大規模なプロジェクトのコンポーネント化
MATLAB® は、親プロジェクトから他のプロジェクトを参照可能にすることで、大規模なプロジェクトのコンポーネント化をサポートします。大規模なプロジェクトを複数のコンポーネントに整理することで、コードの再利用、モジュールおよびチームベースの開発、ユニット テスト、コンポーネントの個別リリースが容易になります。詳細については、How to Organize Large Projects into Components (3 分 32 秒) を参照してください。
プロジェクトは他の複数のプロジェクトを階層方式で参照できます。プロジェクト参照階層は、[参照] ビューにツリーとして表示されます。
親プロジェクトから、以下を実行できます。
すべての参照プロジェクトのプロジェクト パス、エントリポイントのショートカット、ソース管理情報にアクセスする。
参照プロジェクトに属するファイルを表示、編集、実行する。
チェックポイントを使用して参照プロジェクトでの変更を検出する。
プロジェクトへの参照の追加または削除
他のプロジェクトを参照することで、プロジェクトに新しいコンポーネントを追加できます。
プロジェクトへの参照を追加するには、次の手順に従います。
[プロジェクト] タブの [環境] セクションで [参照] をクリックします。[参照を追加] ダイアログ ボックスが開きます。
必要なプロジェクト (
.prj
) ファイルを参照して選択します。[参照タイプ] フィールドで、[相対] または [絶対] のいずれかを選択します。プロジェクト階層にプロジェクト ルートに関連する適切に定義されたルートがある場合は、[相対] を選択します。たとえば、プロジェクト ルートがソース管理下のフォルダーであるとします。参照するプロジェクトが、ご利用のコンピューターにアクセスできる場所 (たとえば、ネットワーク ドライブ) にある場合は、[絶対] を選択します。
プロジェクトを追加するときにチェックポイントを作成するには、[将来の変更を検出するチェックポイントの設定] を選択します。チェックポイントの詳細については、チェックポイントを使用した参照プロジェクトの変更の管理を参照してください。
[追加] をクリックします。
参照プロジェクトが読み込まれると、MATLAB は参照プロジェクト パスを MATLAB 検索パスに追加して、指定された起動ファイルを実行または読み込みます。同様に、参照プロジェクトが閉じるときに、MATLAB はプロジェクト パスを検索パスから削除し、指定されたシャットダウン ファイルを実行します。MATLAB は親プロジェクトの前に参照プロジェクトを読み込みます。これにより、親プロジェクトは起動ファイルおよびシャットダウン ファイルで参照プロジェクトにアクセスできます。
参照プロジェクトをプロジェクト階層から削除するには、[参照] ツリーで参照プロジェクトを右クリックし、[参照の削除] を選択します。
参照プロジェクト ファイルの表示、変更または実行
他のプロジェクトを参照するプロジェクトがある場合は、参照プロジェクトに属しているファイルを親プロジェクトから直接表示、変更、または実行することができます。
参照プロジェクトを表示するには、親プロジェクトで [参照] ビューを選択します。[参照] ツリーで、参照プロジェクトを選択します。
参照プロジェクト ファイルを表示するには、[参照] ビューの右上で [ファイルの表示] をクリックします。
ファイルを変更または実行するには、ファイルを右クリックして、利用可能なオプションのリストから選択します。
フォルダーを抽出して参照プロジェクトを作成
プロジェクトの既存のフォルダーを抽出して、参照プロジェクトを作成できます。フォルダーの抽出後も、参照プロジェクトのファイル、フォルダーの内容、およびショートカットには親プロジェクトからアクセスできます。
プロジェクトからフォルダーを抽出して、そのフォルダーを参照プロジェクトに変換するには、次の手順に従います。
[ファイル] ビューでフォルダーを右クリックし、[参照プロジェクトに抽出] を選択します。[新規プロジェクトにフォルダーを抽出] ダイアログ ボックスが開きます。
プロジェクト名と場所を指定します。
[参照タイプ] フィールドで、[相対] または [絶対] のいずれかを選択します。現在のプロジェクト ルートを基準にして新しいプロジェクトの場所を指定する場合は、[相対] を選択します。たとえばネットワーク ドライブ上など、新しい場所に対して絶対パスを指定する場合は、[絶対] を選択します。
内容を移行するいずれかの既定のアクションを無効にするには、[追加オプション] をクリックして該当するチェック ボックスをオフにします。
[抽出] をクリックします。
開く 2 つの [警告] ダイアログ ボックスで、[OK] をクリックします。
選択したフォルダーとその内容がプロジェクトから削除されます。[プロジェクト ショートカット] タブの [参照プロジェクト] セクションには、参照プロジェクトの新しいショートカットが表示されます。
チェックポイントを使用した参照プロジェクトの変更の管理
参照プロジェクトにおける変更を検出して比較するには、チェックポイントを作成します。チェックポイントと参照プロジェクトを比較して、変更を検出することができます。
既定では、MATLAB は、ユーザーがプロジェクトへの参照を追加したときにチェックポイントを作成します。追加のチェックポイントを作成するには、次の手順に従います
参照プロジェクトの親で、[参照] ビューを選択します。
チェックポイントを作成するには、[参照] タブに移動して、[チェックポイント] セクションの [更新] をクリックします。[詳細] ビューの [チェックポイント] フィールドには最新のチェックポイントのタイムスタンプが表示されます。
参照プロジェクトにおける変更を検出するには、[参照] タブに移動して、[チェックポイント] セクションの [チェックポイント レポート] をクリックします。[チェックポイントとの相違点] ダイアログ ボックスに、チェックポイントの作成後にディスク上で変更されたファイルが表示されます。
チェックポイントを削除するには、[参照] タブの [チェックポイント] セクションで、 [Clear] をクリックします。