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Simulink での信号スペクトルへの位相ノイズの影響の表示

この例では、スペクトルおよび位相ノイズが 100 kHz 正弦波に与える影響について説明します。

モデル例を開きその内容を調べる

slex_phasenoise モデルは、Sine Waveブロックを使用して 100 kHz の tone を生成し、Phase Noiseブロックを使用してこれらの周波数に位相ノイズを付加します。

  • 1e3 Hz の周波数オフセットで -85 dBc/Hz

  • 9.5e3 Hz の周波数オフセットで -118 dBc/Hz

  • 19.5e3 Hz の周波数オフセットで -125 dBc/Hz

  • 195e3 Hz の周波数オフセットで -145 dBc/Hz

スペクトルと位相ノイズを解析するために、モデルには dBW/Hz ビュー用に構成された 3 つのスペクトル アナライザーブロックが含まれています。

  • Pure Tone, RBW=1 Hz — 1 Hz の分解能帯域幅

  • Noisy Tone, RBW=1 Hz — 1 Hz の分解能帯域幅

  • Noisy Tone, RBW=10 Hz — 10 Hz の分解能帯域幅

このモデルには、RMS 位相ノイズを計算するサブシステムも含まれています。RMS 位相ノイズを計算するサブシステムは、純粋正弦波とノイズのある正弦波との間の位相誤差を検出します。その後 RMS 位相ノイズを度単位で計算します。一般に、位相誤差を正確に求めるには、純粋な信号がノイズ信号と時間で整列されなければなりません。しかし、このモデルでは正弦波の周期性によりこの手順が不要です。

モデルを実行して結果を生成する

モデルは信号スペクトルを表示し、計算された位相ノイズの平均を出力します。計算された位相ノイズは、Phase Noise ブロックで定義されたスペクトルに達します。

分解能帯域幅を 1 Hz に設定すると、スペクトル アナライザーの dBW/Hz ビューには 0 dBW/Hz における tone が表示されます。分解能帯域幅を 10 Hz に設定すると、スペクトル アナライザーの dBW/Hz ビューには -10 dBW/Hz における tone が表示されます。同じトーン エネルギーは、ここで 1 Hz の代わりに 10 Hz に広がり、そのため正弦波 PSD レベルは 10 dB 減少します。10 Hz の分解能帯域幅でも、計算された位相ノイズの表示上の平均は、まだ Phase Noise ブロックで定義された位相ノイズに達しています。

Spectrum Analyzer ブロックは、より広い分解能帯域幅でより優れたスペクトル平均化を達成します。詳細については、ウィンドウを参照してください。

The calculated average phase noise is 0.37 degrees.

その他の調査

Phase Noise ブロックで、[Phase noise level (dBc/Hz)] パラメーターを変更し、モデルを再実行して、スペクトル形状がどのように変化するかに注目します。ノイズが増えるほどサイド ローブの振幅が増加します。位相ノイズが増えるにつれて、100 Hz 信号は不明確になり、測定される RMS 位相ノイズが増加します。

参考