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testsuite

テスト スイートを作成

説明

suite = testsuite は、現在のフォルダーからテスト スイートを作成し、そのスイートを配列 TestSuite として返します。

testsuite で作成したテスト スイートを実行するには、matlab.unittest.TestSuitematlab.unittest.TestRunner または matlab.perftest.TimeExperimentrun メソッドを使用します。

suite = testsuite(tests) は、指定された一連のテストからスイートを作成します。

suite = testsuite(___,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値の引数で指定された追加オプションを使用してテスト スイートを作成します。

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現在の作業フォルダーにフォルダー myExample を作成し、それを現在の作業フォルダーに指定して、テストをいくつか作成します。

myExample フォルダーに、スクリプトベースのテスト onesTest.m を作成します。

%% Test double class
expClass = 'double';
act = ones;
assert(isa(act,expClass))

%% Test single class
expClass = 'single';
act = ones('single');
assert(isa(act,expClass))

%% Test uint16 class
expClass = 'uint16';
act = ones('uint16');
assert(isa(act,expClass))

%% Test size
expSize = [7 13];
act = ones([7 13]);
assert(isequal(size(act),expSize))

%% Test values
act = ones(42);
assert(unique(act) == 1)

myExample フォルダーに、関数ベースのテスト eyeTest.m を作成します。

function tests = eyeTest
tests = functiontests(localfunctions);

function doubleClassTest(testCase)
actValue = eye;
verifyClass(testCase,actValue,'double')

function singleClassTest(testCase)
actValue = eye('single');
verifyClass(testCase,actValue,'single')

function uint16ClassTest(testCase)
actValue = eye('uint16');
verifyClass(testCase,actValue,'uint16')

function sizeTest(testCase)
expSize = [7 13];
actValue = eye(expSize);
verifySize(testCase,actValue,expSize);

function valueTest(testCase)
actValue = eye(42);
verifyEqual(testCase,unique(diag(actValue)),1)    % diagonal are 1s
verifyEqual(testCase,unique(triu(actValue,1)),0)  % upper tri vals are 0
verifyEqual(testCase,unique(tril(actValue,-1)),0) % lower tri vals are 0

現在のフォルダーのすべてのテストからテスト スイートを作成します。

suite = testsuite
suite = 

  1×10 Test array with properties:

    Name
    BaseFolder
    ProcedureName
    SharedTestFixtures
    Parameterization
    Tags

Tests Include:
   0 Parameterizations, 0 Shared Test Fixture Classes, 0 Tags.

フォルダーにあるテストが onesTesteyesTest のみの場合、MATLAB® によって 10 個のテストからなるスイートが 1 つ作成されます。

suite 内のテストの名前を表示します。

{suite.Name}'
ans = 

    'eyeTest/doubleClassTest'
    'eyeTest/singleClassTest'
    'eyeTest/uint16ClassTest'
    'eyeTest/sizeTest'
    'eyeTest/valueTest'
    'onesTest/TestDoubleClass'
    'onesTest/TestSingleClass'
    'onesTest/TestUint16Class'
    'onesTest/TestSize'
    'onesTest/TestValues'

eyeTest のすべてのテストからテスト スイートを作成します。

suite2 = testsuite('eyeTest')
suite2 = 

  1×5 Test array with properties:

    Name
    BaseFolder
    ProcedureName
    SharedTestFixtures
    Parameterization
    Tags

Tests Include:
   0 Parameterizations, 0 Shared Test Fixture Classes, 0 Tags.

作業フォルダーに、クラスベースのテスト testZeros.m を作成します。このクラスには 5 つのテスト メソッドが含まれています。

classdef testZeros < matlab.unittest.TestCase
    properties (TestParameter)
        type = {'single','double','uint16'};
        outSize = struct('s2d',[3 3], 's3d',[2 5 4]);
    end
    
    methods (Test)
        function testClass(testCase, type, outSize)
            testCase.verifyClass(zeros(outSize,type), type);
        end
        
        function testSize(testCase, outSize)
            testCase.verifySize(zeros(outSize), outSize);
        end
        
        function testDefaultClass(testCase)
            testCase.verifyClass(zeros, 'double');
        end
        function testDefaultSize(testCase)
            testCase.verifySize(zeros, [1 1]);
        end
        
        function testDefaultValue(testCase)
            testCase.verifyEqual(zeros,0);
        end
    end
end

テスト スイート全体では 11 のテスト要素があります。testClass メソッドから 6 要素、testSize メソッドから 2 要素、testDefaultClasstestDefaultSizetestDefaultValue メソッドから各 1 要素です。

テスト名に 'Default' を含むテスト要素からテスト スイートを作成します。

suite = testsuite('testZeros','Name','*Default*')
suite = 

  1x3 Test array with properties:

    Name
    ProcedureName
    TestClass
    BaseFolder
    Parameterization
    SharedTestFixtures
    Tags

Tests Include:
    0 Parameterizations, 0 Shared Test Fixture Classes, 0 Tags.

outSize パラメーター プロパティを使用するテスト要素からテスト スイートを作成します。

suite = testsuite('testZeros','ParameterProperty','outSize')
suite = 

  1x8 Test array with properties:

    Name
    ProcedureName
    TestClass
    BaseFolder
    Parameterization
    SharedTestFixtures
    Tags

Tests Include:
    5 Unique Parameterizations, 0 Shared Test Fixture Classes, 0 Tags.

