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tform2rotm

同次変換から回転行列を抽出

構文

rotm = tform2rotm(tform)

説明

rotm = tform2rotm(tform) は、同次変換 tform から回転コンポーネントを抽出し、それを正規直交回転行列 rotm として返します。tform の並進コンポーネントは無視されます。入力の同次変換は、変換について左から掛ける形式になっている必要があります。回転行列を使用する場合、回転行列に対して回転する座標を左から掛けます (右から掛けるのではなく)。

例

同次変換の回転行列への変換

tform = [1 0 0 0; 0 -1 0 0; 0 0 -1 0; 0 0 0 1];
rotm = tform2rotm(tform)

rotm = 3×3

     1     0     0
     0    -1     0
     0     0    -1

入力引数

tform — 同次変換

3×3×n の配列 | 4×4×n の配列

同次変換。3×3×n の配列または 4×4×n の配列として指定します。n は同次変換の数です。入力の同次変換は、変換について左から掛ける形式になっている必要があります。

2 次元同次変換行列の形式は次のとおりです。

$$T=\left[\begin{array}{ccc}{r}_{11}& r_{12}& t_1\\ r_{21}& r_{22}& t_2\\ 0& 0& 1\end{array}\right]$$

3 次元同次変換行列の形式は次のとおりです。

$$T=\left[\begin{array}{cccc}{r}_{11}& r_{12}& r_{13}& t_1\\ r_{21}& r_{22}& r_{23}& t_2\\ r_{31}& r_{32}& r_{33}& t_3\\ 0& 0& 0& 1\end{array}\right]$$

例: [0 0 1 0; 0 1 0 0; -1 0 0 0; 0 0 0 1]

出力引数

rotm — 回転行列

2×2×n の配列 | 3×3×n の配列

回転行列。n 個の回転行列を含む 2×2×n または 3×3×n の配列として返されます。配列内の各回転行列は、サイズが 2 行 2 列または 3 行 3 列で、正規直交です。回転行列を使用する場合、回転行列に対して回転する座標を左から掛けます (右から掛けるのではなく)。

2 次元回転行列の形式は次のとおりです。

$$R=\left[\begin{array}{cc}{r}_{11}& r_{12}\\ r_{21}& r_{22}\end{array}\right]$$

3 次元回転行列の形式は次のとおりです。

$$R=\left[\begin{array}{ccc}{r}_{11}& r_{12}& r_{13}\\ r_{11}& r_{22}& r_{23}\\ r_{31}& r_{32}& r_{33}\end{array}\right]$$

例: [0 0 1; 0 1 0; -1 0 0]

詳細

同次変換行列

同次変換行列は、直交回転と並進で構成されます。

2 次元変換

2 次元変換には、z 軸についての回転 θ (

$$R_z(\theta )=\left[\begin{array}{cc}\cos \theta & -\sin \theta \\ \sin \theta & \cos \theta \end{array}\right]$$

) および x 軸と y 軸に沿った並進 (

$$t=\left[\begin{array}{c}x\\ y\end{array}\right]$$

) が含まれているため、次の形式の 2 次元変換行列になります。

$$T=\left[\begin{array}{cc}R& t\\ 0_{1\times 2}& 1\end{array}\right]=\left[\begin{array}{cc}{I}_2& t\\ 0_{1\times 2}& 1\end{array}\right]·\left[\begin{array}{cc}R& 0\\ 0_{1\times 2}& 1\end{array}\right]$$

3 次元変換

3 次元変換には、x 軸、y 軸、および z 軸についての 3 つの回転 (

$$R_x(\varphi )=\left[\begin{array}{ccc}1& 0& 0\\ 0& \cos \varphi & \sin \varphi \\ 0& -\sin \varphi & \cos \varphi \end{array}\right],R_y(\psi )=\left[\begin{array}{ccc}\cos \psi & 0& \sin \psi \\ 0& 1& 0\\ -\sin \psi & 0& \cos \psi \end{array}\right],R_z(\theta )=\left[\begin{array}{ccc}\cos \theta & -\sin \theta & 0\\ \sin \theta & \cos \theta & 0\\ 0& 0& 1\end{array}\right]$$

) に関する情報が含まれており、乗算後には xyz 軸についての回転 (

$$\begin{array}{l}{R}_{xyz}=R_x(\varphi )R_y(\psi )R_z(\theta )=\\ \left[\begin{array}{ccc}\cos \varphi \cos \psi \cos \theta -\sin \varphi \sin \theta & -\cos \varphi \cos \psi \sin \theta -\sin \varphi \cos \theta & \cos \varphi \sin \psi \\ \sin \varphi \cos \psi \cos \theta +\cos \varphi \sin \theta & -\sin \varphi \cos \psi \sin \theta +\cos \varphi \cos \theta & \sin \varphi \sin \psi \\ -\sin \psi \cos \theta & \sin \psi \sin \theta & \cos \psi \end{array}\right]\end{array}$$

) になります。また、x 軸、y 軸、および z 軸に沿った並進 (

$$t=\left[\begin{array}{c}x\\ y\\ z\end{array}\right]$$

) が含まれています。したがって、次の形式の 3 次元変換行列になります。

$$T=\left[\begin{array}{cc}R& t\\ 0_{1x3}& 1\end{array}\right]=\left[\begin{array}{cc}{I}_3& t\\ 0_{1x3}& 1\end{array}\right]·\left[\begin{array}{cc}R& 0\\ 0_{1x3}& 1\end{array}\right]$$

拡張機能

C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2015a で導入

R2023a: tform2rotm が 2 次元同次変換行列をサポート

tform 引数で 3×3×n の配列として 2 次元同次変換行列が受け入れられるようになり、tform2rotm は 2×2×n の配列として 2 次元回転行列を出力するようになりました。

参考

rotm2tform | se2 | se3 | so2 | so3

トピック

• ロボティクスにおける座標変換