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cordicatan2

CORDIC ベースの 4 象限逆正接

説明

theta = cordicatan2(y,x) は、CORDIC アルゴリズム近似を使用して、y および x の 4 象限逆正接を計算します。

theta = cordicatan2(y,x,niters) では、アルゴリズムの反復が niters 回実行されます。

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浮動小数点の直交座標を定義します。

y = 0.5;
x = -0.5;

cordicatan2 を使用して浮動小数点 CORDIC 逆正接を計算します。この結果を、atan2 を使用して計算した逆正接と比較します。

theta_cdat2_float = cordicatan2(y,x)
theta_cdat2_float = 2.3562
theta_atan2_float = atan2(y,x)
theta_atan2_float = 2.3562

固定小数点の直交座標を定義します。

y = fi(0.5,1,16,15);
x = fi(-0.5,1,16,15);

cordicatan2 を使用して固定小数点 CORDIC 逆正接を計算します。この結果を、atan2 を使用して計算した逆正接と比較します。

theta_cdat2_fixpt = cordicatan2(y,x)
theta_cdat2_fixpt = 
    2.3562

          DataTypeMode: Fixed-point: binary point scaling
            Signedness: Signed
            WordLength: 16
        FractionLength: 13
theta_atan2_fixpt = atan2(y,x)
theta_atan2_fixpt = 
    2.3562

          DataTypeMode: Fixed-point: binary point scaling
            Signedness: Signed
            WordLength: 16
        FractionLength: 13

入力引数

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直交の y 座標。スカラー、ベクトル、行列、または多次元配列として指定します。

yx は同じサイズでなければなりません。サイズが同じでない場合は、少なくとも一方の値がスカラー値でなければなりません。yx は同じデータ型でなければなりません。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | fi
複素数のサポート: あり

直交の x 座標。スカラー、ベクトル、行列、または多次元配列として指定します。

yx は同じサイズでなければなりません。サイズが同じでない場合は、少なくとも一方の値がスカラー値でなければなりません。yx は同じデータ型でなければなりません。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | fi
複素数のサポート: あり

CORDIC アルゴリズムの反復回数。正の整数値のスカラーとして指定します。

反復数を増やすと、結果の精度が高まりますが、計算量も増加しレイテンシも増えます。

niters を指定しない場合や指定した値が大きすぎた場合は、アルゴリズムでは最大値が使用されます。固定小数点の演算では、反復の最大回数は y または x の語長よりも 1 回少なくなります。浮動小数点の演算では、最大値は double で 52、single で 23 です。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64 | fi

出力引数

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範囲 [-pi, pi] の逆正接の値 (ラジアン)。スカラー、ベクトル、行列、または多次元配列として返されます。

y および x が浮動小数点数の場合、thetayx と同じデータ型になります。それ以外の場合、theta は固定小数点データ型となり、語長は y および x と同じで、小数部の長さは -pi から pi の値に対して最高精度となります。

アルゴリズム

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CORDIC

CORDIC は、COordinate Rotation DIgital Computer の略語です。ギブンス回転に基づく CORDIC アルゴリズムは、Shift-Add 反復演算のみを必要とするため、ハードウェア効率が最も優れたアルゴリズムの 1 つです (参考文献を参照)。CORDIC アルゴリズムは、明示的な乗数を必要としません。CORDIC を使用すると、正弦関数、余弦関数、逆正弦関数、逆余弦関数、逆正接関数、ベクトル振幅関数などのさまざまな関数を計算できます。また、このアルゴリズムは除算、平方根、双曲線、対数などの関数にも使用できます。

CORDIC の反復数を増やすと、結果の精度が高まりますが、それにより計算量が増加しレイテンシが増えます。

信号の流れ図

CORDIC ベクトル モード カーネル

CORDIC カーネルの精度は X、Y および Z の初期値の選択に依存します。このアルゴリズムは以下の初期値を使用します。

  • X0 は入力値 X に初期化されます。

  • Y0 は入力値 Y に初期化されます。

  • Z00 に初期化されます。

fimath の伝播ルール

CORDIC 関数は、入力に追加されたすべてのローカル fimath を破棄します。

CORDIC 関数は、計算の実行時に独自の内部 fimath を使用します。

  • OverflowActionWrap

  • RoundingMethodFloor

出力には fimath が追加されていません。

拡張機能

バージョン履歴

R2011b で導入