アイ ダイアグラム
時間領域信号のアイ ダイアグラムの表示
- ライブラリ:
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Communications Toolbox HDL Support / Comm Sinks
Mixed-Signal Blockset / Utilities
SerDes Toolbox / Utilities

説明
Eye Diagram ブロックは変調された信号の複数のトレースを表示して、アイ ダイアグラムを生成します。このブロックを使用して、パルス整形やチャネル歪みの影響などの信号の変調特性を表示できます。詳細については、アイ ダイアグラム解析を参照してください。
Eye Diagram ブロックの入力端子は 1 つです。このブロックは列ベクトルまたはスカラー入力信号を受け入れます。このブロックは、double、single、基本整数型および固定小数点型の各データ型の信号を受け入れます。すべてのデータ型は、ブロックが結果を表示する前に double にキャストされます。
アイ ダイアグラムの表示を変更するには、[View] 、 [Configuration Properties] を選択するか、[Configuration Properties] ボタン () をクリックします。次に、[メイン]、[2D color histogram]、[Axes] または [Export] タブを選択し、設定を変更します。
端子
入力
In
— 入力信号
スカラー | 列ベクトル
入力信号。スカラーまたは列ベクトルとして指定します。
データ型: double
パラメーター
[メイン] タブ
Display mode
— Display mode
Line plot
(既定値) | 2D color Histogram
アイ ダイアグラムの表示モード。[Line plot]
または [2D color histogram]
として指定します。[2D color histogram]
を選択すると、[Histogram] タブが使用可能になります。
調整可能: Yes
Enable measurements
— Enable measurements
off
(既定値) | on
このチェック ボックスをオンにすると、入力信号のアイの測定が有効になります。
Show horizontal (jitter) histogram
— ジッター ヒストグラムの表示
off
(既定値) | on
このラジオ ボタンを選択して、ジッター ヒストグラムを表示します。ツール バーの [Histogram] ボタンのドロップ ダウンを使用してアクセスすることもできます。
依存関係
このパラメーターは [Display mode] が [2D color histogram]
で [Enable measurements] が選択されているときに使用できます。
Show vertical (noise) histogram
— ノイズ ヒストグラムの表示
off
(既定値) | on
このラジオ ボタンを選択して、ノイズ ヒストグラムを表示します。ツール バーの [Histogram] ボタンのドロップ ダウンを使用してアクセスすることもできます。
依存関係
このパラメーターは [Display mode] が [2D color histogram]
で [Enable measurements] が選択されているときに使用できます。
Do not show horizontal or vertical histogram
— 水平ヒストグラムまたは垂直ヒストグラムを表示しない
on
(既定値) | off
ヒストグラム ノイズもヒストグラム ジッターも表示しない場合はこのラジオ ボタンを選択します。
依存関係
このパラメーターは [Display mode] が [2D color histogram]
で [Enable measurements] が選択されているときに使用できます。
Show horizontal bathtub curve
— Show horizontal bathtub curve
off
(既定値) | on
このチェック ボックスを選択して、水平方向のバスタブ曲線を表示します。ツール バーの [Bathtub Curve] ボタンを使用してアクセスすることもできます。
依存関係
このパラメーターは、[Enable measurements] を選択した場合に使用できます。
Show vertical bathtub curve
— Show vertical bathtub curve
off
(既定値) | on
このチェック ボックスを選択して、垂直方向のバスタブ曲線を表示します。ツール バーの [Bathtub Curve] ボタンを使用してアクセスすることもできます。
依存関係
このパラメーターは、[Enable measurements] を選択した場合に使用できます。
Eye diagram to display
— Eye diagram to display
Real only
(既定値) | Real and imaginary
[Real only]
または [Real and imaginary]
のいずれかを選択して片方または両方のアイ ダイアグラムを表示します。アイの測定を行う場合、このパラメーターは [Real only]
でなければなりません。
調整可能: Yes
Color fading
— Color fading
off
(既定値) | on
このチェック ボックスをオンにすると、画面上に最初にプロットされた点からの時間間隔が開くにつれて点の色が薄くなります。
調整可能: Yes
依存関係
このパラメーターは、[Display mode] が [Line plot]
のときにのみ使用できます。
Samples per symbol
— シンボルあたりのサンプル数
8 (既定値) | 正の整数
シンボルあたりのサンプル数。正の整数として指定します。[Symbols per trace] と共に使用して、トレースあたりのサンプルの数を決めます。
調整可能: Yes
Sample offset
— Sample offset
0 (既定値) | 非負の整数
