Main Content

最新のリリースでは、このページがまだ翻訳されていません。 このページの最新版は英語でご覧になれます。

wvd

Wigner-Ville 分布と平滑化疑似 Wigner-Ville 分布

説明

d = wvd(x) は、x の Wigner-Ville 分布を返します。

d = wvd(x,fs) は、x がレート fs でサンプリングされたときの Wigner-Ville 分布を返します。

d = wvd(x,ts) は、x がサンプル間の時間間隔 ts でサンプリングされたときの Wigner-Ville 分布を返します。

d = wvd(___,'smoothedPseudo') は、x の平滑化疑似 Wigner-Ville 分布を返します。この関数は、入力信号の長さを使用して、時間と周波数の平滑化に使用されるウィンドウの長さを選択します。この構文には、前の構文の入力引数を任意に組み合わせて含めることができます。

d = wvd(___,'smoothedPseudo',twin,fwin) は、平滑化に使用される時間ウィンドウ (twin) と周波数ウィンドウ (fwin) を指定します。時間または周波数の平滑化に既定のウィンドウを使用するには、対応する引数を空 ([]) に指定します。

d = wvd(___,'smoothedPseudo',Name,Value) は、名前と値のペアの引数を使用して、平滑化疑似 Wigner-Ville 分布の追加オプションを指定します。この構文では、twinfwin を指定できます。また、省略することもできます。

d = wvd(___,'MinThreshold',thresh) は、振幅が thresh より小さい d の要素をゼロに設定します。この構文は、Wigner-Ville 分布と平滑化疑似 Wigner-Ville 分布の両方に適用されます。

[d,f,t] = wvd(___) も周波数のベクトル (f) と時間のベクトル (t) を返し、これにより d が計算されます。

出力引数なしで wvd(___) を使用すると、現在の Figure に Wigner-Ville 分布または平滑化疑似 Wigner-Ville 分布がプロットされます。

すべて折りたたむ

π/2 の正規化周波数を持つ、1000 サンプル インパルスと 1000 サンプル トーンを生成します。2 つの信号の和の Wigner-Ville 分布を計算します。

x = zeros(1001,1);
x(500) = 10;

y = sin(pi*(0:1000)/2)';

[d,f,t] = wvd(x+y);

Wigner-Ville 分布をプロットします。

imagesc(t,f,d)
axis xy
colorbar

出力引数なしで wvd を呼び出して結果を再現します。

wvd(x+y)

1 kHz で 1.5 秒間サンプリングされた 200 Hz の正弦波で構成される信号を生成します。

fs = 1000;
t = (0:1/fs:1.5)';
x = cos(2*pi*t*200);

信号の Wigner-Ville 分布を計算します。

wvd(x,fs)

250 Hz と 450 Hz の間で周波数が正弦関数的に変化するチャープを信号に追加します。信号を MATLAB® の timetable に変換します。Wigner-Ville 分布を計算します。

x = x + vco(cos(2*pi*t),[250 450],fs);
xt = timetable(seconds(t),x);

wvd(xt)

振幅が 0 より小さい分布要素をゼロに設定します。

wvd(xt,'MinThreshold',0)

1 kHz で 1 秒間サンプリングされた信号を生成します。信号の 1 つの成分は、測定中に周波数が 100 Hz から 400 Hz に 2 次的に増加するチャープです。信号のもう 1 つの成分は、同じ時間で周波数が 350 Hz から 50 Hz に線形的に減少するチャープです。

信号を timetable に保存します。

fs = 1000;
t = 0:1/fs:1;

x = chirp(t,100,1,400,'quadratic') + chirp(t,350,1,50);

信号の Wigner-Ville 分布を計算します。

wvd(x,fs)

信号の平滑化疑似 Wigner-Ville 分布を計算します。501 個の周波数点と 502 個の時間点を指定します。

wvd(x,fs,'smoothedPseudo','NumFrequencyPoints',501,'NumTimePoints',502)

時間点の数を増やして、2 次チャープが表示されるようにします。

wvd(x,fs,'smoothedPseudo','NumFrequencyPoints',501,'NumTimePoints',522)

シャープなイメージを得るために、周波数点と時間点を増やします。

wvd(x,fs,'smoothedPseudo','NumFrequencyPoints',1000,'NumTimePoints',1502)

3 kHz で 1 秒間サンプリングされた 2 成分信号を生成します。最初の成分は 2 次チャープで、測定中に周波数が 300 Hz から 1300 Hz に増加します。2 番目の成分は、正弦関数的に変化する周波数成分を持つチャープです。信号はホワイト ガウス ノイズに組み込まれます。連続するサンプル間の時間を duration スカラーとして表します。

fs = 3000;
t = 0:1/fs:1-1/fs;
dt = seconds(t(2)-t(1));

x1 = chirp(t,300,t(end),1300,'quadratic');
x2 = exp(2j*pi*100*cos(2*pi*2*t));

x = x1 + x2 + randn(size(t))/10;

信号の平滑化疑似 Wigner-Ville を計算してプロットします。601 サンプルのハミング ウィンドウを使用して時間領域で、305 サンプルの箱型ウィンドウを使用して周波数領域で、それぞれ分布にウィンドウを適用します。表示用に 600 個の周波数点を使用します。振幅が -50 より小さい分布の成分をゼロに設定します。

wvd(x,dt,'smoothedPseudo',hamming(601),rectwin(305), ...
    'NumFrequencyPoints',600,'MinThreshold',-50)

