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信号処理モデル向け Simulink 環境の構成

DSP Simulink モデル テンプレートについて

DSP Simulink® モデル テンプレートを使用すると、デジタル信号処理モデリングの推奨設定で Simulink 環境を自動的に構成できます。DSP Simulink モデル テンプレートでは、コンフィギュレーション パラメーターを含む設定の再利用が可能です。ベスト プラクティスを使用するテンプレートからモデルを作成し、一般的な問題に対する以前のソリューションを活用できます。新規モデルで既定のキャンバスの代わりに、テンプレート モデルを選択してすぐに作業を開始できます。

Simulink モデル テンプレートの詳細については、モデルからのテンプレートの作成 (Simulink)を参照してください。

DSP System ToolboxSimulink モデル テンプレートを使用したモデルの作成

新しい空のモデルを作成し、ライブラリ ブラウザーを開くには、次のようにします。

  1. MATLAB® [ホーム] タブの [ファイル] セクションで、[新規][Simulink モデル] をクリックします。組み込みの Simulink モデル テンプレートと共に Simulink のスタート ページが開きます。

  2. [DSP System Toolbox] でいずれかのテンプレートをクリックし、DSP System Toolbox™ での使用に適した設定でモデルを作成します。テンプレートの設定とコンテンツを使用した新規モデルが Simulink エディターに表示されます。モデルは、保存するまでメモリ内にのみ存在します。

  3. ライブラリ ブラウザーにアクセスするには、モデルのツールストリップの [ライブラリ ブラウザー] をクリックします。

    The Simulink model templates in the Simulink Start page under DSP System Toolbox. In order, they are Basic Filter, Tunable FIR and IIR Filters, Interpolated FIR Filter, and Mixed-Signal System.

DSP Simulink モデル テンプレート

DSP Simulink モデル テンプレートのいずれかを選択してモデルを作成すると、モデルは DSP System Toolbox の推奨設定を使用するように構成されます。この表はそれらの設定の一部を示しています。

コンフィギュレーション パラメーター設定
SingleTaskRateTransMsgerror
multiTaskRateTransMsgerror
Solverfixedstepdiscrete
EnableMultiTaskingオフ
StartTime0.0
StopTimeinf
FixedStepauto
SaveTimeoff
SaveOutputoff
AlgebraicLoopMsgerror
SignalLoggingoff
FrameProcessingCompatibilityMsgerror

DSP System Toolbox の Simulink モデル テンプレートを以下に示します。

基本フィルター

[基本フィルター] をクリックして、DSP System Toolbox 用の推奨設定で構成された基本フィルター モデルを作成します。

このモデルは、ローパス フィルターを実装しており、フィルター処理された信号を元の信号と比較できます。モデルは、Simulink 内で、DSP System Toolbox を使用したフィルター処理アルゴリズムのモデル化の開始点として機能します。

Diagram of the Basic Filter template. The model has two Sine Wave blocks and a Gaussian Noise block in the input. The outputs of these three blocks are added by an adder. The noisy Sinusoidal signal at the output of the adder is passed into a Lowpass FIR Filter block. The noisy signal and the filtered signal are fed into Spectrum Analyzer as two inputs. The Spectrum Analyzer compares the spectra of these two signals. In the model toolstrip, Stop time is set to Inf and the simulation model is set to 'Normal'.

以下は元の信号とフィルター処理された信号を示すスペクトル アナライザーの出力です。入力信号は 1 kHz と 15 kHz のトーンを含みます。1 kHz のトーンはフィルター処理された出力で渡され、15 kHz のトーンは減衰されます。

Spectrum Analyzer window showing the input and the filtered output signals.