サンプル オフセット。[Samples per symbol] と [Symbols per trace] の積より小さい非負の整数として指定します。このオフセットは最初の点をプロットする前に省略するサンプル数を指定します。
調整可能: Yes
Symbols per trace
— Symbols per trace
2 (既定値) | 正の整数
トレースあたりにプロットされるシンボルの数。正の整数で指定します。
調整可能: Yes
Traces to display
— 表示するトレース数
40 (既定値) | 正の整数
プロットされるトレースの数。正の整数として指定します。
調整可能: Yes
依存関係
このパラメーターは、[Display mode] が [Line plot]
のときにのみ使用できます。
[Axes] タブ
Title
— タイトル ラベル
None (既定値)
アイ ダイアグラム プロットの上部に表示されるラベル。
調整可能: Yes
Show grid
— スコープ グリッドの切り替え
on
(既定値) | off
このチェック ボックスでグリッドのオンとオフを切り替えます。
調整可能: Yes
Y-limits (Minimum)
— y 軸の下限
-1.1
(既定値) | スカラー
y 軸の最小値。
調整可能: Yes
Y-limits (Maximum)
— y 軸の上限
1.1
(既定値) | スカラー
y 軸の最大値。
調整可能: Yes
Real axis label
— Real axis label
Real Amplitude
(既定値)
スコープで実数軸に表示されるテキスト。
調整可能: Yes
Imaginary axis label
— Imaginary axis label
Imaginary Amplitude
(既定値)
スコープで虚軸に表示されるテキスト。
調整可能: Yes
[2D Histogram] タブ
[2D Histogram] タブは、[Histogram] ボタンをクリックするか、表示モードが [2D color histogram]
に設定されている場合に使用できます。
Oversampling method
— Oversampling method
None
(既定値) | Input interpolation
| Histogram interpolation
オーバーサンプリング方式。[None]
、[Input interpolation]
または [Histogram interpolation]
として指定します。
できるだけ迅速にアイ ダイアグラムをプロットするには、[Oversampling method] を [None]
に設定します。オーバーサンプリングを行わないことの難点は、トレースあたりのサンプル数が少ない場合にプロットがピクセル化して見えることです。使用するトレースあたりのサンプル数が少ない場合に、より滑らかでピクセル化の少ないプロットを作成するには、[Oversampling method] を [Input interpolation]
または [Histogram interpolation]
に設定します。この 2 つの内挿法では [Input interpolation]
の方が高速であり、また S/N 比 (SNR) が高い場合には良好な結果が得られます。SNR が低い場合には各ヒストグラムの範囲の中心方向へのバイアスが生じるため、このオーバーサンプリング方式は推奨されません。[Histogram interpolation]
は他の手法ほど高速ではありませんが、SNR が低い場合でも良好な結果が得られます。
調整可能: Yes
Color scale
— Color scale
Linear
(既定値) | Logarithmic
ヒストグラム プロットのカラー スケール。[Linear]
または [Logarithmic]
として指定します。アイ ダイアグラムの特定の領域に不均衡な数の点が含まれている場合には、[Color scale] を [Logarithmic]
に設定します。
調整可能: Yes
ツール バーにはヒストグラム リセット ボタン があります。このボタンをクリックすると、内部のヒストグラム バッファーがリセットされて、表示がクリアされます。このボタンは、表示モードが
[Line plot]
に設定されているときには使用できません。
[Export] タブ
Export measurements, histograms and bathtub curves
— 測定値、ヒストグラム、およびバスタブ曲線をエクスポート
Off
(既定値) | off
このチェック ボックスを選択すると、アイ ダイアグラム測定が MATLAB® ワークスペースにエクスポートされます。
調整可能: Yes
変数名
— 変数名
EyeData
(既定値)
アイ ダイアグラム測定の保存先の変数名を指定します。データは以下のフィールドをもつ構造体として保存されます。
MeasurementSettings
Measurements
JitterHistogram
NoiseHistogram
HorizontalBathtub
VerticalBathtub
BlockName
調整可能: Yes
スタイル ダイアログ ボックス
[Style] ダイアログ ボックスでは、アクティブな表示領域のスタイルをカスタマイズできます。表示領域を含む Figure の色、表示軸の背景や前景の色、表示領域内のラインのプロパティを変更できます。このダイアログ ボックスを開くには、[View] 、 [Style] を選択します。
Figure の色
— Figure の色
black
(既定値)
スコープ Figure の背景色を指定します。
Axes の色
— Axes の色
black
| gray
(既定値)
座標軸の塗りつぶし色と線の色を指定します。
ライン
— ライン スタイル。ライン プロットの太さと色
continuous
| 0.5
| yellow
(既定値)
表示された信号の、ラインのスタイル、幅および色を指定します。
依存関係
このパラメーターは、[Display mode] が [Line plot]
のときにのみ使用できます。
マーカー
— データ点マーカー
None
(既定値) | ...
