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対話型の MATLAB レポートの保持

この例では、レポート エクスプローラーを使用して基本レポートが作成された方法について説明します。このレポートでは魔方陣について説明し図解します。魔方陣とは、列、行および対角のいずれについても、合計が同じ数字になる行列です (MATLAB® ドキュメンテーションの関数 magic のリファレンスを参照してください)。

このレポートを作成するには、次の主なタスクを実行します。

メモ

この例を使用するために MATLAB ソフトウェアの知識は必要ありません。ただし、MATLAB の知識があるとレポート生成中に実行する MATLAB コードの理解に役立ちます。

この例では、さまざまな種類のレポート作成および生成タスクを独立した節に記述しています。各節は、それ以前の節に基づいています。ただし、それ以前の節を完了せずにその後の節を実行する場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を表示できます。

レポート設定ファイルの作成

魔方陣レポートを設定するには、まず、設定ファイルを作成して設定を格納します。その後、コンポーネントと呼ばれる MATLAB オブジェクトを設定に追加して、レポート コンテンツを指定します。

レポート設定ファイルを作成するには、以下のようにします。

  1. MATLAB ソフトウェア セッションを開始します。

  2. レポート エクスプローラーを開きます。MATLAB ツールストリップの [アプリ] タブにある [データベース接続とレポート] セクションで、[Report Generator] をクリックします。

  3. [ファイル][新規] を選択して、レポート設定ファイルを作成します。新しいレポート ファイルの既定の名前は Unnamed.rpt です。

  4. 右側のプロパティ ペイン:

    1. 現在の作業フォルダーにレポートを保存するには、[ディレクトリ] リストから [現在の作業ディレクトリ] を選択します。

    2. [ファイル形式][HTML (テンプレートを使用)] に設定してレポートの出力を HTML として生成します。(テンプレートを使用) オプションを使用すると、展開と折りたたみが可能な形式でレポートの目次が作成されます。

    3. [レポートの説明] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

      This report creates a series of magic squares
      and displays them as images.
      
      A magic square is a matrix in which the 
      columns, rows, and diagonal all add up to the 
      same number.

    メモ

    プロパティ ペインのフィールドを変更すると、背景色が変化します。これは、そのフィールドの変更が適用されていないことを示します。別のコンポーネントを使用したアクションを行うとすぐに、MATLAB Report Generator™ によって変更が適用され、背景色が再び白になります。

  5. レポートを保存します。[ファイル][名前を付けて保存] を選択し、レポート設定ファイルに magic_squares.rpt という名前を付けます。

    新しいファイル名がアウトライン ペインに表示されます。

レポートのコンテンツを作成するには、コンポーネントを使用したレポート コンテンツの追加を参照してください。

コンポーネントを使用したレポート コンテンツの追加

レポート コンポーネント

レポートに含める情報は、レポート コンポーネントによって指定されます。次の図は、この例で作成するレポートのサンプル ページを示します。レポートの作成に使用するコンポーネントを強調表示しています。

レポート変数の指定

魔方陣レポートでは MATLAB ワークスペースで定義された変数を使用して、表示する魔方陣の数とサイズ、および変数を数値のテーブルまたは色表示されたイメージのどちらで表示するかを指定します。

  • 変数 magicSizeVector: 魔方陣のサイズの配列を指定

  • 変数 largestDisplayedArray: 表示する魔方陣の最大サイズを数値の配列として指定

場合によっては、レポートを実行する前に、これらの変数をユーザーの MATLAB ワークスペースで作成するよう求めます。しかし、これよりも優れた解決策は、Evaluate MATLAB Expressionコンポーネントを使用してレポートに変数を作成させることです。

MATLAB 式の実行コンポーネントを使用してレポート変数を定義するには、以下のようにします。

  1. 左側のアウトライン ペインでレポート設定のルート コンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [MATLAB]MATLAB 式の実行コンポーネントを選択します。

  3. 右側のプロパティ ペインで [現在のレポートにコンポーネントを追加します] の横にあるアイコンをクリックして、MATLAB 式の実行コンポーネントをレポートに挿入します。

