overlapsrange

timetable の行時間が指定した時間範囲とオーバーラップするかどうかを判別

構文

tf = overlapsrange(TT,rangeOfTimes)

tf = overlapsrange(TT,oneTime)

[tf,whichRows] = overlapsrange(___)

説明

tf = overlapsrange(TT,rangeOfTimes) は、TT の行時間の範囲が rangeOfTimes で指定される時間範囲と交差する場合、1 (true) を返します。それ以外の場合は 0 (false) を返します。

TT の行時間の範囲は、最小行時間と最大行時間で決まります。

tf = overlapsrange(TT,oneTime) は、TT の行時間の範囲に oneTime で指定された時間が含まれるかどうかを判別します。

[tf,whichRows] = overlapsrange(___) は、指定された時間範囲内にある TT の行を示す論理インデックスも返します。

例

timetable が時間範囲とオーバーラップするかどうかの判別

行時間の範囲が 0 ～ 0.4 秒の timetable を作成します。

Intensity = [100;98.7;95.2;101.4;99.1];
TT = timetable(Intensity,'TimeStep',seconds(0.1))

TT=5×1 timetable
     Time      Intensity
    _______    _________

    0 sec          100  
    0.1 sec       98.7  
    0.2 sec       95.2  
    0.3 sec      101.4  
    0.4 sec       99.1  

範囲が 0.25 ～ 1.0 秒の time range オブジェクトを作成します。オブジェクトを作成するには、関数 timerange を使用します。入力は、関数 seconds を使用して作成できる期間です。

rangeOfTimes = timerange(seconds(0.25),seconds(1.0))

rangeOfTimes = 
	timetable timerange subscript:

		Select timetable rows with times in the half-open interval:
		  Starting at, including:   0.25 sec
		  Ending at, but excluding: 1 sec

	See Select Times in Timetable.

TT の行時間が rangeOfTimes で指定される範囲とオーバーラップするかどうかを判別します。

tf = overlapsrange(TT,rangeOfTimes)

tf = logical
   1

範囲が 0.7 ～ 1.0 秒の別の time range オブジェクトを作成します。関数 overlapsrange は 0 を返します。これは rangeOfTimes が TT の時間範囲の完全な外側にあるためです。

rangeOfTimes = timerange(seconds(0.7),seconds(1.0))

rangeOfTimes = 
	timetable timerange subscript:

		Select timetable rows with times in the half-open interval:
		  Starting at, including:   0.7 sec
		  Ending at, but excluding: 1 sec

	See Select Times in Timetable.

tf = overlapsrange(TT,rangeOfTimes)

tf = logical
   0

timetable の時間範囲の比較

時間範囲が異なる 2 つの timetable を作成します。timetable は、さまざまな変数や異なる行数を持つこともできます。

Intensity = [100;98.7;95.2;101.4;99.1];
TT1 = timetable(Intensity,'TimeStep',seconds(0.1))

TT1=5×1 timetable
     Time      Intensity
    _______    _________

    0 sec          100  
    0.1 sec       98.7  
    0.2 sec       95.2  
    0.3 sec      101.4  
    0.4 sec       99.1  

Readings = [74;83;99];
TT2 = timetable(Readings,'TimeStep',seconds(0.5),'StartTime',seconds(0.25))

TT2=3×1 timetable
      Time      Readings
    ________    ________

    0.25 sec       74   
    0.75 sec       83   
    1.25 sec       99   

TT1 の行時間の範囲が TT2 の行時間の範囲とオーバーラップするかを判別します。

tf = overlapsrange(TT1,TT2)

tf = logical
   1

timetable に時間が含まれるかどうかの判別

各月初頭と半ばの物価を含む timetable を作成します。

Time = datetime({'2018-01-01';'2018-01-15';'2018-02-01';'2018-02-15';
                 '2018-03-01';'2018-03-15'});
Price = randi([85 110],6,1);
TT = timetable(Time,Price)

TT=6×1 timetable
       Time        Price
    ___________    _____

    01-Jan-2018     106 
    15-Jan-2018     108 
    01-Feb-2018      88 
    15-Feb-2018     108 
    01-Mar-2018     101 
    15-Mar-2018      87 

