rms
平方根平均二乗値
説明
例
ベクトルの RMS 値
行列の列の RMS 値
行列を作成して各列の RMS 値を計算します。
x = [4 -5 1; 2 3 5; -9 1 7]; y = rms(x)
y = 1×3
5.8023 3.4157 5.0000
行列の行の RMS 値
行列を作成し、次元を 2 として指定して各行の RMS 値を計算します。
x = [6 4 23 -3; 9 -10 4 11; 2 8 -5 1]; y = rms(x,2)
y = 3×1
12.1450
8.9163
4.8477
配列ページの RMS 値
3 次元配列を作成し、データの各ページ (行および列) での RMS 値を計算します。
x(:,:,1) = [2 4; -2 1]; x(:,:,2) = [9 13; -5 7]; x(:,:,3) = [4 4; 8 -3]; y = rms(x,[1 2])
y = y(:,:,1) = 2.5000 y(:,:,2) = 9 y(:,:,3) = 5.1235
欠損値を除外した RMS
NaN
値を含む行列を作成します。
x = [1.77 -0.005 NaN -2.95; NaN 0.34 NaN 0.19];
NaN
値を除外して行列の RMS 値を計算します。NaN
値が含まれている行列の列では、rms
は NaN
以外の要素で計算します。すべて NaN
値の行列の列では、RMS は NaN
です。
y = rms(x,"omitnan")
y = 1×4
1.7700 0.2404 NaN 2.0903
入力引数
x
— 入力配列
ベクトル | 行列 | 多次元配列
入力配列。ベクトル、行列または多次元配列として指定します。
データ型: single
| double
| logical
| char
複素数のサポート: あり
dim
— 演算の対象の次元
正の整数スカラー
演算の対象の次元。正の整数のスカラーとして指定します。次元を指定しない場合、既定値はサイズが 1 より大きい最初の配列次元です。
次元 dim
は、長さが 1
に縮小した次元を示します。size(y,dim)
は 1
ですが、他のすべての次元のサイズは x
と同じままです。
m
行 n
列の入力行列 x
を考えます。
y = rms(x,1)
は、x
の各列における要素の RMS 値を計算し、1
行n
列の行ベクトルを返します。y = rms(x,2)
は、x
の各行における要素の RMS 値を計算し、m
行1
列の列ベクトルを返します。
vecdim
— 次元のベクトル
正の整数のベクトル
演算の対象の次元のベクトル。正の整数のベクトルとして指定します。各要素は入力配列の次元を表します。指定された操作次元の出力の長さは 1 ですが、他の次元の長さは入力と同じままです。
たとえば、x
が 2×3×3 の配列の場合、rms(x,[1 2])
は、x
の各ページの RMS 値である要素をもつ 1×1×3 の配列を返します。
nanflag
— 欠損値の条件
"includemissing"
(既定値) | "includenan"
| "omitmissing"
| "omitnan"
欠損値の条件。次の値のいずれかとして指定します。
"includemissing"
または"includenan"
— RMS の計算時にx
のNaN
値を含めます。操作次元内のいずれかの要素がNaN
の場合、y
の対応する要素はNaN
です。"includemissing"
と"includenan"
の動作は同じです。"omitmissing"
または"omitnan"
— RMS の計算時にx
のNaN
値を無視します。操作次元内のすべての要素がNaN
の場合、y
の対応する要素はNaN
です。"omitmissing"
と"omitnan"
の動作は同じです。
詳細
平方根平均二乗値
配列 x の平方根平均二乗値は次のとおりです。
総和計算は指定した次元に沿って実行されます。
拡張機能
tall 配列
メモリの許容量を超えるような多数の行を含む配列を計算します。
この関数は tall 配列を完全にサポートしています。詳細については、tall 配列を参照してください。
C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
使用上の注意事項および制限事項:
dim
、vecdim
、およびnanflag
は指定されている場合、定数でなければなりません。可変サイズの入力については、ツールボックス関数のコード生成に対する可変サイズの制限 (MATLAB Coder)の自動次元選択の制限事項を参照してください。
コード生成では、この関数のスパース行列入力はサポートされません。
スレッドベースの環境
MATLAB® の backgroundPool
を使用してバックグラウンドでコードを実行するか、Parallel Computing Toolbox™ の ThreadPool
を使用してコードを高速化します。
この関数はスレッドベースの環境を完全にサポートしています。詳細については、スレッドベースの環境での MATLAB 関数の実行を参照してください。
GPU 配列
Parallel Computing Toolbox™ を使用してグラフィックス処理装置 (GPU) 上で実行することにより、コードを高速化します。
この関数は GPU 配列を完全にサポートしています。詳細については、GPU での MATLAB 関数の実行 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。
分散配列
Parallel Computing Toolbox™ を使用して、クラスターの結合メモリ上で大きなアレイを分割します。
この関数は分散配列を完全にサポートしています。詳細については、分散配列を使用した MATLAB 関数の実行 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。
バージョン履歴
R2012a で導入R2023a: 欠損値の条件の指定
"includemissing"
オプションまたは "omitmissing"
オプションを使用して、RMS の計算時に入力配列のすべての欠損値を含めるか省略します。これらのオプションの動作はそれぞれ、"includenan"
オプションおよび "omitnan"
オプションと同じです。
R2022a: すべての要素の RMS の計算
"all"
を指定して、入力配列のすべての要素の RMS 値を計算できるようになりました。たとえば、rms(x,"all")
は、入力配列 x
内のすべての要素の RMS 値を返します。
R2022a: 多次元に沿った RMS の計算
正の整数のベクトルを指定して、多次元に沿って RMS 値を計算できるようになりました。vecdim
入力引数を使用して次元を指定します。たとえば、rms(x,[1 2])
は、x
の最初と 2 番目の次元に沿って処理します。
R2022a: NaN
値の組み込みまたは除外
RMS の計算に NaN
値を含めるか除外するか選択できるようになりました。NaN
値を含めるには、"includenan"
を指定します。結果は NaN
になります。入力にあるすべての NaN
値を無視するには、"omitnan"
を指定します。たとえば、rms(x,"includenan")
は RMS 値の計算時に NaN
値を含めるため、結果は NaN
になります。
R2022a: Signal Processing Toolbox から MATLAB に移行
以前は、rms
では Signal Processing Toolbox™ が必要でした。
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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