テスト スイートには outSize パラメーター プロパティを使用する 8 つのテストが含まれています。testClass メソッドから 6 つ、testSize メソッドから 2 つです。

入力引数

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テスト。string 配列、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。この引数を使用してテスト内容を指定します。たとえば、テスト ファイル、テスト クラス、テスト ファイルを含むフォルダー、テスト クラスを含む名前空間、テスト ファイルを含むプロジェクト フォルダーを指定できます。

例: testsuite("myTestFile.m")

例: testsuite(["myTestFile/test1" "myTestFile/test3"])

例: testsuite("myNamespace.MyTestClass")

例: testsuite(pwd)

例: testsuite({'myNamespace.MyTestClass','myTestFile.m',pwd,'myNamespace.innerNamespace'})

例: testsuite("C:\projects\project1")

名前と値の引数

引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後になければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

例: suite = testsuite(tests,Name="productA_*") は、名前が "productA_" で始まる tests からテスト スイートを作成します。

R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name を引用符で囲みます。

例: suite = testsuite(tests,"Name","productA_*") は、名前が "productA_" で始まる tests からテスト スイートを作成します。

テストの識別

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サブフォルダー内のテストをスイートに含めるオプション。数値または logical 0 (false) または 1 (true) として指定します。既定では、フレームワークは指定されたフォルダーのテストからスイートを作成し、サブフォルダーは使用しません。

内側の名前空間内のテストをスイートに含めるオプション。数値または logical 0 (false) または 1 (true) として指定します。既定では、フレームワークは指定された名前空間内のテストからスイートを作成しますが、その内側の名前空間内のテストは使用しません。

参照プロジェクトのテストを含めるオプション。数値または logical 0 (false) または 1 (true) として指定します。参照プロジェクトの詳細については、大規模なプロジェクトのコンポーネント化を参照してください。

関数で処理するフォルダーまたは名前空間内の無効なテスト ファイルに対して実行するアクション。次の値のいずれかとして指定します。

  • "warn" — 関数はフォルダーまたは名前空間内の無効なテスト ファイルのそれぞれについて警告を発行し、有効なファイルからテスト スイートを作成します。

  • "error" — 関数はフォルダーまたは名前空間内で無効なテスト ファイルを見つけるとエラーをスローします。

無効なテスト ファイルは、フレームワークでテスト スイートの生成に使用できないテスト ファイルです。たとえば、構文エラーを含むテスト ファイル、ローカル関数が欠落した関数ベースのテスト ファイル、未定義のパラメーター化プロパティが渡された Test メソッドを含むファイルなどが含まれます。

テストのフィルター処理

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テスト ファイルを含むベース フォルダーの名前。string 配列、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。この引数はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理されたスイートにテストを含めるためには、Test 要素が BaseFolder によって指定されたベース フォルダーの 1 つに含まれていなければなりません。Test 要素がいずれもベース フォルダーと一致しない場合、空のテスト スイートが返されます。ワイルドカード文字 (*) を使用すると任意の数の文字と一致します。疑問符 (?) を使用すると単一の文字と一致します。

名前空間で定義したテスト ファイルでは、ベース フォルダーは最上位の名前空間フォルダーの親です。

ソース コードが含まれているファイルおよびフォルダーの名前。string ベクトル、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell ベクトルとして指定します。この引数はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理したスイートにテストを含めるには、テストを定義しているファイルが、指定したソース コードに依存している必要があります。テスト ファイルのいずれもソース コードに依存していない場合は、空のテスト スイートが返されます。

指定する値は、1 つ以上の既存のファイルを表している必要があります。フォルダーを指定した場合は、そのフォルダー内のファイルのパスがフレームワークで抽出されます。

DependsOn を使用するには、MATLAB Test™ のライセンスが必要です。ソース コードの依存関係によるテストの選択の詳細については、matlabtest.selectors.DependsOn (MATLAB Test) を参照してください。

例: DependsOn=["myFile.m" "myFolder"]

例: DependsOn=["folderA" "C:\work\folderB"]

テストの名前。string 配列、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。この引数はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理されたスイートにテストを含めるためには、Test 要素の Name プロパティが Name によって指定された名前の 1 つと一致しなければなりません。Test 要素がいずれも一致する名前をもたない場合、空のテスト スイートが返されます。ワイルドカード文字 (*) を使用すると任意の数の文字と一致します。疑問符 (?) を使用すると単一の文字と一致します。

