オブジェクトの保存と読み込み
オブジェクトの保存と読み込み処理の最適化
クラスに特定のメソッドを実装して、オブジェクトの保存と読み込みの処理をカスタマイズします。これらのメソッドにより、バージョンの互換性を高め、初期化の依存関係を避け、読み込んだオブジェクトの機能を復元することができます。
トピック
オブジェクトの保存および読み込みの仕組み
- オブジェクトの保存と読み込みのプロセス
MATLAB® は、読み込まれたオブジェクトが既知の状態になるよう、保存操作と読み込み操作でオブジェクトを処理します。 - 保存と読み込みのプロセスの変更
保存と読み込みのプロセスを変更して、クラスのバージョン互換性を実現します。 - 基本的な saveobj と loadobj のパターン
これらの基本的なプログラミング パターンを使用して、カスタムの保存プロセスと読み込みプロセスを実装します。
保存と読み込みのカスタマイズ
- 保存されたオブジェクトの MAT ファイル サイズの削減
クラス定義でプロパティの既定値を指定すると、同じクラスの複数のオブジェクトを保存するときに MAT ファイルのサイズを削減することができます。 - 既定値によるバージョン互換性の改善
クラス定義へのプロパティの追加に際して既定値を使用すると、以前のバージョンで定義されたオブジェクトが、読み込みのときに必ず適切な値をもつようになります。 - オブジェクト データを保存してグラフィックス オブジェクトを再作成
MAT ファイルにグラフィックス階層全体を保存するより、データおよび作成しなおしたグラフィックスを保存するほうが効率的です。 - プロパティ初期化の順序依存を回避
依存プロパティの set メソッドを定義して、初期化の順序依存を回避します。 - クラスの互換性の保持
非表示の依存プロパティを使用して、クラスの互換性を保持します。 - 読み込み時のオブジェクトの初期化
ConstructOnLoad
を有効にすると、loadobj
メソッドを実装しない場合でもコンストラクターでのオブジェクトの変更ができるようになります。 - クラス階層からのオブジェクトの保存と読み込み
クラスは、クラス階層のスーパークラスにより定義されたloadobj
メソッドとsaveobj
メソッドを、自らのloadobj
メソッドとsaveobj
メソッドから呼び出すことができます。 - リスナーの復元
プロパティ リスナーをloadobj
メソッドから復元することができます。