選択された信号のデータ点マーカー。この表のデータ点マーカーからいずれかを選択して指定します。このパラメーターは、MATLAB Handle Graphics® プロット オブジェクトの Marker
プロパティとほぼ同等です。
指定子 | マーカー タイプ |
---|---|
なし | マーカーなし (既定の設定) |
![]() | 円 |
![]() | 正方形 |
![]() | 十字 |
![]() | 点 |
![]() | プラス記号 |
![]() | アスタリスク |
![]() | 菱形 |
![]() | 下向き三角形 |
![]() | 上向き三角形 |
![]() | 左向き三角形 |
![]() | 右向き三角形 |
![]() | 星形五角形 |
![]() | 星形六角形 |
依存関係
このパラメーターは、[Display mode] が [Line plot]
のときにのみ使用できます。
Colormap
— ヒストグラムのカラーマップ
Hot
(既定値) | Parula
| Jet
| HSV
| Cool
| Spring
Summer
| Autumn
| Winter
| Gray
| Bone
| Copper
| Pink
| Lines
| Custom
ヒストグラム プロットのカラーマップを次のいずれかのスキームとして指定します。[Parula]
、[Jet]
、[HSV]
、[Hot]
、[Cool]
、[Spring]
、[Summer]
、[Autumn]
、[Winter]
、[Gray]
、[Bone]
、[Copper]
、[Pink]
、[Lines]
、または [Custom]
。Custom
を選択した場合には、コードを入力して独自のカラーマップを指定できるダイアログ ボックスが表示されます。
依存関係
このパラメーターは、[Display mode] が [2D color histogram]
のときにのみ使用できます。
[Measurement Settings] ペイン
測定設定を変更するには、まず、[Enable measurements] を選択します。次に、[Eye Measurements] ペインで、[Settings] の隣の矢印をクリックします。次の測定設定を制御できます。
Eye level boundaries
— アイパターン レベルを計算する時間範囲
[40 60]
(既定値) | 2 要素ベクトル
アイパターン レベルを計算する時間範囲。2 要素ベクトルとして指定します。値はシンボル区間のパーセンテージとして表されます。
調整可能: Yes
Decision boundary
— 振幅レベルのしきい値
0
(既定値) | スカラー
振幅レベルのしきい値 (V)。スカラーとして指定します。このパラメーターは、水平 (ジッター) ヒストグラムの異なる信号領域を分離します。このパラメーターは調整可能ですが、パラメーターが変更されると、ジッター ヒストグラムがリセットされます。
非ゼロ復帰 (NRZ) 信号の場合は [Decision boundary] を 0 に設定します。ゼロ復帰 (RZ) 信号の場合は [Decision boundary] を最大振幅の半分に設定します。
調整可能: Yes
Rise/Fall thresholds
— 立ち上がりおよび立ち下がり遷移の振幅レベル
[10 90]
(既定値) | 2 要素ベクトル
立ち上がりおよび立ち下がり遷移の振幅レベル。2 要素ベクトルとして指定します。これらの値はアイパターン振幅のパーセンテージとして表されます。このパラメーターは調整可能ですが、パラメーターが変更されると、立ち上がりおよび立ち下がりしきい値のクロッシング ヒストグラムがリセットされます。
調整可能: Yes
Hysteresis
— 水平クロッシングの振幅許容誤差
0
(既定値) | スカラー
水平クロッシングの振幅許容誤差 (V)。スカラーとして指定します。ヒステリシスを増加させ、ノイズによるスプリアス クロッシングの許容誤差を大きくします。このパラメーターは調整可能ですが、パラメーターが変更されると、ジッターと立ち上がりおよび立ち下がりのヒストグラムがリセットされます。
調整可能: Yes
BER threshold
— アイ測定に使用される BER
1e-12
(既定値) | 0 から 0.5 の非負のスカラー
アイの測定に使用される BER。0 から 0.5 の非負のスカラーとして指定します。値は、ランダム ジッター、総ジッター、アイパターンの水平開口部およびアイパターンの垂直開口部を測定するために使用されます。
調整可能: Yes
