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nccreate
netCDF ファイルの変数の作成
説明
nccreate(
は、1 つ以上の名前と値の引数で指定された追加オプションを使って変数を作成します。たとえば、非スカラー変数を作成するには、名前と値の引数 filename
,varname
,Name,Value
)Dimensions
を使用します。
例
NetCDF ファイルの変数の作成
Var1
という変数を含む、myexample.nc
という名前の netCDF ファイルを作成します。
nccreate("myexample.nc","Var1")
同じファイルに 2 番目の変数を作成します。
nccreate("myexample.nc","Var2")
netCDF ファイルの内容を表示します。
ncdisp("myexample.nc")
Source: pwd\myexample.nc Format: netcdf4_classic Variables: Var1 Size: 1x1 Dimensions: Datatype: double Var2 Size: 1x1 Dimensions: Datatype: double
次元とファイル形式の指定
netCDF-3 クラシック形式の myncclassic.nc
という名前のファイルに peaks
という名前の 2 次元の変数を作成します。名前と値の引数 Dimensions
を使用して、各次元の名前と長さを指定します。名前と値の引数 Format
を使用して、ファイル形式を指定します。
nccreate("myncclassic.nc","peaks", ... "Dimensions",{"r",300,"c",400},"Format","classic")
変数にデータを書き込みます。
ncwrite("myncclassic.nc","peaks",peaks(100))
netCDF ファイルの内容を表示します。
ncdisp("myncclassic.nc")
Source: pwd\myncclassic.nc Format: classic Dimensions: r = 300 c = 400 Variables: peaks Size: 300x400 Dimensions: r,c Datatype: double
入力引数
filename
— ファイル名
string スカラー | 文字ベクトル
ファイル名。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。既存の netCDF ファイルの名前か、新規の netCDF ファイルに割り当てる名前を指定します。
例: "myFile.nc"
varname
— 新規変数の名前
string スカラー | 文字ベクトル
新規変数の名前。string スカラーまたは文字ベクトルとして指定します。
filename
で netcdf4
形式のファイルを指定した場合、varname
を完全修飾名として指定することで、グループ階層内の新規変数の位置を指定できます。この場合、階層内の指定された位置に新規変数を配置するために、nccreate
は必要に応じて新しいグループを作成します。
例: "myVar"
例: "/myGrp/mySubGrp/myNestedVar"
名前と値の引数
引数のオプションのペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名で、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後になければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。
例: nccreate("myFile.nc","Var1",Datatype="double",Format="classic")
は、myFile.nc
という名前の netCDF-3 クラシック ファイルに Var1
という名前の NC_DOUBLE
型の変数を作成します。
R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: nccreate("myFile.nc","Var1","Datatype","double","Format","classic")
Dimensions
— 変数の次元
cell 配列
新規変数の次元。cell 配列として指定します。cell 配列では、次元の名前の後に長さの数値が続く string スカラーまたは文字ベクトルを {dname1,dlength1,dname2,dlength2,...,dnameN,dlengthN}
の形式でリストします。エントリ dname1
は最初の次元の名前、dlength1
は最初の次元の長さです。次元の長さは非負の整数または Inf
として指定します。以降、dname2
が 2 番目の次元の名前、dlength2
が 2 番目の次元の長さのように続きます。1 次元の変数は列ベクトルとして扱われます。
既に存在する次元については、長さの指定はオプションです。既存の次元の長さを指定する場合、現在の長さと一致しなければなりません。
制限のない次元を指定するには、次元の長さに Inf
または 0
を使用します。netcdf4
形式のファイルには、制限のない次元を任意の順序でいくつでも含めることができます。他のすべての形式では、制限のない次元は各ファイルに 1 つのみ含めることができます。これは cell 配列の最後に指定する必要があります。
nccreate
は、変数と同じ場所に次元を作成します。netcdf4
形式のファイルの場合、次元の完全修飾名を使用して次元に異なる場所を指定できます。
例: "Dimensions",{"dim1",100,"/mygroup/dim2",150,"dim3",Inf}
データ型: cell
Datatype
— MATLAB® データ型
"double"
(既定値) | "single"
| "int32"
| ...