特定のテスト ファイルにおいて、テストの名前はテスト内容のうち実行可能な最小部分を一意に識別します。テストの名前には、名前空間名、ファイル名 (拡張子を除く)、プロシージャ名、およびパラメーター化に関する情報が含まれます。

テストで使用されるパラメーターを定義するテスト クラス プロパティの名前。string 配列、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。この引数はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理されたスイートにテストを含めるためには、Test 要素の Parameterization プロパティに ParameterProperty で指定されたプロパティ名が少なくとも 1 つ含まれていなければなりません。Test 要素がいずれも一致するプロパティ名をもたない場合、空のテスト スイートが返されます。ワイルドカード文字 (*) を使用すると任意の数の文字と一致します。疑問符 (?) を使用すると単一の文字と一致します。

テストで使用されるパラメーターの名前。string 配列、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。MATLAB は、パラメーターを定義するテスト クラス プロパティに基づいてパラメーター名を生成します。

  • プロパティ値が cell 配列である場合、MATLAB は、cell 配列の要素の値、型、および次元を考慮して、それらの要素からパラメーター名を生成します。

  • プロパティ値が構造体である場合、MATLAB はパラメーター名を構造体フィールドから生成します。

引数 ParameterName はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理されたスイートにテストを含めるためには、Test 要素の Parameterization プロパティに ParameterName によって指定されたパラメーター名が少なくとも 1 つ含まれていなければなりません。Test 要素がいずれも一致するパラメーター名をもたない場合、空のテスト スイートが返されます。ワイルドカード文字 (*) を使用すると任意の数の文字と一致します。疑問符 (?) を使用すると単一の文字と一致します。

テスト プロシージャの名前。string 配列、文字ベクトルまたは文字ベクトルの cell 配列として指定します。この引数はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理されたスイートにテストを含めるためには、Test 要素の ProcedureName プロパティが ProcedureName によって指定されたプロシージャ名の 1 つと一致しなければなりません。Test 要素がいずれも一致するプロシージャ名をもたない場合、空のテスト スイートが返されます。ワイルドカード文字 (*) を使用すると任意の数の文字と一致します。疑問符 (?) を使用すると単一の文字と一致します。

クラスベースのテストでは、テスト プロシージャの名前はテストを含む Test メソッドの名前です。関数ベースのテストでは、テストを含むローカル関数の名前です。スクリプトベースのテストでは、テスト セクション タイトルから生成された名前です。テスト スイート要素の名前と異なり、テスト プロシージャの名前には名前空間名、ファイル名、パラメーター化に関する情報は含まれません。

テスト クラスの派生元であるクラスの名前。string 配列、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。この引数はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理されたスイートにテストを含めるためには、Test 要素の TestClass プロパティが Superclass によって指定されたクラスの 1 つから派生するテスト クラスを指していなければなりません。Test 要素がいずれもクラスに一致しない場合、空のテスト スイートが返されます。

テストで使用されるタグの名前。string 配列、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。この引数はテスト スイートをフィルター処理します。テスト フレームワークがフィルター処理されたスイートにテストを含めるためには、Test 要素の Tags プロパティに Tag によって指定されたタグ名が少なくとも 1 つ含まれていなければなりません。Test 要素がいずれも一致するタグ名をもたない場合、空のテスト スイートが返されます。ワイルドカード文字 (*) を使用すると任意の数の文字と一致します。疑問符 (?) を使用すると単一の文字と一致します。

詳細

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MLDATX ファイルからのテスト スイートの作成

関数 testsuite を使用して、MLDATX ファイルからテスト スイートを作成できます (Simulink® Test が必要です)。たとえば、suite = testsuite('myTestFile.mldatx') は、ファイル myTestFile.mldatx で指定されたテストからスイートを作成します。

MLDATX ファイルを指定すると、testsuite は、ファイル内のすべてのテストを含むスイートを作成します。MLDATX ファイル内の特定のファイルからスイートを作成するように testsuite に指示することはできません。

ヒント

  • テスト スイートを明示的に作成する必要がない場合は、テストの実行前に runtests または runperf を使用して暗黙的にスイートを作成します。

  • テスト スイートを明示的に作成する代替方法として、matlab.unittest.TestSuite メソッドを使用する方法があります。

  • 関数 testsuite への入力を string 配列または文字ベクトルの cell 配列として指定する場合 (たとえば、suite = testsuite(["Test1","Test2"]))、テスト フレームワークは、共有テスト フィクスチャのセットアップと破棄の操作を減らすために配列を並べ替えます。結果として、テストは入力配列内の要素の順序とは異なる順序で実行される可能性があります。

    テスト実行の順序を強制的に適用するには、testsuite を複数回呼び出してスイートを作成します。たとえば、Test1 で指定されるテストが Test2 で指定されるテストの前に実行されるようにするには、次の構文を使用します。

    suite = [testsuite("Test1") testsuite("Test2")]
    

バージョン履歴

R2016a で導入

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