Bathtub BERs
— バスタブ曲線の開口部を計算するための BER 値
[0.5 0.1 0.01 0.001 0.0001 1e-05 1e-06 1e-07 1e-08 1e-09 1e-10 1e-11 1e-12]
(既定値) | ベクトル
バスタブ曲線の開口部を計算するための BER 値。0 から 0.5 の範囲の要素をもつベクトルとして指定します。アイパターンの水平開口部と垂直開口部は、このパラメーターで指定した各値に対して計算されます。
調整可能: Yes
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Show horizontal bathtub curve]、[Show vertical bathtub curve]、またはこれら両方を選択します。
Measurement delay
— 測定から破棄される初期データの持続時間
0
(既定値) | 非負のスカラー
測定から破棄される初期データの持続時間 (秒)。非負のスカラーとして指定します。
ブロックの特性
データ型 |
|
直達 |
|
多次元信号 |
|
可変サイズの信号 |
|
ゼロクロッシング検出 |
|
詳細
条件付きで実行されたサブシステムでのアイ ダイアグラムの使用
Eye Diagram ブロックが条件付きで実行されたサブシステムに配置された場合、Enabled Subsystem や Triggered Subsystem などでは次のようになります。
入力サイズは
SamplesPerSymbol
*SymbolsPerTrace
の整数倍でなければならないサンプル オフセットはゼロでなければならない
表示の右端部分が意図的に省略される。以下の図は、通常のシステムに配置された典型的なアイ ダイアグラム ディスプレイと、条件付きで実行されたサブシステムに配置された典型的なアイ ダイアグラム ディスプレイを比較しています。
通常のシステムのアイ ダイアグラムのプロット 条件付きで実行されたサブシステムでのアイ ダイアグラムのプロット 通常のアイ ダイアグラムでは、右端部分はトレースの最後のサンプルと、次のトレースの最初のサンプルの間の線です。 条件付きで実行されたサブシステムでは、これらのトレースは不連続の場合があります。したがって、この右端のセグメントは表示を破損する可能性があるため、省略されます。
測定
「測定値」では、アイ ダイアグラム オブジェクトに有効なデータがあると仮定しています。1 つの有効なアイ ダイアグラムには、2 つの明確なアイパターン クロッシング点と 2 つの明確なアイパターン レベルがあります。
[measurements] ペインを開くには、[Eye Measurements] ボタンをクリックするか、ツール バー メニューから [Tools]、[Measurements]、[Eye Measurements] を選択します。
メモ
振幅測定の場合、1 つの垂直ヒストグラムあたり 1 つ以上のビンが 10 ヒットに到達しないと、測定値は取得されません。これは、高い精度を確保するためです。
時間測定の場合、1 つの水平ヒストグラムあたり 1 つ以上のビンが 10 ヒットに到達しないと、測定値は取得されません。
アイパターン クロッシングの時間測定値が [-0.5/Fs, 0) 秒間隔内に収まる場合、この時間測定値はアイ ダイアグラムの末尾にラップされます。つまり、測定値は 2×Ts 秒だけラップされます (ここで、Ts はシンボル時間)。複素信号では、同相分岐のクロッシングの時間測定値がラップされて直交ブランチのクロッシングの時間測定値はラップされない場合 (またはこの逆の場合)、analyze メソッドにより警告が表示されます。タイムラッピングまたは警告を回避するには、アイ ダイアグラム オブジェクトの
MeasurementDelay
プロパティの現在の値に 1/2 シンボル区間遅延を追加します。この追加遅延により、アイパターンがスコープのほぼ中心に再配置されます。
- アイパターン レベル - データ ビットを表すために使用する振幅レベル
"アイパターン レベル" はデータ ビットを表すために使用する振幅レベルです。表示される NRZ 信号の場合、レベルは –1 V および +1 V です。アイパターン レベルは、アイパターン レベル境界内の 2 次元ヒストグラムを平均して計算されます。たとえば、EyeLevelBoundaries プロパティが
[40 60]
