ゼロクロッシング エクスプローラー
ソルバー プロファイラーを使用して実行されたプロファイリング シミュレーションで発生したゼロクロッシング イベントを表示および探索する
説明
ゼロクロッシング エクスプローラーを使って、ソルバー プロファイラーを使用して実行したプロファイリング シミュレーション時に発生したゼロクロッシング イベントを可視化および解析します。
ゼロクロッシング エクスプローラー を開く
ソルバー プロファイラーを開きます。Simulink® ツールストリップの [デバッグ] タブで [パフォーマンス] ボタンの矢印をクリックし、[ソルバー プロファイラー] を選択します。
[ソルバー プロファイラー] で、[ゼロクロッシング] を選択し、[実行] をクリックして、ゼロクロッシング イベントに関するデータを保存するプロファイリング シミュレーションを実行します。
プロファイリング シミュレーションが完了したら、ソルバー プロファイラーの [探索] セクションで [ゼロクロッシング] を選択します。
例
例を開きます。この例には BouncingBallWithSwitch という名前のモデルが含まれています。
ソルバー プロファイラーを開きます。Simulink® ツールストリップの [デバッグ] タブにある [パフォーマンス] セクションで [パフォーマンス] ボタンの矢印をクリックし、[ソルバー プロファイラー] を選択します。
プロファイリング シミュレーション中に発生したゼロクロッシング イベントに関するデータを保存するようにソルバー プロファイラーを構成します。ソルバー プロファイラーの [構成] セクションで [ゼロクロッシング] を選択します。次に、プロファイリング シミュレーションを実行するために、[実行] をクリックします。
プロファイリング シミュレーションが完了したら、ゼロクロッシング エクスプローラーを開きます。ソルバー プロファイラーの [探索] セクションで [ゼロクロッシング] をクリックします。ゼロクロッシング エクスプローラーには、モデル内のゼロクロッシング信号のリストが左側に表示され、選択したゼロクロッシング信号に関する情報を表示する 2 つのプロットが右側に表示されます。上のプロットは、プロファイリング シミュレーション全体の信号値を示しています。赤い点は各ゼロクロッシング イベントを示しています。下のプロットは、プロファイリング シミュレーション全体にわたるゼロクロッシング イベントの密度を示す棒グラフです。
約 5 ～ 5.5 秒の間、ボールが静止状態に近づくにつれて、ゼロクロッシング イベントの密度が増加しています。プロットをズームして、この時間範囲におけるゼロクロッシング信号とゼロクロッシング イベントの密度をより詳しく表示します。ゼロクロッシング エクスプローラーの [ビュー] セクションで [ズームイン] をクリックします。次に、表示するプロットの領域を選択し、クリックして押したままにします。
ズームすると、跳ね返るごとに 2 つのゼロクロッシング イベントが作成されることがわかります。まず、信号は正から負に交差しています。次に、信号は負から正に交差しています。二重のゼロクロッシングは、状態がゼロに近づくシステムを数値的に解く際に生じるアーティファクトです。ボールが約 5.5 秒で静止するとき、信号が負から正に交差する 2 番目のゼロクロッシング イベントは発生していません。
関連する例
ヒント
シミュレーションのパフォーマンスを解析して向上させる際には、パフォーマンス アドバイザーを使用してモデルおよびシミュレーションの構成を解析することから解析を開始することを検討してください。
パフォーマンス アドバイザーを使用してモデルおよびシミュレーションの構成を解析した後には、ソルバー プロファイラーおよび Simulink プロファイラーを使用したプロファイリング シミュレーションによって解析を深めることができます。
ソルバー プロファイラーはモデルに対して選択したソルバーのパフォーマンスを解析します。ソルバー プロファイラーは、可変ステップ ソルバーを使用するシミュレーションのパフォーマンスを解析するのに特に役立ちます。プロファイリングの結果は、ステップ サイズがいつどうして制限されているのかを特定するのに役立ちます。
Simulink プロファイラーは、モデル コンポーネント間でのシミュレーション実行時間の分布を解析することで、シミュレーションのパフォーマンスのボトルネックを特定するのに役立ちます。
バージョン履歴
R2019a で導入