MATLAB データ型。次の表の値のいずれかとして指定します。nccreate
で netCDF ファイルに変数を作成するときに、対応する netCDF データ型が使用されます。
Datatype の値 | NetCDF 変数型 |
---|---|
"double" | NC_DOUBLE |
"single" | NC_FLOAT |
"int32" | NC_INT |
"int16" | NC_SHORT |
"int8" | NC_BYTE |
"char" | NC_CHAR |
"uint64" (*) | NC_UINT64 |
"int64" (*) | NC_INT64 |
"uint32" (*) | NC_UINT |
"uint16" (*) | NC_USHORT |
"uint8" (*) | NC_UBYTE |
"string" (*) | NC_STRING |
(*) これらの Datatype
の値は netcdf4
形式のファイルでのみ使用可能です。
例: "Datatype","int16"
データ型: string
| char
Format
— NetCDF ファイル形式
"netcdf4_classic"
(既定値) | "netcdf4"
| "classic"
| "64bit"
NetCDF ファイル形式。次の値のいずれかとして指定します。
Format の値 | 説明 |
---|---|
"classic" | netCDF-3 |
"64bit" | netCDF-3 (64 ビットのオフセット付き) |
"netcdf4_classic" | netCDF 4 クラシック モデル |
"netcdf4" | netCDF-4 (グループ階層を有効にする場合にこの形式を使用) |
varname
でグループ ("/grid3/temperature"
など) を指定した場合、nccreate
は Format
の値を "netcdf4"
に設定します。
例: "Format","64bit"
データ型: string
| char
FillValue
— 欠損値の置換値
スカラー | "disable"
欠損値の置換値。スカラーまたは "disable"
として指定します。既定値は netCDF ライブラリにより提供されます。置換値を無効にするには、値を "disable"
と指定します。netcdf4
形式のファイルに string データを書き込む場合、FillValue
を無効にすることはできません。
メモ
関数 nccreate
は、FillValue
の値を新しい netCDF 変数 varname
の _FillValue
属性に代入します。この属性の値は変数の作成後は変更できません。
この引数は netcdf4
または netcdf4_classic
の形式のファイルでのみ使用可能です。
例: "FillValue",0
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
| char
| string
ChunkSize
— 各次元に沿ったチャンク サイズ
数値ベクトル
各次元に沿ったチャンク サイズ。数値ベクトルとして指定します。最初の要素は行数、2 番目の要素は列数、3 番目の要素は 3 次元目の長さを指定し、以降同様に繰り返されます。既定値は netCDF ライブラリにより提供されます。
この引数は netcdf4
または netcdf4_classic
の形式のファイルでのみ使用可能です。
例: "ChunkSize",[5 6 9]
データ型: double
DeflateLevel
— 圧縮のレベル
0
(既定値) | 0
~ 9
までの整数スカラー値
圧縮のレベル。0
~ 9
の整数スカラー値として指定します。値 0
は圧縮なしを示します。値 1
は最小圧縮を示し、値 9
は最大圧縮を示します。Datatype
が "string"
の場合は、DeflateLevel
を設定できません。
この引数は netcdf4
または netcdf4_classic
の形式のファイルでのみ使用可能です。
例: "DeflateLevel",5
データ型: single
| double
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
Shuffle
— シャッフル フィルターのステータス
false
または 0
(既定値) | true
または 1
シャッフル フィルターのステータス。数値として、あるいは logical 0
(false
) または 1
(true
) として指定します。値 false
はシャッフル フィルターを無効にし、true
は有効にします。シャッフル フィルターは、データ ストリームのバイト順を変更することにより、整数データの圧縮に役立ちます。Datatype
が "string"
の場合は、シャッフル フィルターを有効にすることはできません。
この引数は netcdf4
または netcdf4_classic
の形式のファイルでのみ使用可能です。
例: "Shuffle",true
データ型: logical
ヒント
MATLAB は多次元データを列優先として解釈しますが、netCDF C API は多次元データを行優先として解釈します。netCDF C API の多次元データは、MATLAB で示される順序の逆順で次元を示すため、結果として転置されて表示されます。
バージョン履歴
R2011a で導入R2023b: DeflateLevel
を 0
に設定することによる deflate フィルターの無効化
圧縮レベルをゼロに設定すると、deflate フィルターが無効になります。以前は、圧縮レベルをゼロに設定することで deflate フィルターを有効にすることができました。
R2023b: 固定長のデータ型でのみの圧縮およびシャッフル フィルターの使用
圧縮およびシャッフル フィルターは固定長のデータ型でのみ使用でき、NC_STRING
型の変数に適用すると、エラーが生成されます。以前は、NC_STRING
の変数に対して圧縮またはシャッフル フィルターを指定した場合、その指定に効果はありませんでした。
R2021b: NC_STRING
データの定義
netCDF-4 ファイルに NC_STRING
データを定義できます。
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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