MATLAB Drive を使用したフォルダーの共有
MATLAB® と MATLAB Drive™ Online からフォルダーを共有すれば、他のユーザーと共同作業でき、また、自分のファイルを他のユーザーが表示および編集できるようになります。フォルダーにアクセスできるよう個々のメンバーを招待するか、またはフォルダーへのリンクを共有することによって、フォルダーを共有できます。
他のユーザーに共有フォルダーへの個人的な招待を送信すると、そのユーザーは共有フォルダーをプレビューしたり自分のファイルに追加したりできます。編集権限を付与されたユーザーは、フォルダーのコンテンツを編集することもできます。他のユーザーに表示専用リンクを送信すると、そのユーザーはフォルダーをプレビューしたり自分のファイルに追加したりできますが、編集することはできません。共有フォルダーのプレビューとファイルへの追加は MATLAB Drive Online でのみ実行でき、MathWorks アカウントが必要です。
MATLAB からフォルダーを共有するには、MATLAB R2019b 以降を実行中であることと、MATLAB Connector が実行されていることが必要です。また、共有するフォルダーが MATLAB Drive 内に存在する必要があります。MATLAB Online™ で作業している場合は、共有が常に有効になっているため、フォルダー共有のために MATLAB Connector は必要ありません。
メモ
セキュリティについての考慮事項: フォルダーにシステム上の他のフォルダーへのシンボリック リンクが含まれている場合は、そのフォルダーを共有すると、共有フォルダーの受信者に、システム上の他の場所へのアクセスを許可することになる場合があります。MATLAB Drive は、シンボリック リンクを作成することはありませんが、既存のシンボリック リンクをたどります。
個人的な招待でのフォルダーの共有
個人的な招待を送信して、MATLAB と MATLAB Drive Online からフォルダーを共有できます。個人的な招待でフォルダーを共有すると、ファイルの表示と編集の両方の権限を他のユーザーに付与できます。招待を送信するには、次を行います。
フォルダーを右クリックし、[共有] 、 [メンバーの招待] を選択します。個人的な招待でフォルダーを既に共有している場合は、代わりに [メンバーの管理] を選択します。MATLAB Drive Online では、[共有] ボタンをクリックし、使用可能なオプションから選択することもできます。
MATLAB Online では、フォルダーの右側にある [プレビュー] ボタン を選択し、[共有] セクションで、使用可能なオプションから選択することもできます。
招待の [招待] セクションで、このフォルダーを共有するユーザーのメール アドレスを入力します。フォルダーを複数のユーザーと共有するには、複数のメール アドレスを入力し、それらのアドレスをセミコロンまたはコンマで区切ります。
過去にフォルダーを他の人に共有したことがある場合は、最近頻繁に共有した相手のリストから選択することもできます。リストには過去に招待を承諾したことがある相手だけが含まれます。候補のリストをフィルター処理するには、共有相手の名、姓、またはメール アドレスを入力します。
フォルダーを読み取り専用フォルダーとして共有する場合は [表示可能] を選択し、招待したメンバーがそのコンテンツを編集できるようにする場合は [編集可能] を選択します。さまざまな権限を使用してフォルダーを複数のユーザーと共有する場合は、各招待を個別に送信します。
オプションで、招待に含めるメッセージを入力します。
[送信] をクリックします。MATLAB Drive により、招待したユーザーにメールが送信されます。
メンバーの権限の変更
フォルダーを共有するユーザーを個人的に招待した後に、MATLAB と MATLAB Drive Online からフォルダーの権限を変更できます。たとえば、フォルダーを読み取り専用フォルダーとして共有するユーザーを招待した場合、そのコンテンツを編集できるようにユーザーの権限を変更できます。
招待したメンバーのフォルダー権限を変更するには、共有フォルダーを右クリックし、[共有] 、 [メンバーの管理] を選択します。[共有するユーザー] セクションで、招待したメンバーのアドレスの横で、異なるフォルダー権限を選択します。次に、[保存] をクリックして権限を更新します。
