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Clarke Transform

ab から αβ への変換の実装

ライブラリ:
Motor Control Blockset / Controls / Math Transforms
Motor Control Blockset HDL Support / Controls / Math Transforms

説明

Clarke Transform ブロックは、abc 基準座標系における平衡三相成分の Clarke 変換を計算し、静止 αβ 基準座標系における平衡二相直交成分を出力します。あるいは、このブロックは三相成分 abc の Clarke 変換を計算し、成分 αβ0 を出力できます。平衡システムの場合、ゼロ成分はゼロに等しくなります。[入力数] パラメーターを使用して 2 つまたは 3 つの入力を使用します。

2 入力構成を使用する場合、ブロックは三相 (abc) から 2 つの信号を受け取り、3 番目の信号を自動的に計算して、αβ 基準座標系における対応する成分を出力します。

たとえば、a 相の軸が α 軸と揃っている場合、ブロックは入力値 a および b または多重化された入力値 abc を受け取ります。

  • 次の図は、abc 基準座標系と静止 αβ 基準座標系における固定子巻線の磁気軸の向きを示しています。

  • 次の図は、静止 αβ 基準座標系における同等の α 成分と β 成分を示しています。

  • 同等の平衡な abc システムと αβ システムの各成分の時間応答です。

方程式

Clarke 変換の計算は次の方程式で記述されます。

[fαfβf0]=(23)×[112120 323212 12 12][fafbfc]

モーターのような平衡システムの場合、ゼロ相成分の計算は常にゼロになります。たとえば、モーターの電流は次のように表すことができます。

ia+ib+ic=0

したがって、三相モーター ドライブで使用できる電流センサーは 2 つだけです。ここで、3 番目の相は次のように計算できます。

ic=(ia+ib)

これらの方程式を使用して、このブロックは Clarke 変換を次のように実装します。

[fαfβ]= [1013  23][fafb]

ここで以下のようになります。

  • fafbfc は、abc 基準座標系における平衡三相成分です。

  • fαfβ は、静止 αβ 基準座標系における平衡二相直交成分です。

  • f0 は、静止 αβ 基準座標系におけるゼロ成分です。

端子

入力

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abc 基準座標系における三相システムの成分。

依存関係

この端子を有効にするには、[入力数] パラメーターを [2 つの入力] に設定します。

データ型: single | double | fixed point

abc 基準座標系における三相システムの成分。

依存関係

この端子を有効にするには、[入力数] パラメーターを [2 つの入力] に設定します。

データ型: single | double | fixed point

abc 基準座標系における三相システムの多重化された相成分 abc

依存関係

この端子を有効にするには、[入力数] パラメーターを [3 つの入力] に設定します。

データ型: single | double | fixed point

出力

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静止 αβ 基準座標系における alpha 軸成分 α

依存関係

この端子を有効にするには、[入力数] パラメーターを [2 つの入力] に設定します。

データ型: single | double | fixed point

静止 αβ 基準座標系における beta 軸成分 β

依存関係

この端子を有効にするには、[入力数] パラメーターを [2 つの入力] に設定します。

データ型: single | double | fixed point

静止 αβ 基準座標系における多重化された alpha 軸成分 α、beta 軸成分 β、および 0 成分。

依存関係

この端子を有効にするには、[入力数] パラメーターを [3 つの入力] に設定します。

データ型: single | double | fixed point

パラメーター

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指定できる入力の数を選択します。

  • 2 つの入力 — 2 つの異なる入力信号 a および b を受け取るようにブロックを構成します。ブロックは 2 つの異なる出力信号 α および β を生成します。

  • 3 つの入力abc の各信号を含む多重化された入力を受け取るようにブロックを構成します。ブロックは αβ0 の各信号を含む多重化された出力を生成します。

ブロック出力のパワー不変プロパティを有効にするには、このパラメーターをオンにします。ブロック出力のパワー不変を無効にする (振幅不変を有効にする) には、このパラメーターをオフにします。

拡張機能

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C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

固定小数点の変換
Fixed-Point Designer™ を使用して固定小数点システムの設計とシミュレーションを行います。

バージョン履歴

R2020a で導入