4 つのガウス原子で構成された信号を生成します。各原子は、ガウスにより変調された正弦波で構成されています。正弦波には 100 Hz と 400 Hz の周波数があります。ガウスの中心は 150 ミリ秒と 350 ミリ秒で、0.012 の分散があります。すべての原子に単位振幅があります。信号は、1 kHz で 0.5 秒間サンプリングされます。

fs = 1000;
t = (0:1/fs:0.5)';

f1 = 100;
f2 = 400;

mu1 = 0.15;
mu2 = 0.35;

gaussFun = @(A,x,mu,f) exp(-(x-mu).^2/(2*0.01^2)).*sin(2*pi*f.*x)*A';

s = gaussFun([1 1 1 1],t,[mu1 mu1 mu2 mu2],[f1 f2 f1 f2]);

信号の Wigner-Ville 分布を計算して表示します。負の値を持つ可能性がある干渉項が、自動項の各ペアの中間に表示されます。

wvd(s,fs)

信号の平滑化疑似 Wigner-Ville 分布を計算して表示します。時間と周波数の平滑化により干渉項が減衰されます。

wvd(s,fs,'SmoothedPseudo')

入力引数

すべて折りたたむ

入力信号。ベクトルまたは単一のベクトル変数を含む MATLAB® の timetable として指定します。

入力信号の長さが奇数の場合は、関数によりゼロが追加され、長さが偶数になります。

例: cos(pi/8*(0:159))'+randn(160,1)/10 は、ホワイト ノイズに含まれる正弦波を指定します。

例: timetable(seconds(0:5)',rand(6,1)) は 1 Hz で 5 秒間サンプリングされた確率変数を指定します。

データ型: single | double
複素数のサポート: あり

サンプルレート。正の数値スカラーとして指定します。

サンプル時間。duration スカラーで指定します。

平滑化に使用される時間ウィンドウと周波数ウィンドウ。長さが奇数のベクトルとして指定します。既定では、wvd は形状係数β = 20 のカイザー ウィンドウを使用します。

  • twin の既定の長さは、round(length(x)/10) 以上の最も小さい奇数の整数です。

  • fwin の既定の長さは、nf/4 以上の最も小さい奇数の整数です。nfNumFrequencyPoints を使用して指定します。

各ウィンドウの長さは、2*ceil(length(x)/2) 以下でなければなりません。

例: kaiser(65,0.5) は、0.5 の形状係数を持つ 65 サンプルのカイザー ウィンドウを指定します。

最小非ゼロ値。実数スカラーとして指定します。関数は、振幅が thresh より小さい d の要素をゼロに設定します。

名前と値のペアの引数

オプションの引数 Name,Value のコンマ区切りペアを指定します。Name は引数名で、Value は対応する値です。Name は引用符で囲まなければなりません。Name1,Value1,...,NameN,ValueN のように、複数の名前と値のペアの引数を、任意の順番で指定できます。

例: 'NumFrequencyPoints',201,'NumTimePoints',300 は、201 個の周波数点と 300 個の時間点における Wigner-Ville 分布を計算します。

周波数点の数。'NumFrequencyPoints' と整数で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。この引数は、周波数のオーバーサンプリングの程度を制御します。周波数点の数は、(length(fwin)+1)/2 以上でなければならず、既定よりも大きくすることはできません。

時間点の数。'NumTimePoints' と偶数の整数で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。この引数は、時間のオーバーサンプリングの程度を制御します [3]。時間点の数は、2*length(twin) 以上でなければならず、既定よりも大きくすることはできません。

ヒント

入力信号が大きい場合、メモリ要求を下げて計算速度を上げるために時間点の数を減らします。

出力引数

すべて折りたたむ

Wigner-Ville 分布。行列として返されます。時間は d の列方向に、周波数は行方向に下がって増加します。行列のサイズは Nf × Nt です。ここで、Nff の長さ、Ntt の長さです。

ベクトルとして返される周波数。

  • 入力に時間情報がある場合、f は Hz 単位で表される周波数を含みます。

  • 入力に時間情報がない場合、f はラジアン/サンプル単位で表される正規化周波数を含みます。

時点。ベクトルとして返されます。

  • 入力に時間情報がある場合、t は秒単位で表される時間値を含みます。

  • 入力に時間情報がない場合、t はサンプル数を含みます。

詳細

すべて折りたたむ

Wigner-Ville 分布

"Wigner-Ville 分布" は、信号の高分解能な時間-周波数表現を提供します。この分布は、信号の可視化、検出、および推定に応用されます。

連続信号 x(t) では、Wigner-Ville 分布は次のように定義されます。

WVDx(t,f)=x(t+τ2)x*(tτ2)ej2πfτdτ.

N 個のサンプルを持つ離散信号では、分布は次のようになります。

WVDx(n,k)=m=NNx(n+m/2)x*(nm/2)ej2πkm/N.

奇数値の m では、この定義は半整数サンプル値での信号の評価を必要とします。これにより内挿が必要となるため、エイリアシングを避けるために離散フーリエ変換をゼロ パディングする必要があります。

Wigner-Ville 分布には、その解釈を複雑にしがちな干渉項が含まれています。分布をシャープにするために、ローパス ウィンドウで定義をフィルター処理できます。平滑化疑似 Wigner-Ville 分布は、時間と周波数の平滑化に個別のウィンドウを使用します。

SPWVDxg,H(t,f)=g(t)H(f)x(t+τ2)x*(tτ2)ej2πfτdτ.

参照

[1] Cohen, Leon. Time-Frequency Analysis: Theory and Applications. Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall, 1995.

[2] Mallat, Stéphane. A Wavelet Tour of Signal Processing. Second Edition. San Diego, CA: Academic Press, 1999.

[3] O'Toole, John M., and Boualem Boashash. "Fast and Memory-Efficient algorithms for Computing Quadratic Time-Frequency Distributions." Applied and Computational Harmonic Analysis. Vol. 35, Number 2, 2013, pp. 350–358.

拡張機能

R2018b で導入