    コンポーネント情報をプロパティ ペインで編集できるのは、コンポーネントをレポートに追加した後のみです。

    アウトライン ペインの magic_squares レポートの下に実行コンポーネントが表示されます。

    実行コンポーネントの左上隅のアイコンは、このコンポーネントが子コンポーネントをもつことができないことを示します。既定では、実行コンポーネントを選択した状態で追加するコンポーネントは、このコンポーネントの兄弟になります。

    プロパティ ペインに MATLAB 式の実行コンポーネントのオプションが表示されます。

  4. このレポートの MATLAB コードの詳細とその出力を除外するには、[レポートに MATLAB 式を挿入] チェック ボックスと [レポートにコマンド ウィンドウの出力を表示] チェック ボックスをオフにします。

  5. [ベース ワークスペースで実行する式] テキスト ボックスで既存のテキストを次の MATLAB コードに置き換えます。

    ヒント

    このテキストを HTML ドキュメンテーションからコピーしてレポート エクスプローラーに貼り付けます。

    %This MATLAB code sets up two variables
    %that define how the report runs.
    %magicSizeVector is a list of MxM
    %Magic Square sizes to insert into
    %the report. Note that magic
    %squares cannot be 2x2.
    
    magicSizeVector=[4 8 16 32];
    
    %largestDisplayedArray sets the
    %limit of array size that will be
    %inserted into the report with the
    %Insert Variable component.
    
    largestDisplayedArray=15;
  6. [エラーが発生した場合は以下の式を実行] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

    disp(['Error during eval: ', evalException.message])

    これにより、エラーが発生した際に MATLAB コードが失敗しているかどうかが表示されるようになります。

    ヒント

    これらのコマンドをただちに実行するには、レポート エクスプローラーの右上隅で [今すぐ実行] ボタンをクリックします。これにより、コマンドが正しいことが確認され、レポート生成で問題が発生する可能性が低下します。

  7. レポートを保存します。

タイトル ページの作成

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

レポートのタイトル ページを作成するには、タイトル ページ コンポーネントを使用します。

  1. 左側のアウトライン ペインで実行コンポーネントを選択します。

  2. 中央のオプション ペインの [形式]タイトル ページ コンポーネントをレポートに追加します。

    このコンポーネントは子をもつことができないと実行コンポーネント アイコンに示されているので、タイトル ページ コンポーネントは実行コンポーネントの兄弟です。同様に、タイトル ページ コンポーネントは子コンポーネントをもつことができません。

    メモ

    タイトル ページ コンポーネントを使用するには、レポートにコンポーネントが必要です。コンポーネントをまだ追加していないので、タイトル ページ コンポーネントを適切に表示するには章が必要であることが、プロパティ ペインのメッセージに表示されます。例の後の手順でレポートにコンポーネントを追加するので、このメッセージは無視できます。

  3. 右側のプロパティ ペインで [メイン] タブを使用してタイトル ページ情報を入力します。

    1. [タイトル] テキスト ボックスに Magic Squares と入力します。

    2. [サブタイトル] テキスト ボックスに Columns, Rows, Diagonals: Everyone is Equal と入力します。

    3. [オプション] でリストから [作成者 (設定)] を選択します。

    4. [作成者 (設定)] フィールドの右にあるフィールドに Albrecht Durer と入力します。

      アルブレヒト・デューラーは魔方陣を含む銅版画を作成しました。最終的なレポートにはその銅版画のイメージが含まれます。

    5. [Copyright の所有者と年を含める] チェック ボックスをオンにします。

    6. 横のテキスト ボックスに The MathWorks と入力します。

    7. 2 番目のテキスト ボックスに 1988 と入力します。

  4. プロパティ ペインの [概要] タブで、以下を入力します。

    An introduction to Magic Squares and their meaning.

