Parallel Computing Toolbox を使用して、デスクトップ上でアプリケーションのプロトタイピングやデバッグを行ったり、MATLAB Parallel Server を使用してクラスターやクラウドに簡単にスケーリングしたりできるほか、コード変更も最小限に抑えられます。MATLAB Parallel Server は、クラスター ハードウェアを活用するための対話型ワークフローとバッチワークフローの両方をサポートしています。
組織内のユーザーは、MATLAB および Parallel Computing Toolbox を使用して、オペレーティング システムや環境、スケジューラの違いを気にすることなく、MATLAB Parallel Server で構成された計算リソースにジョブを投入できます。MATLAB Parallel Server は、MATLAB および Simulink をアプリケーション層で既存のスケジューラ環境と統合します。
MATLAB Parallel Server のライセンス
MATLAB Parallel Server は、MATLAB とは別にライセンスされます。また、同時実行される MATLAB 計算エンジン (ワーカー) の数に基づいてライセンスが付与されます。ワーカーは、スケジューラーで起動した MATLAB の計算エンジンごとに、ライセンスからチェックアウトします。ライセンスのサイズは、同時実行が必要なワーカーの数によって決まります。ライセンスモデルには、無制限のスケーリングをサポートする機能が含まれています。
エンドユーザーには、デスクトップ上で使用する MathWorks® 製品について、クラスター上で自動的にライセンスが付与されます。クラスターで要求されるのは MATLAB Parallel Server ライセンスのみです。
MATLAB Parallel Server は、ネットワーク ライセンス マネージャーによる管理、またはオンラインライセンスで使用できるため、クラウドや個人用クラスターでの実行に便利です。
ライセンスのニーズに応じて、以下のいずれかのオプションを選択してください。
クラスター環境のオプション |
設定の難易度 |
新規クラスターごとの初期設定 |
サポート対象のジョブスケジューラ |
ライセンス マネージャー |
---|---|---|---|---|
MathWorks Cloud Center |
低 |
Web アプリケーションまたは MATLAB での設定 |
MATLAB ジョブスケジューラ |
オンラインライセンス |
MathWorks のクラウド向け参照アーキテクチャ |
中 |
テンプレートを使用した設定 |
MATLAB ジョブスケジューラ |
ネットワーク ライセンス マネージャー、 |
MATLAB 専用クラスター |
中 |
ソフトウェアやスケジューラのインストールおよび設定 |
MATLAB ジョブスケジューラ |
ネットワーク ライセンス マネージャー、 |
汎用クラスターとカスタムクラウド |
高 |
ソフトウェアのインストールと既存のスケジューラとの統合 |
サポート対象のサードパーティのスケジューラ (Slurm など)、Kubernetes の MATLAB ジョブスケジューラ |
ネットワーク ライセンス マネージャー、 |
低 |
パートナーによる対応 |
MATLAB ジョブスケジューラまたはサポート対象のサードパーティ スケジューラ |
ネットワーク ライセンス マネージャー、 |
上記のライセンスオプションはすべて、表内のどのクラスター環境オプションでも使用できます。オンラインライセンスを使用する場合は、MathWorks アカウントを対象ライセンスにリンクする必要があります。
*注: 複数のライセンス マネージャー オプションが表示されている場合は、最初のオプションを推奨します。
設定に関するご質問がありましたら、サポートまでお問い合わせください。