C++ ライブラリに対する MATLAB インターフェイスのヘルプの表示
インターフェイスのメンバーに関する情報を表示するには、以下の MATLAB® 関数を使用します。
doc
およびhelp
— パッケージ内のクラスと関数を表示します。インターフェイスをパブリッシュするときに、説明テキストを追加できます。詳細については、C++ ライブラリに対する MATLAB インターフェイスのヘルプ テキストのパブリッシュを参照してください。methods
— クラスのコンストラクター、メソッドおよびパッケージ関数の名前を表示します。'-full'
オプションを指定したmethods
— コンストラクター、メソッドおよびパッケージ関数のシグネチャを表示します。methodsview
— メソッド シグネチャのテーブル表現。methodsview
ウィンドウは、情報の検索にコマンド ウィンドウをスクロールする必要がないため、リファレンス ガイドとしてより使いやすいかもしれません。
関数とメソッドの既定の引数のヘルプ
C++ 関数が既定の引数で定義されている場合は、1 つ以上の後続の引数を指定することなく関数を呼び出すことができます。関数のヘルプで既定値が示されます。たとえば、arg
の型が double
で、その既定値が 100
の場合は、ヘルプでは以下のように表示されます。
clib.libname.funcname(arg) Input Arguments arg double = 100
関数とメソッドの配列サイズのヘルプ
関数またはメソッドが clib 配列または MATLAB 配列を取る場合、生成されるヘルプ テキストに引数のサイズと型の情報が表示されます。たとえば、パブリッシャーが関数の C++ シグネチャを次のように定義したとします。
unsigned int const * fixedMultiFunc(unsigned int [2][3][4] in)
ライブラリ インターフェイス demo
の fixedMultiFunc
のヘルプは次のようになります。
clib.demo.fixedMultiFunc Representation of C++ function fixedMultiFunc. RetVal=clib.demo.fixedMultiFunc(in) Input Arguments in 2x3x4 clib.array.demo.UnsignedInt Output Arguments RetVal 4 element vector read-only clib.array.demo.UnsignedInt
引数 in
と RetVal
は、どちらも UnsignedInt
型の clib 配列です。in
配列のサイズは 2x3x4
です。RetVal
は 4 要素の固定サイズの clib ベクトルです。また、RetVal
は読み取り専用です。
関数とメソッドの入出力引数のヘルプ テキストは次の形式になります。
Input/Output Arguments argname dimensionread-only
null
argtype
argname
は引数の名前です。dimension
のヘルプ テキストには、引数のサイズが記述されます。詳細については、次の表を参照してください。配列が
const
の場合、ヘルプにread-only
というテキストが表示されます。配列が null の場合、ヘルプに
null
というテキストが表示されます。argtype
のテキストには、clib 配列の場合はclib.array.
、MATLAB 配列の場合はlibname
.type
mltype
が表示されます。ここで、libname
はインターフェイス ライブラリ名、type
は C++ 型、mltype
は MATLAB 型です。
dimension のヘルプ テキスト | サイズの記述 |
---|---|
|
|
| 可変サイズの多次元 clib 配列。 |
| 固定サイズの clib 行列。 |
| 可変サイズの clib 行列。 |
matrix | 可変サイズの clib 行列。行列のどちらの次元も可変です。 |
| 固定サイズの clib ベクトル。 |
vector | 可変サイズの clib ベクトル。 |
|
|
| 可変サイズの MATLAB 配列。 |
school
ライブラリに対するインターフェイスのヘルプの表示
school
インターフェイスをヘッダー専用の HPP ファイルの例で作成した場合は、この例でそれを使用できます。現在のフォルダーにファイル schoolInterface.dll
を配置して、次を入力します。
addpath('.')
クラスとパッケージ関数を表示します。
doc clib.school.
次に、Tab キーを押します。このコマンドはパッケージを読み込みます。MATLAB はメンバーのリストを表示します。このパッケージを表示するには、Backspace キーを押してピリオドを削除してから、Enter キーを押します。MATLAB は以下を表示します。
Classes contained in clib.school: Person - clib.school.Person Representation of C++ class Person Teacher - clib.school.Teacher Representation of C++ class Teacher Student - clib.school.Student Representation of C++ class Student Functions contained in clib.school: getName - clib.school.getName Representation of C++ function getName
getName
パッケージ関数の入出力を表示するには、getName
リンクをクリックします。
clib.school.getName Representation of C++ function getName Input Arguments p clib.school.Person Output Arguments RetVal string
クラス メソッドを表示するには、各クラスの関数 methods
を呼び出します。たとえば、次のように入力します。
methods clib.school.Person
Methods for class clib.school.Person: Person eq ge getAge getName gt le lt ne setAge setName Methods of clib.school.Person inherited from handle.
関数シグネチャを表示するには、各クラスの関数 methodsview
を呼び出します。たとえば、次のように入力します。
methodsview clib.school.Person
関数によってウィンドウが開き、メソッドと、引数および戻り値に関する情報が表示されます。たとえば、コンストラクターのシグネチャは次のとおりです。
名前 | 戻り値の型 | 引数 |
---|---|---|
Person | clib.school.Person obj | (clib.school.Person input1) |
Person | clib.school.Person obj | (name, uint64 scalar age) |
Person | clib.school.Person obj |
参考
doc
| methods
| methodsview