3 車軸トレーラーを牽引する 3 車軸トラクター
この例では、商用トラック向けの 3 車軸トレーラーを牽引する 3 車軸トラクターをシミュレートする方法を示します。このモデルでは、ヒッチ サブシステム、正弦波ステアリング テストまたはブレーキ テスト、およびトラクターの後輪に加わる車軸トルクを実装します。
既定では、このモデルはブレーキ テストを実装します。ブレーキ テストでは、常用ブレーキ制御システムで ABS (アンチロック ブレーキ システム) を作動させ、0.63 g の減速度で商用トラックを停止させる性能を評価します。ブレーキ テストを参照してください。正弦波ステアリングを実装するには、[Toggle Between Sine Steer and Braking] ボタンをクリックします。モデルの Axle Torque ブロックがステアリング テストを示すように切り替わります。
3D 可視化環境でシミュレーションを表示するには、Vehicle Monitor 3D バリアントを使用します。3D 可視化環境でモデルのシミュレーションを実行するには、Simulink® 3D Animation™ が必要です。Vehicle Monitor ブロックを右クリックし、[バリアント]、[ラベル モードのアクティブな選択肢]、[Vehicle Monitor 3D] を選択します。3D 可視化環境でのシミュレーションの実行を参照してください。
トラクターとトレーラーの実装には、既定では、3 DOF のモデルで Vehicle Body 3DOF ブロックと Trailer Body 3DOF ブロックが使用されます。Vehicle Body 6 DOF ブロック、Trailer Body 6DOF ブロック、および 6DOF Hitch サブシステムを使用する 6 DOF のモデルを構成するには、[Toggle Between 3DOF and 6DOF] ボタンをクリックします。6 自由度モデルを参照してください。
モデル
シミュレーションの実行
[シミュレーション] タブで [実行] をクリックします。シミュレーションを実行すると、[Vehicle Position] ウィンドウにトラクターとトレーラーのトレースが表示されます。
Three-Axle Tractor サブシステム
Three-Axle Tractor サブシステムは、トラクターを操縦して走行させるために、正弦波ステアリング入力と後輪に加わる車軸トルクを使用します。このサブシステムには、車輪、サスペンション、および車体のモデルが含まれます。
Vehicle Suspension
サブシステムには 2 つのバリアントが含まれています。バリアントを選択するには、[バリアント]、[ラベル モードのアクティブな選択肢] を次のいずれかに設定します。
Solid Axle Suspension - Coil Spring and Air Spring
サブシステムの場合は "CoilSpringAndAirSpring"Solid Axle Suspension - Coil Spring
サブシステムの場合は "CoilSpring"
Three-Axle Trailer サブシステム
Three-Axle Trailer サブシステムには、車輪、サスペンション、およびトレーラー車体のモデルが含まれます。
Hitch サブシステム
3 DOF モデル バリアントを選択した場合、ヒッチ モデルでトラクターとトレーラーの間の縦方向、横方向、およびヨーの相対運動が可能です。縦方向と横方向の運動を制限するために、ヒッチ モデルでは、車両固定の基準座標系の "xy" 平面に剛性の並進バネ-ダンパーを実装します。このバネ-ダンパーの力により、ヒッチ接続点におけるトラクターとトレーラーの間の相対運動が縦軸回りのヨー回転におおむね制限されます。ヒッチ モデルにより、トレーラーからトラクターに垂直方向のヒッチ力が伝達されます。
6 DOF モデル バリアントを選択した場合、ヒッチ モデルでトラクターとトレーラーの間の縦方向、横方向、垂直方向、およびヨーの相対運動が可能です。ヒッチ モデルでは、車両固定の基準座標系の "z" 軸に沿って、もう 1 つの並進バネ-ダンパーを実装します。ヒッチの相対回転によるヒッチ モーメントの効果は無視できるものと見なされます。
バネの力は、トラクターのヒッチの位置から最初のトレーラーのフロント ヒッチの位置までの慣性基準座標系における平面距離の線形関数です。
ダンパーの力は、トラクターのヒッチの位置から最初のトレーラーのフロント ヒッチの位置までの慣性基準座標系における平面速度の線形関数です。
ブレーキ テスト
既定では、このモデルはブレーキ テストを実装します。Axle Torque ブロックはブレーキ テストを示します。ABS 制御を示すために ABS ブロックが赤色になります。
その後、[シミュレーション] タブで [実行] をクリックします。トラクターとトレーラーの加速度、速度、ブレーキ圧力のプロットが Scope ブロックに表示されます。
3D 可視化環境でシミュレーションを表示するには、Vehicle Monitor 3D バリアントを使用します。
3D 可視化環境でのシミュレーションの実行
Vehicle Monitor サブシステムで、Vehicle Monitor 3D バリアントを使用してトラクターとトレーラーを 3D シミュレーション環境で可視化します。
Vehicle Monitor ブロックを右クリックし、[バリアント]、[ラベル モードのアクティブな選択肢]、[Vehicle Monitor 3D] を選択します。
2. [実行] をクリックします。AutoVrtlEnv
ウィンドウに、トラクターとトレーラーが 3D 可視化環境で表示されます。数値キーを使用してトラクターとトレーラーのカメラ ビューを変更できます。たとえば、左前方のカメラ ビューの場合は 7 を押します。
6 自由度モデル
トラクター、トレーラー、およびヒッチの 6 DOF のモデルを実装するには、[Toggle Between 3DOF and 6DOF] をクリックします。その後、[シミュレーション] タブで [実行] をクリックします。
3D 可視化環境でシミュレーションを表示するには、Vehicle Monitor 3D バリアントを使用します。
参考
Trailer Body 3DOF | Trailer Body 6DOF | Vehicle Body 3DOF | Vehicle Body 6DOF