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tiedrank

説明

[R,tieadj] = tiedrank(X) は、X の各値の順位を返します。さらに、signrank 関数と ranksum 関数、およびスピアマン距離計量 (距離計量を参照) の計算で使用される値間の同順位調整値も返します。X の値に同順位のものがある場合、tiedrank はそれらの平均の順位を返します。

[R,tieadj] = tiedrank(X,1) は、ケンドールの tau 係数の計算で使用される X の各値の順位と同順位調整値を返します。

[R,tieadj] = tiedrank(X,0,1) は、アンサリ・ブラッドリー検定で使用される X の各値の順位と X の同順位調整値を返します。関数は、最も小さい値と最も大きい値の順位が 1、次に小さい値と次に大きい値の順位が 2 になるように、両側からの順位を計算します。

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同順位になる値を含むベクトルを作成し、各要素の順位を計算します。

A = [-2 1 3 1 4];
tiedrank(A)
ans = 1×5

    1.0000    2.5000    4.0000    2.5000    5.0000

1 番目の要素は値が最も小さいため、この要素の順位は 1 になります。2 番目と 4 番目の要素は値が同順位になるため、これらの要素の順位は 2.5 になります。5 番目の要素は値が最も大きいため、この要素の順位は 5 になります。

同順位になる値を含むベクトルを作成し、スピアマン距離計量の計算で使用する順位と同順位調整値を返します。

A = [-2 1 3 1 4];
[ranks,tieadj] = tiedrank(A)
ranks = 1×5

    1.0000    2.5000    4.0000    2.5000    5.0000

tieadj = 
3

ケンドールの tau の計算で使用する順位と同順位調整値を返します。

[ranks,tieadj] = tiedrank(A,1)
ranks = 1×5

    1.0000    2.5000    4.0000    2.5000    5.0000

tieadj = 3×1

     1
     0
    18

アンサリ・ブラッドリー検定用の順位と同順位調整値を返します。

[ranks,tieadj] = tiedrank(A,0,1)
ranks = 1×5

    1.0000    2.5000    2.0000    2.5000    1.0000

tieadj = 
3

同順位になる値を含む行列を作成し、アンサリ・ブラッドリー検定用に各列の順位を計算します。

A = [4 1 4; 2 3 5; 2 1 7; 2 4 2; 1 6 4];
[R,tieadj] = tiedrank(A,0,1)
R = 5×3

    1.0000    1.5000    2.5000
    2.3333    3.0000    2.0000
    2.3333    1.5000    1.0000
    2.3333    2.0000    1.0000
    1.0000    1.0000    2.5000

tieadj = 1×3

    12     3     3

R の 1 列目において、1 番目と 5 番目の要素の順位が 1 になっています。これは、A の対応する列で、それらの要素に最も大きい値と最も小さい値がそれぞれ含まれているためです。2 番目、3 番目、4 番目の要素は値が同順位になるため、これらの要素の順位は 2.3333 になります。

入力引数

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入力データ。数値ベクトル、数値行列、または多次元数値配列として指定します。

  • X がベクトルの場合、tiedrankX の要素に対して演算を行います。

  • X が行列の場合、tiedrankX の列ごとに演算を行います。

  • X が多次元配列の場合、tiedrankX の 2 番目の次元に沿って演算を行います。

データ型: single | double

出力引数

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順位。X と同じ次元の数値ベクトル、数値行列、または多次元数値配列として返されます。X の値に同順位のものがある場合、tiedrank はそれらの平均の順位を返します。tiedrank の 3 番目の入力引数が true の場合、tiedrankアンサリ・ブラッドリー検定で使用される順位を返します。この場合、最も小さい値と最も大きい値の順位が 1、次に小さい値と次に大きい値の順位が 2 になるように、関数は両側からの順位を計算します。

  • X がベクトルの場合、tiedrankX の要素に対して演算を行います。

  • X が行列の場合、tiedrankX の列ごとに演算を行います。

  • X が多次元配列の場合、tiedrankX の 2 番目の次元に沿って演算を行います。

同順位調整値。非負の整数または非負の整数の行列として返されます。tieadj の内容は、signrank 関数と ranksum 関数、およびスピアマン距離計量 (距離計量を参照) の計算で使用されます。tieadj の次元の長さは、最初の次元が 1 で、その後は size(X,2)size(X,3) となり、最大で size(X,k) になります。ここで、kX の次元の数です。tiedrank の 2 番目の入力引数が true の場合は、tieadj の最初の次元の長さが 3 になります。これはケンドールの tau 係数の計算で使用されます。

  • X がベクトルの場合、tiedrankX の要素に対して演算を行います。

  • X が行列の場合、tiedrankX の列ごとに演算を行います。

  • X が多次元配列の場合、tiedrankX の 2 番目の次元に沿って演算を行います。

アルゴリズム

tiedrank は、XNaN を欠損値として扱い、無視します。R における NaN の順位は NaN です。

拡張機能

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バージョン履歴

R2006a より前に導入