  5. レポートを保存します。

章の追加

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

章/節コンポーネントを使用してレポートに章を追加します。

  1. 左側のアウトライン ペインでタイトル ページ コンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [形式]章/節コンポーネントを追加します。

    実行タイトル ページ、およびコンポーネントはすべて、レポートの最上位の子コンポーネントであり、兄弟です。

  3. カスタム章タイトルとして、右側のプロパティ ペインに Magic Squares Explained と入力します。

    アウトライン ペインに章タイトルが表示されます。

  4. レポートを保存します。

序文のテキストを最初の章へ追加

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

段落コンポーネントとテキスト コンポーネントを追加して、最初の章に序文のテキストを含めます。

  1. 左側のアウトライン ペインでコンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [形式]段落コンポーネントを追加します。

    アウトライン ペインにコンポーネントの子として新しいコンポーネントが表示されます。

  3. 既定の設定では、段落コンポーネントは子コンポーネントからテキストを継承します。テキスト コンポーネントを 2 つ追加します。

    メモ

    テキスト コンポーネントは親として段落コンポネーネントをもたなければなりません。

  4. 中央のライブラリ ペインの [形式] カテゴリで、アウトラインにテキスト コンポーネントを 2 つ追加します。

  5. アウトライン ペインで 1 番目の テキスト コンポーネントを選択します。

  6. [レポートに含めるテキスト] テキスト ボックスに %<help('magic')> と入力します。

    % 記号と山かっこ <> は、これが実行対象の MATLAB コードであると MATLAB Report Generator ソフトウェアに指示します。コマンド help('magic') は MATLAB 関数 magic に関する情報を表示します。

  7. アウトライン ペインで 2 番目の テキスト コンポーネントを選択します。

  8. [レポートに含めるテキスト] テキスト ボックスに次のテキストを入力します。

    The German artist Albrecht Durer (1471-1528) 
    created many woodcuts and prints with religious
    and scientific symbolism.  One of his most famous
    works, Melancholia I, explores the depressed state 
    of mind that opposes inspiration and expression.
    Renaissance astrologers believed that the Jupiter magic
    square (shown in the upper right portion of the image)
    could aid in the cure of melancholy. The engraving's 
    date (1514) can be found in the lower row of numbers
    in the square.  
  9. レポートを保存します。

これで最初の章のコンテンツは完成しました。

イメージの追加

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

アルブレヒト・デューラーのイメージを作成して、レポートに含めます。

  1. 左側のアウトライン ペインでコンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [MATLAB]MATLAB 式の実行コンポーネントを追加します。

  3. 実行コンポーネントを段落コンポーネントの下に移動し、イメージが序文のテキストに続くようにします。これを移動するには、ツール バーの [下に移動] 矢印をクリックします。

  4. 実行コンポーネントを選択した状態で、以下のプロパティを設定します。

    1. [レポートに MATLAB 式を挿入] チェック ボックスと [レポートにコマンド ウィンドウの出力を表示] チェック ボックスをオフにします。コードやその出力はレポートに含めません。

    2. [ベース ワークスペースで実行する式] テキスト ボックスで既存のテキストを次の MATLAB コードに置き換えます。

      %This loads a self-portrait of Albrecht
      %Durer, a German artist. There is a
      %magic square in the upper right corner
      %of the image.
      
      durerData=load('durer.mat','-mat');
      figure('Units','Pixels',...
      'Position',[200 200 size(durerData.X,2)*.5 size(durerData.X,1)*.5 ]);
      
      image(durerData.X);
      colormap(durerData.map);
      axis('image');
      set(gca,...
          'Xtick',[],...
          'Ytick',[],...
          'Units','normal',...
          'Position',[0 0 1 1]);
      
      clear durerData

      この MATLAB コードはデューラーの銅版画を MATLAB Figure ウィンドウに表示します。

    3. [エラーが発生した場合は以下の式を実行] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

      disp(['Error during eval: ', evalException.message])

      デューラーの銅版画の読み込み中にエラーが発生すると、このコードが実行されます。

  5. 左側のアウトライン ペインで実行コンポーネントを選択します。

  6. 中央のライブラリ ペインの [Handle Graphics]Figure スナップショット コンポーネントをレポートに追加します。

    イメージ コンポーネント (イメージFigure スナップショット) をインライン化するには、イメージ コンポーネントを段落コンポーネントに含めます。

  7. プロパティ ペイン:

    1. [用紙方向] リストで [縦] を選択します。

    2. [ハードコピーの反転] リストで [反転しない] を選択します。

      このオプションを選択すると、画面上のイメージの色を印刷用に変更しないように指定します。

    次の 3 つの手順では、イメージがレポートに追加された後に MATLAB ワークスペースからイメージを削除するようにレポートを設定します。

  8. アウトライン ペインで Figure スナップショット コンポーネントを選択します。

  9. ライブラリ ペインの [MATLAB]MATLAB 式の実行コンポーネントをレポートに追加します。

  10. プロパティ ペイン:

    1. [レポートに MATLAB 式を挿入] チェック ボックスと [レポートにコマンド ウィンドウの出力を表示] チェック ボックスをオフにします。コードやその出力はレポートに含めません。

    2. [ベース ワークスペースで実行する式] テキスト ボックスで既存のテキストを以下に置き換えます。

      %This command deletes the Durer image
      delete(gcf);

      delete(gcf) コマンドは MATLAB ワークスペースの現在のイメージ (この場合はデューラーの銅版画) を削除します。

    3. [エラーが発生した場合は以下の式を実行] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

      disp(['Error during eval: ', evalException.message])

      デューラーの銅版画の削除中にエラーが発生すると、このコードが実行されます。

  11. レポートを保存します。

魔方陣とそのイメージの作成

レポート変数 magicSizeVector で指定した各魔方陣についての章をレポートに追加します。For Loopコンポーネントを使用して、この反復タスクを実行します。魔方陣とそのイメージを作成するには、次のタスクを実行します。

For ループの作成

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

  1. 左側のアウトライン ペインでコンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [論理制御とフロー制御]For ループ コンポーネントをレポートに追加します。

    この For ループ コンポーネントはコンポーネント内部に表示されます。ただし、魔方陣は最初の章の後に処理する必要があるため、for コンポーネントはコンポーネントの兄弟とし、子にはしません。

  3. アウトライン ペインで for コンポーネントを選択します。

  4. の矢印をクリックして for コンポーネントをコンポーネントの兄弟にします。

  5. 右側のプロパティ ペイン:

    1. [終了] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

      length(magicSizeVector)

      これは、さまざまなサイズの魔方陣行列を含むベクトルの長さです。

    2. [変数名] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

      MAGIC_SQUARE_INDEX

      この変数はループ インデックスの役割を果たします。

  6. レポートを保存します。

各魔方陣の章の追加

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

コンポーネントを For ループ コンポーネントの子としてレポートに追加して、各魔方陣の章を作成します。これにより、Report Generator ではレポート生成中に for ループが繰り返されるたびに章が作成されます。

  1. 左側のアウトライン ペインで for コンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [形式]章/節コンポーネントをレポート設定に追加します。

    これは for コンポーネントの子になります。

  3. 右側のプロパティ ペインで [タイトル] リストから [カスタム] を選択し、章のタイトルとして次を入力します。

    Magic Square # %<MAGIC_SQUARE_INDEX>
  4. レポートを保存します。

行列のサイズの決定

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

MATLAB 式の実行コンポーネントを使用して magicSizeVector から各魔方陣行列のサイズを抽出します。

  1. 左側のアウトライン ペインで下部のコンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [MATLAB] カテゴリで MATLAB 式の実行コンポーネントをレポート設定に追加します。

  3. プロパティ ペイン:

    1. [レポートに MATLAB 式を挿入] チェック ボックスと [レポートにコマンド ウィンドウの出力を表示] チェック ボックスをオフにします。

    2. [ベース ワークスペースで実行する式] テキスト ボックスで既存のテキストを以下に置き換えます。

      magic_Square_Size=magicSizeVector(MAGIC_SQUARE_INDEX);

      このコマンドは、レポートの最初の Eval コンポーネントで初期化されたサイズのベクトルから次の魔方陣のサイズを抽出します。変数 magic_Square_Size は現在処理されている魔方陣のサイズを表します。

    3. [エラーが発生した場合は以下の式を実行] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

      disp(['Error during eval: ', evalException.message])

      magicSizeVector からの値の抽出中にエラーが発生すると、このコードが実行されます。

  4. レポートを保存します。

レポートに魔方陣のサイズを挿入

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

段落コンポーネントと変数の挿入コンポーネントを使用して、魔方陣のサイズをレポートに挿入します。

  1. 左側のアウトライン ペインで下部の実行コンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [形式]段落コンポーネントをレポート設定に追加します。