に設定されている場合、つまりシンボル区間の 40% および 60% である場合、アイパターン レベルは、アイパターン レベル境界によってマークされるこのウィンドウ内の垂直ヒストグラムの平均値を推定することによって計算されます。- アイパターン振幅 - アイパターン レベル間の距離
"アイパターン振幅" は、2 つのアイパターン レベルの平均値の間の距離 (V) です。
- アイパターンの高さ - アイパターン レベル間の統計的な最小距離
"アイパターンの高さ" は、アイパターン レベル上限の μ – 3σ とアイパターン レベル下限の μ + 3σ の間の距離です。μ はアイパターン レベルの平均で、σ は標準偏差です。
- 垂直開口値 - BER しきい値点の間の距離
"垂直開口部" は、BERThreshold プロパティに対応する 2 点間の距離です。たとえば、BER しきい値が 10–12 の場合、これらの点は各アイパターン レベルから 7σ の距離に相当します。
- アイパターン SNR - S/N 比
"アイパターン SNR" は、各アイパターン レベルに対応する垂直方向の標準偏差の差に対するアイパターン レベルの差の比率です。
ここで、L1 および L0 は上限および下限のアイパターン レベルの平均を表し、σ1 および σ0 はその標準偏差を表します。
- Q ファクター - 品質係数
"Q ファクター" は品質係数であり、アイパターン SNR と同じ式を使用して計算されます。ただし、垂直方向のヒストグラムの標準偏差は、デュアルディラック解析で計算されたものと置き換えられます。
- クロッシング レベル - アイパターン クロッシングの振幅レベル
"クロッシング レベル" は、アイパターン クロッシングが発生する振幅レベルです。
入力信号が振幅値と交差するレベルは、DecisionBoundary プロパティで指定されます。
- クロッシング時間 - クロッシングが発生する時間
"クロッシング時間" はクロッシングが発生する時間です。時間は水平方向 (ジッター) のヒストグラムの平均値として計算されます。
- アイパターン遅延 - アイパターン クロッシング間の平均時間
"アイパターン遅延" は 2 つのクロッシング時間の間の中間点です。
- アイパターン幅 - アイパターン クロッシング間の統計的な最小時間
"アイパターン幅" は、左側クロッシング時間の μ + 3σ と右側クロッシング時間の μ – 3σ の間の水平方向距離です。μ はジッター ヒストグラムの平均値、σ は標準偏差です。
- 水平開口部 - BER しきい値点の間の時間
"水平開口部" は、BERThreshold プロパティに対応する 2 点間の距離です。たとえば、BER が 10–12 の場合、これらの 2 点は各クロッシング時間から 7σ の距離に相当します。
- 立ち上がり時間 - 低から高への遷移時間
"立ち上がり時間" は、アイ ダイアグラムで定義される、立ち上がりおよび立ち下がりの低しきい値と高しきい値の間の平均時間です。既定のしきい値は、アイパターン振幅の 10% および 90% です。
- 立ち下がり時間 - 高から低への遷移時間
"立ち下がり時間" は、アイ ダイアグラムで定義される、立ち上がりおよび立ち下がりの高しきい値と低しきい値の間の平均時間です。既定のしきい値は、アイパターン振幅の 10% および 90% です。
- 確定的ジッター - 理想的な信号タイミングからの確定的偏差
"ジッター" は、信号のタイミング イベントが、目的とする (理想的な) 発生時刻[2]からどれほど逸脱しているのかを示します。ジッターはデュアルディラック モデルで表現されます。デュアルディラック モデルでは、ジッターは 2 つの要素、"確定的ジッター" (DJ) と "ランダム ジッター" (RJ) から構成されると想定しています。
DJ は、デュアルディラック ヒストグラムの 2 つのピーク間の距離です。DJ の確率密度関数 (PDF) は 2 つのデルタ関数で構成されます。
- ランダム ジッター - 理想的な信号タイミングからの確率偏差
RJ は、ジッターの境界のないガウス成分です。ジッターのランダム成分は、指定された標準偏差 σ をもつ平均がゼロのガウス確率変数としてモデル化されます。RJ は次のように計算します。
ここで、
BER は指定された BER しきい値です。ρ は左側および右側ディラック関数の振幅で、ジッター ヒストグラムのビンのカウント数から決定されます。
- 総ジッター - 理想的な信号タイミングからの偏差
Total jitter (TJ) is the sum of the deterministic and random jitter, such that TJ = DJ + RJ.
