データセットの信号形式

ログ データの Dataset オブジェクトの要素が値を timeseries オブジェクトとして保存するか、timetable オブジェクトとして保存するかを指定するオプション

モデル コンフィギュレーション ペイン: データのインポート/エクスポート

説明

このパラメーターを使用して、ログ データを Simulink.SimulationData.Dataset オブジェクトの要素内に timeseries オブジェクトとして保存するか timetable オブジェクトとして保存するかを指定します。

このパラメーターに指定した値は、[形式] パラメーターの値が [データセット] の場合にのみ、状態、時間、および出力データのログ記録方法に影響します。

このパラメーターは、可変サイズ信号に対してログに記録されたデータや、Record ブロックを使用してログに記録されたデータには影響しません。可変サイズの信号でログ記録されるデータは、各タイム ステップについての信号値の cell 配列を含む timetable に常に格納されます。

次の表は、timeseries オブジェクトと timetable オブジェクトの比較をまとめたものです。

特性または操作timeseriestimetable
ログ データをマージする関数 extractTimetable を使用して、複数の信号のデータを 1 つ以上の timetable オブジェクトに抽出し、それぞれのオブジェクトに 1 つ以上の信号のデータを含めます。1 つの信号のデータをもつ 1 つの列を含む各 timetable を、それぞれが異なる信号のデータをもつ複数の列を含む timetable にマージします。
オブジェクトのプロパティを表示する

timeseries オブジェクトは、時間とデータのプロパティを、オブジェクト上の 2 つの別個のプロパティ TimeInfo および DataInfo に分離します。

ts
 timeseries

  Common Properties:
            Name: ''
            Time: [1001x1 double]
        TimeInfo: [1x1 tsdata.timemetadata]
            Data: [1001x1 double]
        DataInfo: [1x1 tsdata.datametadata]

timetable のプロパティをクエリして、すべてのプロパティとその値を一度に表示します。

tt.Properties
ans =

  struct with fileds:

           Description: ''
              UserData: []
        DimensionNames: {'Time' 'Variables'}
  VariableDescriptions: {}
         VariableNames: ['temperature' 'WindSpeed' 'WindDirection']
         VariableUnits: {}
    VariableContinuity: ['continuous']
              RowTimes: [64x1 duration]
データ値にアクセスする

データ値は timeseries オブジェクトの Data プロパティに格納されています。次のコマンドは、モデル内の最初の出力端子のログ出力値にアクセスします。

output1 = out.yout{1}.Values.Data;

データ値は timetable の Data プロパティに格納されています。次のコマンドは、モデル内の最初の出力端子のログ出力値にアクセスします。

output1 = out.yout{1}.Values.Data;
多次元データへのアクセス

時間は、1 行 n 列の次元をもつ行ベクトルを含む、2 つ以上の次元をもつ、状態、信号、データ ストア、および出力についてログに記録されたデータの最後の次元と一致します。Data プロパティの行列の最後の次元の長さは、シミュレーションでログに記録されたサンプルの数と一致します。

時間は、スカラーおよび幅の広い状態、信号、データ ストア、および出力についてログに記録されたデータの最初の次元と一致します。

時間は常に、状態、信号、および出力についてログに記録されたデータの最初の次元と一致します。たとえば、3 行 2 列の次元をもつ信号のデータのログを記録した場合、timetable の Data プロパティの各要素の次元は 1×3×2 になります。
単位

ログ データの単位は timeseries オブジェクトの Units プロパティに格納されています。

ログでは、単位を Simulink.SimulationData.Unit オブジェクトとして timeseries オブジェクトに保存します。

単位を使用する信号データの読み込みは、単位が Simulink.SimulationData.Unit オブジェクトとして指定された timeseries オブジェクトに対してサポートされています。

データ値の単位はサポートされていません。

時間値は duration ベクトルでなければなりません。ログ データの時間値は、シミュレーション時間の単位と一致するように秒単位です。

要素が連続か離散かを識別する

Interpolation プロパティは、連続の信号、状態、および出力の場合は linear であり、離散の信号、状態、および出力の場合は zoh です。

VariableContinuity プロパティは、連続の信号、状態、および出力の場合は continuous であり、離散の信号、状態、および出力の場合は step です。

時間データが等間隔かどうかを確認する

TimeInfo プロパティは、時間データが均一かどうかを示します。

関数 isregular を使用して、時間データが等間隔かどうかを判別することもできます。

関数 isregular を使用して、時間データが等間隔かどうかを判別します。
信号名を表示する信号名はオブジェクトに格納されます。信号名はオブジェクトに格納されません。

設定

timeseries (既定値) | timetable
timeseries

Dataset 要素の値を timeseries オブジェクトに保存します。

timetable

Dataset 要素の値を timetable オブジェクトに保存します。

推奨設定

アプリケーション設定
デバッグ影響なし
トレーサビリティ影響なし
効率性

推奨なし

安全対策

推奨なし

プログラムでの使用

パラメーター: DatasetSignalFormat
型: string | 文字ベクトル
値: 'timeseries' | 'timetable'
既定の設定: 'timeseries'

バージョン履歴

R2017b で導入

参考

トピック