。
固定軸を構成するには、n-D Lookup Table ブロックを使用します。テーブル データには
Simulink.Lookuptableオブジェクトを使用し、Breakpoint Specification ブロック パラメーターをEven Spacingに指定します。ASAP2 Version 1.31 以前では、ブレークポイントはコード内に整数として格納されていなければなりません。データ型は組み込み整数型 (
int8、int16、int32、uint8、uint16、またはuint32)、固定小数点データ型、または同等のエイリアス タイプでなければなりません。ASAP2 Version 1.6 以降では、ブレークポイントはコード内に浮動小数点型として格納できます。
次の例は、標準軸形式で生成され ASAP2 ファイルに埋め込まれる n-D Lookup Table レコードを示したものです。

ASAP2 ファイルの構造体
以下の表は ASAP2 ファイルの基本構造の概要を示し、ファイルの各部の作成に使用されるカスタマイズ関数について説明したものです。
ASAP2 ファイルの静的部分は "太字" で示されます。
coder.asap2.UserCustomizeBase関数を使用して、ASAP2 ファイルにカスタム データを追加します。
ファイルのセクション | セクションを更新する関数 |
|---|---|
ファイル ヘッダー | HeaderComment |
| AfterBeginProjectContents |
| AfterBeginHeaderContents |
|
|
| AfterBeginModuleContents |
| |
モデル依存の | |
| coder.asap2.AxisInfo |
| coder.asap2.Characteristic |
| coder.asap2.CompuMethod |
| coder.asap2.Function |
| coder.asap2.Group |
| coder.asap2.Measurement |
| coder.asap2.RecordLayout |
| |
|
|
ファイル フッター/テール | writeFileTail |
Simulink モデルから ASAP2 ファイルを生成する方法の例については、ASAP2 および CDF データ定義ファイルの生成を参照してください。
ASAP2 ファイルの生成に関する質問への詳細な回答については、Frequently Asked Questions About ASAP2 File Generationを参照してください。
参考
キャリブレーション ファイルの生成 | coder.asap2.export | coder.asap2.UserCustomizeBase