iqr
データ セットの四分位数間範囲
説明
例
行列の列または行の四分位数間範囲
正規分布した乱数データの 4 行 4 列の行列を生成します。
rng default % for reproducibility A = randn(4,4)
A = 4×4
0.5377 0.3188 3.5784 0.7254
1.8339 -1.3077 2.7694 -0.0631
-2.2588 -0.4336 -1.3499 0.7147
0.8622 0.3426 3.0349 -0.2050
データの各列の四分位数間範囲を計算します。
r = iqr(A)
r = 1×4
2.2086 1.2013 2.5969 0.8541
データの各行の四分位数間範囲を計算します。
r2 = iqr(A,2)
r2 = 4×1
1.7237
2.9870
1.9449
1.8797
多次元配列の四分位数間範囲
"all
" または vecdim
入力を指定して、多次元配列の複数の次元の四分位数間範囲を計算します。
3×4×2 の配列を作成します。
A = reshape(1:24,[3 4 2])
A = A(:,:,1) = 1 4 7 10 2 5 8 11 3 6 9 12 A(:,:,2) = 13 16 19 22 14 17 20 23 15 18 21 24
A
のすべての値の四分位数間範囲を計算します。
rall = iqr(A,"all")
rall = 12
A
の各ページの四分位数間範囲を計算します。四分位数間範囲を計算する操作次元として 1 番目と 2 番目の次元を指定します。
rPage = iqr(A,[1 2])
rPage = rPage(:,:,1) = 6 rPage(:,:,2) = 6
rPage(1,1,1)
は A(:,:,1)
のすべての要素の四分位数間範囲です。
2 番目と 3 番目の次元を操作次元として指定して、A(i,:,:)
の各スライスの要素の四分位数間範囲を計算します。
rRow = iqr(A,[2 3])
rRow = 3×1
12
12
12
rRow(3)
は A(3,:,:)
のすべての要素の四分位数間範囲です。
1 番目と 3 番目の四分位数の計算
R2024a 以降
正規分布した乱数データの 4 行 4 列の行列を生成します。
rng default % for reproducibility A = randn(4,4)
A = 4×4
0.5377 0.3188 3.5784 0.7254
1.8339 -1.3077 2.7694 -0.0631
-2.2588 -0.4336 -1.3499 0.7147
0.8622 0.3426 3.0349 -0.2050
データの各列の四分位数間範囲に加え、1 番目と 3 番目の四分位数を計算します。q
の各列における最初の要素が入力データの 1 番目の四分位数、2 番目の要素が 3 番目の四分位数になります。
[r,q] = iqr(A)
r = 1×4
2.2086 1.2013 2.5969 0.8541
q = 2×4
-0.8606 -0.8706 0.7098 -0.1340
1.3480 0.3307 3.3067 0.7201
入力引数
A
— 入力配列
ベクトル | 行列 | 多次元配列
入力配列。ベクトル、行列または多次元配列として指定します。
データ型: double
| single
| duration
dim
— 演算の対象の次元
正の整数スカラー
演算の対象の次元。正の整数のスカラーとして指定します。次元を指定しない場合、既定値はサイズが 1 より大きい最初の配列次元です。
入力行列 A
を考えます。
r = iqr(A,1)
は、A
の列の四分位数間範囲を計算します。指定された操作次元が 1 であるため、r
にはA
の列数と等しい数の行が含まれます。r = iqr(A,2)
は、A
の行の四分位数間範囲を計算します。指定された操作次元が 2 であるため、r
にはA
の行数と等しい数の列が含まれます。
次元 dim
は、長さが 1 に縮小した r
の次元を示します。size(r,dim)
は 1 になりますが、出力 r
の他のすべての次元のサイズは入力データと同じままです。
データ型: double
| single
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
vecdim
— 演算の対象の次元のベクトル
正の整数のベクトル
演算の対象の次元のベクトル。正の整数のベクトルとして指定します。各要素は入力データの次元を表します。
指定された操作次元の出力 r
のサイズは 1 になります。他のすべての次元の r
の長さは入力データと同じままです。
2×3×3 の入力配列 A
を考えます。iqr(A,[1 2])
は、操作次元が 1 と 2 であるため 1×1×3 の配列を返します。出力配列の各ページには、A
の対応するページの要素の四分位数間範囲が含まれます。
データ型: double
| single
| int8
| int16
| int32
| int64
| uint8
| uint16
| uint32
| uint64
出力引数
r
— 四分位数間範囲
スカラー | ベクトル | 行列 | 多次元配列
四分位数間範囲。スカラー、ベクトル、行列、または多次元配列として返されます。
q
— 1 番目と 3 番目の四分位数
ベクトル | 行列 | 多次元配列
R2024a 以降
1 番目と 3 番目の四分位数。ベクトル、行列、または多次元配列として返されます。
q
と r
は同じサイズです。最小操作次元における q
のサイズが 2 であると想定します。その次元では、最初の要素が入力データの 1 番目の四分位数、2 番目の要素が 3 番目の四分位数になります。
拡張機能
C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
使用上の注意事項および制限事項:
"all"
およびvecdim
入力はサポートされていません。dim
入力引数はコンパイル時の定数でなければなりません。dim
入力引数を指定しなかった場合、動作対象の (操作) 次元は生成されたコードで異なるものになる可能性があります。結果として、ランタイム エラーが発生する場合があります。詳細については、自動次元選択の制限事項 (MATLAB Coder)を参照してください。
GPU 配列
Parallel Computing Toolbox™ を使用してグラフィックス処理装置 (GPU) 上で実行することにより、コードを高速化します。
この関数は GPU 配列を完全にサポートしています。詳細については、GPU での MATLAB 関数の実行 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。
分散配列
Parallel Computing Toolbox™ を使用して、クラスターの結合メモリ上で大きなアレイを分割します。
使用上の注意事項および制限事項:
duration 入力はサポートされません。
詳細については、分散配列を使用した MATLAB 関数の実行 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。
バージョン履歴
R2006a より前に導入R2024a: 1 番目と 3 番目の四分位数を返す
入力データの 1 番目と 3 番目の四分位数を返すには、2 番目の出力引数 q
を指定します。最小操作次元における q
の最初の要素が入力データの 1 番目の四分位数、最小操作次元における q
の 2 番目の要素が 3 番目の四分位数になります。
R2022b: 小規模な入力データでのパフォーマンスの向上
より高速な入力解析により、関数 iqr
のパフォーマンスが向上しました。パフォーマンスの向上は、入力解析が計算時間の大半を占める場合に顕著です。この状況は、以下の場合に発生します。
入力データのサイズが小さい。
既定の操作次元に沿って計算する。
たとえば、次のコードは、4000 個の要素をもつ行列について四分位数間範囲を計算します。以前のリリースと比較して、このコードは約 4.67 倍速くなっています。
function timingIqr A = rand(400,10); for k = 1:3e3 r = iqr(A); end end
おおよその実行時間は以下のとおりです。
R2022a: 0.98 秒
R2022b: 0.21 秒
このコードの時間測定では、Windows® 10、Intel® Xeon® CPU E5-1650 v4 (3.60 GHz) 搭載のテスト システムで、関数 timeit
を使用しました。
timeit(@timingIqr)
R2022a: Statistics and Machine Learning Toolbox から MATLAB に移行
以前は、iqr
では Statistics and Machine Learning Toolbox™ が必要でした。
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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