調整可能な FIR および IIR フィルター

[調整可能な FIR および IIR フィルター] テンプレートを使用して、調整可能なフィルター仕様で FIR および IIR フィルターの設計と実装を行います。

このモデルは、Tunable Lowpass FIR Filter および Tunable Lowpass IIR Filter 設計ブロックを使用して FIR および IIR フィルターを設計する方法を示しています。Knob (Simulink) ブロックを使用してフィルターのカットオフ周波数を調整できます。シミュレーション中にフィルターのカットオフ周波数を調整すると、設計したフィルターの振幅応答が変化します。Filter Visualizer ブロックを使用して、設計したフィルターの振幅応答を可視化します。基本フィルターのモデル テンプレートと同様に、入力は 1 kHz と 15 kHz のトーンおよびノイズを含む正弦波信号です。

Discrete FIR Filter (Simulink) ブロックおよび Second-Order Section Filter ブロックは、設計ブロックからの係数を使用してローパス FIR フィルターおよびハイパス IIR フィルターを実装します。

Input feeds into Discrete FIR Filter, Second-Order Section Filter, and Spectrum Analyzer blocks. The Tunable Lowpass FIR Filter and the Tunable Highpass IIR Filter blocks feed coefficients into these blocks through their respective coefficient ports. The output signals from the Discrete FIR Filter and Second-Order Section Filter blocks then are fed into the Spectrum Analyzer block.

フィルター ビジュアライザーの出力は FIR フィルターと IIR フィルターの振幅応答の変化を示し、スペクトル アナライザーの出力は元の信号とフィルター処理された信号のスペクトルを示します。スペクトル アナライザーの出力では、両方のトーンが減衰されます。1 kHz のトーンは IIR フィルターによって減衰され、15 kHz のトーンは FIR フィルターによって減衰されます。

内挿 FIR フィルター

[内挿 FIR フィルター] テンプレートは、より低いサンプル レートで信号をフィルター処理するため、単一ステージ高次 FIR フィルターの効率的な代替手段となります。この内挿は、入力信号を複数のステージで処理します。ノイズを含む入力は、最初に FIR 間引きを通過します。これにより信号のサンプル レートが低下します。次に、この低下したサンプル レートで、2 つの FIR フィルターによって信号がフィルター処理されます。終端の FIR 内挿器は、フィルター処理された出力のサンプル レートを変換して元の値に戻します。

Gaussian Noise block generates the noisy input signal followed by an FIR Decimation block, two Discrete FIR filters, an FIR Interpolation block, and a Spectrum Analyzer block.

モデル内の Spectrum Analyzer ブロックは、フィルター処理された信号のスペクトルを示します。

Spectrum of filtered signal.

ミックスドシグナル システム

[ミックスドシグナル システム] テンプレートをクリックして、DSP System Toolbox およびミックスドシグナル システム用の推奨設定で構成された基本 A/D コンバーター モデルを作成します。このモデルは、アナログ アンチ エイリアシング フィルターの後にゼロ次ホールド回路を実装することで A/D 変換を実行します。モデルは、Simulink 内で、DSP System Toolbox を使用したミックスドシグナル システムのモデル化の開始点として機能します。離散時間信号はすべて、最速のサンプル レートを示す赤で表示されます。連続時間信号は黒で表示されます。その他のサンプル時間オプションについては、[デバッグ] タブの [情報のオーバーレイ][色] を選択します。

Snapshot of a mixed-signal model template. The Signal Generator block on left generates a continuous-time sinusoidal signal. On one branch of the model, the signal is delayed using a Transport Delay block. On the other branch of the model, the signal is filtered using an Analog Filter Design block. The output of the Analog Filter Design block is continuous-time and is fed into a Zero-Order hold block. The Zero-Order hold block makes the signal a discrete-time signal. The continuous-time signal and the discrete-time counterpart are fed into a scope. The discrete-time signal is also fed into a Spectrum Analyzer. Discrete sample time signals and blocks can be color-annotated to help visual inspection of diagrams. All discrete-time signals are colored, with red identifying the fastest sample rate. Continuous-time signals are black.

モデル内の Scope (Simulink) ブロックは、連続時間信号と離散時間信号をプロットします。

Scope output showing an overlay of continuous-time signal and discrete-time signal.

Spectrum Analyzer ブロックは、離散時間信号のスペクトルを示します。

Spectrum Analyzer window showing discrete time signal spectrum output

参考