Model-Based Calibration Toolbox

エンジンをモデリングおよびキャリブレーション

 

Model-Based Calibration Toolbox™は、複雑なエンジンとパワートレイン サブシステムを最適に調整するためのアプリと設計ツールを提供します。従来の手法では網羅的なテストが必要となるような、複雑で自由度の高いエンジンに対して、最適な実験計画の定義、統計的モデルの自動的な適合、キャリブレーションとルックアップ テーブルの生成を行うことができます。キャリブレーションは、個々の操作点または運転サイクルで最適化して、エンジンの燃費、パフォーマンス、および排出ガスの最適なバランスを特定できます。アプリまたは MATLAB® 関数を使用して、同様のエンジンタイプのキャリブレーション プロセスを自動化できます。 

Model-Based Calibration Toolbox で作成されたモデルを Simulink® にエクスポートして、パワートレイン設計チーム全体の制御設計、ハードウェアインザループ (HIL) テスト、およびパワートレイン シミュレーション アクティビティをサポートできます。キャリブレーション テーブルは、ETAS INCA および ATI Vision にエクスポートが可能です。

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実験計画の設計と管理

分析のニーズに最適なテスト計画を設計します

実験計画法

Model-Based Calibration Toolbox™ により、実験計画法に基づいた実験計画の作成が可能です。 この実験計画法により、システム応答の形状を決定するのに必要な実験計画のみを適用することができ、計測時間を短縮することが可能です。  Model-Based Calibration Toolbox は、空間充填計画 Space-filling デザイン、最適設計、従来式の設計を含む実績のある幅広い実験計画手法を提供します。

空間充填計画 Space-filling デザインを定義し、Design Editor を使用して設計のプロパティを調査する    

テスト戦略

Model-Based Calibration Toolbox は、実験計画を広く使用されている 3 つのテスト戦略 (1 段階、2 段階、および動作点毎) に統合します。各テスト戦略には、適切なテスト計画とモデルタイプがあります。

選択したモデルタイプのローカル変数またはグローバル変数を割り当てる    

システム運転領域のモデリング

データを収集してエンジンをモデリングする際、物理的にテスト可能なシステムの運転領域を考慮する必要があります。Model-Based Calibration Toolbox では、実験計画に制約を追加し、テストとシミュレーションが可能な領域を記述する境界モデルを作成することができます。サポートされる境界モデルタイプには、すべてのデータポイントを含む最小の凸集合を提供する凸包が含まれます。

Boundary Editor を使用して、実行可能なテスト領域とそれに関連するテスト条件の定義と可視化を行う   

データ解析と応答モデリング

テストデータを解析して視覚化し、応答曲面モデルに適合させます

データの前処理

Model-Based Calibration Toolbox は、データを解析してモデリングに適した形式に変換するツールを提供します。Data Editor では、フィルタリングによる不要なデータの除去、所見を記録するテストノートの追加、生データの変換やスケーリング、計測データのグループ化、計測データの実験計画への対応付けなど、さまざまな前処理の操作を行うことができます。

Data Editor を使用してテストのサブセットを選択し、2 次元プロット、3 次元プロット、表などの形式でデータを表示する        

モデルをデータに適合

MBC Model Fitting アプリは、システムモデルのフィッティングと検証のための対話型ツールを提供します。多くのタイプのモデルが用意されており、データを正確に表す統計モデルを作成できます。ガウス過程モデル、放射基底関数、多項式、スプライン、およびユーザー定義の非線形モデルから選択することができます。  このアプリを使用すると複数の異なるモデルを簡単に比較することができ、結果として得られるモデルの適合度の信頼性を高めることができます。

MBC Model Fitting アプリを使用して、火花点火エンジン用の異なるモデルタイプをフィッティングし、評価する    

最適なキャリブレーション テーブルの生成

制御目的を定義し、ルックアップテーブルをキャリブレーションします

エンジン性能の最適化

Model-Based Calibration Toolbox の MBC Optimization アプリでは、火花点火、燃料噴射、吸排気バルブのタイミングなどのエンジン機能を制御するルックアップテーブル用の最適なキャリブレーション結果を生成することができます。これらの機能のキャリブレーションには通常一般的に、エンジン性能、燃費、信頼性、および排出ガスの間のトレードオフが関係します含まれます。以下を行うことができます。

  • 相反する設計目的間のトレードオフ
  • 多目的の制約のある最適化の実行
  • 一般的なドライブサイクルに基づいて加重最適化を実行する
  • ETAS INCA、および ATI Vision へのキャリブレーション結果のエクスポート

マツダの SKYACTIV-D エンジン    

複数の動作モードを備えたシステムの最適化

複雑なキャリブレーションの問題では、テーブルのさまざまな領域に対して異なる最適化が必要になる場合があります。テーブル設定ウィザードを使用すると、複数の最適化の結果からテーブル値を段階的に設定することができ、既存のテーブル値をスムーズに補間できます。また、さまざまな動作モードでシステム応答を表す多数のモデルを組み合わせることもできます。このモデルでは、すべてのモードで単一のテーブル値を設定するか、各モードごとにテーブル値を設定することができます。

MBC Optimization アプリを使用して、複数の運転モードを持つエンジンに対して最適なキャリブレーションを作成する

推定器機能のキャリブレーション

コントローラー ソフトウェアには、多くの場合、エンジントルクや aircharge のような、量産車では測定が難しい、または測定にコストのかかる状態量を推定する機能が含まれます。MBC Optimization アプリでは、 Simulink® ブロックダイアグラムを使用してルックアップテーブルから構成される推定器の機能を視覚的に記述し、これらの機能のルックアップテーブルに値を設定してから、その推定器を計測されたデータから作成された経験的実験的なモデルと比較することができます。

エンジントルクを推定するサブシステムの特徴量テーブルをキャリブレーション、設定、および検証するプロセス    

Simulink でのシミュレーションの実行

統計モデルを Simulink にエクスポートするか、ハードウェアインザループ (HIL) テストに使用します。

プラントモデリングと最適化

Model-Based Calibration Toolbox で開発した統計的モデルは、従来の数学的な物理モデリングではモデル化が難しい実世界の複雑な物理現象を取り込むことができます。たとえば、トルク、燃料消費量、エンジン出力排出量のモデルを Simulink にエクスポートし、パワートレイン マッチング、燃費、パフォーマンス、排出量シミュレーションを実行することができます。その後、統計サロゲートは Simulink の長時間実行サブシステムを置き換えることで、シミュレーション時間を短縮することができます。

Powertrain Blockset のリファレンス アプリケーション    

ハードウェアインザループ (HIL) テスト

Simulink にエクスポートした Model-Based Calibration Toolbox モデルをハードウェアによるリアルタイム シミュレーションに使用してセンサーやアクチュエーターのハーネスをプラントモデルで高速かつ正確にエミュレートすることができます。Model-Based Calibration Toolbox によるモデル開発には体系的なプロセスが活用されるため、現在の HIL プラントモデル開発技術に関連するボトルネックが軽減されアルゴリズム設計の検証をより早期に行うことができます。

Speedgoat ラックのセットアップを完了する。このセットアップは、ハードウェアインザループ (HIL) テストベンチを使用してトラクター コントローラーのテストを自動化するために使用される    

新機能

最適化の進捗

最適化中に結果サーフェステーブルを表示する

最適化ソリューション

 柔軟な制約 を使用して実行可能な最適化ソリューションを見つける

これらの機能および対応する関数の詳細については、リリースノートを参照してください。