    プロパティは変更しません。魔方陣のサイズを格納した変数がこの段落に追加されます。

  3. アウトライン ペインで段落コンポーネントを選択します (for コンポーネントの下にあります)。

  4. ライブラリ ペインの [MATLAB]変数の挿入コンポーネントをレポート設定に追加します。

  5. 右側のプロパティ ペイン:

    1. [変数名] テキスト ボックスに magic_Square_Size と入力します。

    2. [表示] リストで [インライン テキスト] を選択します。

  6. レポートを保存します。

魔方陣の作成

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

魔方陣を作成して関連する行列やイメージを表示するには、MATLAB 式の実行コンポーネントを使用します。

  1. 左側のアウトライン ペインで下部の段落コンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [MATLAB]MATLAB 式の実行コンポーネントをレポート設定に追加します。

  3. この MATLAB 式の実行コンポーネントを段落コンポーネントの兄弟にします。アウトライン ペインで実行コンポーネントを選択します。ツール バーで、左矢印をクリックします。

  4. 右側のプロパティ ペイン:

    1. [レポートに MATLAB 式を挿入] チェック ボックスと [レポートにコマンド ウィンドウの出力を表示] チェック ボックスをオフにします。

    2. [ベース ワークスペースで実行する式] テキスト ボックスで既存のテキストを次の MATLAB コードに置き換えます。

      % This MATLAB script produces a magic
      % square of size magic_Square_Size
      % and creates an image of that square.
      
      mySquare=magic(magic_Square_Size);
      clf
      imagesc(mySquare);
      title(sprintf('Magic Square N=%i',magic_Square_Size))
      set(gca,'Ydir','normal');
      axis equal;
      axis tight;
      

      このコードは、サイズが magic_Square_Size の魔方陣行列 mySquare を作成し、その行列のイメージを MATLAB Figure ウィンドウで開きます。

    3. [エラーが発生した場合は以下の式を実行] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

      disp(['Error during eval: ', evalException.message])

      魔方陣の作成および表示中にエラーが発生すると、このコードが実行されます。

  5. レポートを保存します。

表示論理の追加

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持の手順の例で説明された、以前のタスクを基にしています。

この例より前の節を完了していない場合は、完成済みのレポート設定ファイル Magic Squares Report を開きます。

Logical IfLogical ThenおよびLogical Elseコンポーネントを使用して、魔方陣を数値の配列として表示するか、イメージとして表示するかを判断します。

  1. 左側のアウトライン ペインで実行コンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [論理制御とフロー制御][論理 If] をダブルクリックします。

  3. 右側のプロパティ ペインにある [テスト式] テキスト ボックスで既存のテキストを次のテキストに置き換えます。

    magic_Square_Size<=largestDisplayedArray

    このコマンドは現在の行列のサイズ (magic_Square_Size) がレポートの最初の実行コンポーネントに割り当てられた値 (largestDisplayedArray=15) 以下かどうかをテストします。

    この論理 If コンポーネントの結果を処理するには、2 つの子コンポーネント (論理 Then論理 Else) を作成します。magic_Square_Size が 15 以下の場合、行列変数がレポートに表示されます。magic_Square_Size が 15 より大きい場合、行列イメージがレポートに表示されます。

  4. アウトライン ペインで if コンポーネントを選択します。

  5. ライブラリ ペインの [論理制御とフロー制御][論理 Else] をダブルクリックします。

  6. アウトライン ペインで if コンポーネントを再度選択します。

  7. ライブラリ ペインの [論理制御とフロー制御][論理 Then] をダブルクリックします。

    then コンポーネントが else コンポーネントの上に表示されます。

  8. レポートを保存します。

魔方陣の表示

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持に示した手順ごとの例を前提としています。

完成済みのレポート設定ファイルを確認するには、Magic Squares Report を開きます。

  1. 左側のアウトライン ペインで then コンポーネントを選択します。

  2. 中央のライブラリ ペインの [MATLAB][変数の挿入] をダブルクリックします。

  3. 右側のプロパティ ペイン:

    1. [変数名] テキスト ボックスに mySquare と入力します。これは、指定したサイズの魔方陣を格納した変数です。

    2. [タイトル] リストで [なし] を選択します。

    3. [配列サイズの制限] テキスト ボックスに 0 と入力します。

      この変数コンポーネントは、変数 mySquare に格納された魔方陣行列を表示します。

  4. アウトライン ペインで else コンポーネントを選択します。

  5. ライブラリ ペインの [Handle Graphics][Figure ループ] をダブルクリックします。

    プロパティは変更しません。

  6. アウトライン ペインで Figure ループ コンポーネントを選択します。

  7. ライブラリ ペインの [Handle Graphics][Figure スナップショット] をダブルクリックします。

  8. プロパティ ペイン:

    1. [用紙方向] リストで [縦] を選択します。

    2. [イメージ サイズ] リストで [カスタム] を選択します。

    3. [イメージ サイズ] リストにカスタム イメージ サイズとして [5 4] と入力します。

    4. [ハードコピーの反転] リストで [反転] を選択します。

      このオプションは暗い座標軸の色を明るい色 (およびその逆) に変更します。

    アウトライン ペインは次のように表示されます。

  9. レポートを保存します。

MATLAB コードのエラー処理

MATLAB 式の実行コンポーネント (実行コンポーネントとも呼ばれる) を使用して、MATLAB コードをレポートに追加できます。

MATLAB 式の実行コンポーネントのダイアログ ボックスには、[エラーが発生した場合は以下の式を実行] チェック ボックスが含まれます。このダイアログ ボックスに含まれる既定のエラー処理コードを使用するか、独自のエラー処理コードを作成することができます。

既定のエラー処理コードを変更しない場合で、追加した MATLAB コードにエラーが存在すると、レポートを生成するときに次のようになります。

  • [エラーが発生した場合は以下の式を実行] チェック ボックスがオフ: 完全なレポートが生成される。MATLAB コマンド ラインにエラー メッセージは表示されない。

  • [エラーが発生した場合は以下の式を実行] チェック ボックスがオン: 完全なレポートが生成される。MATLAB コマンド ラインにエラー メッセージが表示される。

追加した MATLAB コードでエラーが発生したときにレポート生成を中止するには、以下の既定のエラー処理コードの 2 行目と 3 行目を以下のように変更します。

warningMessageLevel = 2;
displayWarningMessage = true;
failGenerationWithException = false;
failGenerationWithoutException = false;

レポート生成を中止して例外を表示するには、既定のコードを次のように変更します。

displayWarningMessage = false;
failGenerationWithException = true;

レポート生成を中止するが例外を表示しないようにするには、既定のコードを次のように変更します。

displayWarningMessage = false;
failGenerationWithoutException = true;

既定のエラー処理コードを置き換える場合、コードで変数 evalException.message を使用して、例外の情報を返します。

レポートの生成

メモ

この節は、対話型の MATLAB レポートの保持に示した手順ごとの例を前提としています。

完成済みのレポート設定ファイルを確認するには、Magic Squares Report を開きます。

この例の開始時に、このレポートの出力形式として [HTML (テンプレートを使用)] を指定しました。もしまだの場合、または完成したレポート設定ファイルをチュートリアルで後から開いた場合は、ここで設定を行います。

  1. ツール バーで [レポート] ボタンをクリックし、レポートを生成します。

  2. レポートの生成中、[メッセージ リスト] ウィンドウで、[メッセージ リスト] ウィンドウに表示する詳細レベルを指定します。

    レポート エクスプローラーのアウトライン ペインで、レポート設定ファイルの各コンポーネントが実行時に強調表示されます。

処理が終了すると、MATLAB Web ブラウザーが起動し、HTML ファイルが表示されます。

出力タイプとして [HTML (テンプレートを使用)] を指定する場合、レポートの目次は折りたたまれて表示されます。各ノードを展開または折りたたむには、プラス記号またはマイナス記号をクリックします。Ctrl キーを押しながらクリックすると、構造全体が展開または折りたたまれます (Macintosh プラットフォームでは CMD キーを押しながらクリックします)。