MATLAB Drive Online では、[共有] ボタンをクリックし、[メンバーの管理] を選択することもできます。MATLAB Online では、フォルダーの右側にある [プレビュー] ボタン を選択し、[共有] セクションで [メンバーの管理] を選択することもできます。
個人的な招待の取り消し
フォルダーを共有する他のユーザーを個人的に招待したら、そのアクセスを取り消すことができます。
アクセスを取り消すには、共有フォルダーを右クリックし、[共有] 、 [メンバーの管理] を選択します。共有アクセスを取り消すには、メンバーの名前の横にある [X] をクリックします。
MATLAB Drive Online では、[共有] ボタンをクリックし、[メンバーの管理] を選択することもできます。MATLAB Online では、フォルダーの右側にある [プレビュー] ボタン を選択し、[共有] セクションで [メンバーの管理] を選択することもできます。
表示専用リンクでのフォルダーの共有
フォルダーへの表示専用リンクを作成して配布することでも、MATLAB と MATLAB Drive Online からフォルダーを共有できます。表示専用リンクを使用してフォルダーを共有すると、自分のファイルに対する表示権限が他のユーザーに付与されます。フォルダーへの表示専用リンクを作成して配布するには、次の手順を実行します。
フォルダーを右クリックして、[共有] 、 [リンクの作成] を選択します。[表示専用リンクの作成] をクリックしてリンクを作成します。フォルダーの表示専用リンクを既に作成している場合は、代わりに [リンクの管理] を選択します。MATLAB Drive Online では、[共有] ボタンをクリックし、使用可能なオプションから選択することもできます。
MATLAB Online では、フォルダーの右側にある [プレビュー] ボタン を選択し、[共有] セクションで、使用可能なオプションから選択することもできます。
[リンクのコピー] をクリックしてリンクをクリップボードにコピーします。
リンクをメールに含めるなどして、リンクを他のユーザーに配布します。
共有リンクの削除
表示専用リンクからの共有フォルダーへのアクセス権限を削除するには、共有フォルダーを右クリックし、[共有] 、 [リンクの管理] を選択します。[リンクの削除] をクリックし、[削除] をクリックして削除を確認します。
MATLAB Drive Online で、[共有] ボタンをクリックし、[リンクの管理] を選択することもできます。MATLAB Online では、フォルダーの右側にある [プレビュー] ボタン を選択し、[共有] セクションで [リンクの管理] を選択することもできます。
リンクを使用してフォルダーにアクセスしていたメンバーは共有フォルダーにアクセスできなくなり、今後リンクを使用しようとすると、エラーが表示されます。リンクを削除しても、共有フォルダーへの個人的な招待を受け取ったユーザーのアクセス権限は変更されません。アクセス権限を変更するには、メンバーの権限の変更を参照してください。
提供された共有フォルダーへのアクセス
共有フォルダーにアクセスするには、個人的な招待または表示専用リンクを受け取ります。招待またリンクを受け取ると、共有フォルダーのコンテンツをプレビューできます。次に、共有フォルダーのコンテンツを表示して開いたり、許可されている場合にそれらを編集するには、自分のファイルに共有フォルダーを追加します。
個人的な招待で共有したフォルダーのプレビュー
共有フォルダーに個人的に招待されると、招待へのリンクを含む電子メールが送られてきます。招待の中にある [フォルダーを表示] をクリックすると、MATLAB Drive Online で保留中の招待が開きます。
MATLAB Drive Online で保留中の招待をすべて表示するには、ページの左側で [共有コンテンツ] をクリックします。
招待が開くと、MATLAB Drive Online に共有フォルダーのプレビューが表示されます。共有フォルダー構造の中を移動し、個々のファイルをプレビューすることができます。フォルダーをプレビューするには、MathWorks® アカウントでログインする必要があります。フォルダーのコンテンツを表示して開いたり、許可されている場合にそれらのコンテンツを編集するには、自分のファイルにフォルダーを追加します。
表示専用リンクで共有されるフォルダーのプレビュー