関数 datetime を使用して、ある時点を指定します。ここでは 2018 年 2 月 1 日午前 0 時とします。

oneTime = datetime('2018-02-01')

oneTime = datetime
   01-Feb-2018

TT の行時間の範囲に oneTime が含まれるかどうかを判別します。

tf = overlapsrange(TT,oneTime)

tf = logical
   1

oneTime は、TT の特定の行時間と一致する必要はありません。oneTime が TT の最小行時間と最大行時間の間の時間であれば、overlapsrange は 1 を返します。

oneTime = datetime('2018-02-28 09:23:45')

oneTime = datetime
   28-Feb-2018 09:23:45

tf = overlapsrange(TT,oneTime)

tf = logical
   1

時間範囲内の行の検索

timetable を作成します。

Intensity = [100;98.7;95.2;101.4;99.1];
TT = timetable(Intensity,'TimeStep',seconds(0.1))

TT=5×1 timetable
     Time      Intensity
    _______    _________

    0 sec          100  
    0.1 sec       98.7  
    0.2 sec       95.2  
    0.3 sec      101.4  
    0.4 sec       99.1  

時間範囲を指定します。次に、その時間範囲内にある TT の行を判別します。2 番目の出力引数 whichRows は、要素が TT の行に対応する logical 配列です。行時間が時間範囲内にある各行には 1 が、行時間が時間範囲内にない各行には 0 が含まれます。

rangeOfTimes = timerange(seconds(0.1),seconds(0.35));
[tf,whichRows] = overlapsrange(TT,rangeOfTimes)

tf = logical
   1

whichRows = 5×1 logical array

   0
   1
   1
   1
   0

時間範囲内の行にアクセスするには、whichRows を使用して TT にインデックスを付けます。

TT2 = TT(whichRows,:)

TT2=3×1 timetable
     Time      Intensity
    _______    _________

    0.1 sec       98.7  
    0.2 sec       95.2  
    0.3 sec      101.4  

入力引数

TT — 入力 timetable

timetable

入力 timetable。TT の最小行時間と最大行時間によって時間の範囲が決まります。

rangeOfTimes — 時間範囲

time range オブジェクト | timetable

時間範囲。time range オブジェクトまたは timetable として指定します。

• rangeOfTimes を time range オブジェクトとして指定する場合は、関数 timerange を使用して時間範囲を作成します。timerange への入力として範囲の開始時間と終了時間を明示的に指定します。

  • 入力 timetable TT にイベント テーブルが付加されている場合は、イベント フィルターを使用する time range オブジェクトを指定して overlapsrange を呼び出すことができます。イベント フィルターを使用した時間範囲の指定の詳細については、eventfilter を参照してください。 (R2023b 以降)

• rangeOfTimes を timetable として指定する場合は、範囲の開始と終了を明示的に指定する必要はありません。overlapsrange により、timetable の最小行時間と最大行時間から自動的に取得されます。

oneTime — 単一の時間

datetime スカラー | duration スカラー

単一の時間。datetime スカラーまたは duration スカラーとして指定します。

出力引数

tf — true または false

1 | 0

true または false。TT の行時間の範囲が rangeOfTimes で指定された時間範囲または oneTime で指定された時点と交わる場合は logical 1、そうでない場合は logical 0 として返されます。

whichRows — 指定された時間範囲内の行のインデックス

logical 配列

指定された時間範囲内の行のインデックス。logical 配列として返されます。whichRows を使用して TT にインデックスを付けることができます。

たとえば、次のコードでは、overlapsrange の 2 番目の出力を使用して、timetable TT にインデックスを付けることができます。timetable TT2 には、行時間が rangeOfTimes で指定された範囲内にある行のみが含まれます。

[tf,whichVars] = (TT,rangeOfTimes);
TT2 = T(whichRows,:)

拡張機能

スレッドベースの環境

MATLAB® の backgroundPool を使用してバックグラウンドでコードを実行するか、Parallel Computing Toolbox™ の ThreadPool を使用してコードを高速化します。

この関数はスレッドベースの環境を完全にサポートしています。詳細については、スレッドベースの環境での MATLAB 関数の実行を参照してください。

バージョン履歴

R2020a で導入

R2023b: イベント フィルターを使用する時間範囲の指定

overlapsrange を呼び出すときに、開始時間と終了時間としてイベント フィルターを使用する時間範囲を指定できます。イベント フィルターを使用するには、まずイベント テーブルを入力 timetable に付加する必要があります。イベント フィルターを指定した overlapsrange の使用の詳細については、eventfilter を参照してください。

参考

withtol | timerange | seconds | timetable | datetime | duration | containsrange | withinrange

トピック

• timetable での時間の選択
• timetable の作成
• table
• MATLAB での日付と時刻の表現