Colored Noise
カラード ノイズ信号の生成
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DSP System Toolbox /
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説明
Colored Noise ブロックは、周波数範囲全体で 1/|f|α のパワー スペクトル密度をもつカラード ノイズ信号を生成します。逆パワー スペクトル密度成分 α は、区間 [-2 2]
内の任意の値を取ることができます。ブロックが生成するカラード ノイズのタイプは、ブロック ダイアログ ボックスで選択した [ノイズ カラー] オプションによって異なります。[ノイズ カラー] を [カスタム]
に設定すると、[周波数の逆べき乗] パラメーターでノイズのパワー密度を指定できます。
例
端子
出力
パラメーター
ブロックの特性
データ型 |
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多次元信号 |
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可変サイズの信号 |
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詳細
アルゴリズム
次の図に、カラード ノイズを生成する全体的なプロセスを示します。
乱数ストリーム ジェネレーターは、ガウス分布または一様分布に従うホワイト ノイズのストリームを生成します。ホワイト ノイズに適用されるカラー フィルターは、次のようなパワー スペクトル密度 (PSD) 関数に従うカラード ノイズを生成します。
α (周波数の逆べき乗) が 0 に等しい場合、カラー フィルターは乱数ストリーム ジェネレーターの出力に適用されません。範囲のオプションが有効になっている場合、出力は振幅が +1 と -1 の間にある一様なホワイト ノイズになります。範囲のオプションが有効になっていない場合、出力はガウス型のホワイト ノイズになり、値は +1 と -1 の間に制限されません。α が他の値に設定されている場合、カラー フィルターが乱数ストリーム ジェネレーターの出力に適用されます。範囲のオプションが有効になっている場合、絶対最大出力が 1
を超えないように、ゲイン g がカラー フィルターの出力に適用されます。
カラード ノイズ過程の詳細と、α の値がカラード ノイズの PSD にどのような影響を与えるかについては、カラード ノイズ過程を参照してください。
周波数の逆べき乗 α が正である場合、カラード ノイズは次数 63 の自己回帰 (AR) モデルを使用して生成されます。AR の係数は、次のようになります。
ピンク ノイズとブラウン ノイズは特殊なケースであり、それぞれ次数 12 および 10 の特別に調整された SOS フィルターから生成されます。これらのフィルターは、パフォーマンスが向上するように最適化されています。
周波数の逆べき乗 α が負である場合、カラード ノイズは次数 255 の移動平均 (MA) モデルを使用して生成されます。MA の係数は、次のようになります。
パープル ノイズは 1 次フィルターから生成され、B = [1 −1] です。
適用されるカラー フィルター (ピンク、ブラウンおよびパープルを除く) の詳細については、[2]の pp. 820 ~ 822 を参照してください。
参照
[1] Beran, J., Feng, Y., Ghosh, S., and Kulik, R. Long-Memory Processes: Probabilistic Properties and Statistical Methods. Springer, 2013.
[2] Kasdin, N.J. "Discrete Simulation of Colored Noise and Stochastic Processes and 1/fα Power Law Noise Generation". Proceedings of the IEEE®. Vol. 83, No. 5, 1995, pp. 802–827.
拡張機能
バージョン履歴
R2015a で導入