The total jitter PDF is the convolution of the DJ PDF and the RJ PDF.
- RMS ジッター - ジッターの標準偏差
"RMS ジッター" は、判定境界における水平 (ジッター) ヒストグラムから計算されるジッターの標準偏差です。
- ピーク間ジッター - ヒストグラムの極端なデータ点間の距離
"ピーク間ジッター" は、各クロッシング時間の水平ヒストグラムに含まれる左側と右側の非ゼロ値間の最大水平距離です。
アイ ダイアグラムの表示
Eye Diagram ブロックを使用して、フィルター処理された QPSK 信号のアイ ダイアグラムを表示します。
MATLAB コマンド プロンプトから doc_eye_diagram_scope
モデルを読み込みます。
doc_eye_diagram_scope
モデルを実行して 2つのシンボルが表示されることを確認します。
[コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスを開きます。[Symbols per trace] パラメーターを 4 に変更します。シミュレーションを実行し、4 つのシンボルが表示されていることを確認します。
Raised Cosine Transmit Filter パラメーターを変更したり、その他の Eye Diagram パラメーターを変更したりして、アイ ダイアグラムへの影響を確認します。
ヒストグラム プロット
ノイズを含む GMSK 信号のヒストグラム プロットを表示します。
MATLAB コマンド プロンプトから doc_eye_diagram_gmsk
モデルを読み込みます。
doc_eye_diagram_gmsk
モデルを実行します。アイ ダイアグラムは、内挿なしのヒストグラムを表示するように設定されています。
内挿がないため、プロットに区分的に連続した動作が生じます。
[コンフィギュレーション プロパティ] ダイアログ ボックスの [2D Histogram] タブを開きます。[Oversampling method] を [Input interpolation]
に設定します。モデルを実行します。
内挿によってアイ ダイアグラムが平滑化されます。
AWGN Channel ブロックで、[SNR (dB)] を 25
から 10
に変更します。モデルを実行します。
アイ ダイアグラムに垂直方向の縞模様があることが観測されます。この縞模様は入力内挿の結果ですが、低 SNR 条件では精度が限られます。
[Oversampling method] を [Histogram interpolation]
に設定します。モデルを実行します。
ヒストグラム内挿法はすべての SNR 値に対して有効なため、アイ ダイアグラムのプロットが正確に表示されるようになりました。この方法は他の手法ほど高速ではないため、実行時間は長くなります。
プログラムの構成
Scope プロパティは、コールバックを使用するか、または、プログラムによる Scope ブロックの制御 (Simulink)で説明されているように、スクリプト内でスコープ構成オブジェクトを使用してプログラムで構成できます。
拡張機能
C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
このブロックは、コード生成がこのブロックを含むシステム上で実行されると生成されたコードから除外されます。
HDL コード生成
HDL Coder™ を使用して FPGA 設計および ASIC 設計のための Verilog および VHDL のコードを生成します。
このブロックは、HDL コードを生成するサブシステムでのシミュレーションの可視化に使用できますが、ハードウェア実装には含まれません。
バージョン履歴
R2014a で導入
MATLAB コマンド
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コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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