共有フォルダーへの表示専用リンクを受信したら、リンクを開いて MATLAB Drive Online でプレビューします。プレビューが開いたら、フォルダー構造の中を移動し、個々のファイルをプレビューすることができます。リンクで共有されるフォルダーをプレビューするために MathWorks アカウントは不要です。フォルダーのコンテンツを表示して開くには、自分のファイルにフォルダーを追加します。
リンクを他のユーザーに転送することもできます。リンクの新しいコピーを取得するには、 [リンクの共有] をクリックします。リンクによる共有ダイアログ ボックスで、[リンクのコピー] をクリックしてリンクをクリップボードにコピーします。
自分のファイルへの共有フォルダーの追加
共有しているフォルダーのコンテンツを表示して開いたり、許可されている場合にそれらのコンテンツを編集するには、自分のファイルに共有フォルダーを追加します。自分のファイルにフォルダーを追加するには、共有フォルダーへのショートカットを作成するか、自分だけが表示およびアクセスできる、共有フォルダーのコピーを作成します。
共有フォルダーへのショートカットを作成するには、MATLAB Drive Online のフォルダー プレビューで、 [自分のファイルに追加] ボタンをクリックし、[ショートカットの追加] を選択します。自分だけが表示およびアクセスできる、共有フォルダーのコピーを作成するには、[自分のファイルに追加] ボタンをクリックし、[フォルダーのコピー] を選択します。MATLAB Drive でフォルダーが自分のファイルに追加され、[ファイル] ビューが開きます。共有フォルダーを自分のファイルに追加するには、MathWorks アカウントでログインする必要があります。
MATLAB Connector をインストールしている場合、ローカル ドライブに追加された共有フォルダーのコンテンツが Connector によって同期されます。
共有フォルダーの管理
共有フォルダーに対する編集権限がある場合は、そのコンテンツの編集に加え、フォルダー自体を移動、名前変更、削除することもできます。
MATLAB Online と MATLAB Drive Online では、共有フォルダー アイコン を使用して共有フォルダーを示します。MATLAB Connector をインストールしている場合、Connector の [アクティビティ] セクションに共有ファイルが示され、ファイル名の下に [共有] と示されます。共有ファイルの編集権限がない場合、Connector には南京錠アイコン が表示されます。
共有フォルダーの編集
共有フォルダーに対する編集権限がある場合は、そのフォルダー内のファイルやフォルダーのコンテンツを編集できます。MATLAB Online でファイルを編集できます。または、MATLAB Connector をインストールしている場合は、ローカル ドライブ上でファイルを編集できます。自分や、そのフォルダーの他のメンバーが変更を加えると、Connector により、ローカル ドライブ上の共有フォルダーが最新の状態に維持されます。
警告
自分がファイルを編集しているときに、編集権限をもつ他のメンバーが同じファイルを編集することがあります。この場合、最後に保存されたコピーで、保存されている他のコピーが上書きされます。
共有フォルダーの編集権限がない場合、共有ファイルは編集できません。共有ファイルの編集権限がない場合、MATLAB Connector の [アクティビティ] セクションでは、ファイル名の下に南京錠アイコン が表示されます。
共有フォルダーの移動または名前変更
共有フォルダーを MATLAB Drive 内の新しい位置に移動できます。共有フォルダーに対する編集権限がある場合は、そのコンテンツの移動や名前変更もできます。フォルダーの移動または名前の変更は MATLAB Drive Online から実行でき、フォルダーに対する編集権限がある場合は、MATLAB からも実行できます。
共有フォルダーの移動または名前の変更を行うと、以下のようになります。
フォルダーの移動または名前変更は自分に対してのみ行われます。
共有フォルダーにアクセスする他のメンバーには、変更が見えません。これは、共有フォルダーのオーナーである場合でも同様です。
共有フォルダーに対する編集権限がある場合は、フォルダー内のコンテンツを移動または名前変更できます。共有フォルダー内のコンテンツを移動または名前変更すると、移動または名前を変更したコンテンツは、共有フォルダーのすべてのメンバーに対して移動や名前の変更が行われます。
メモ
1 つの共有フォルダーを別のフォルダーに移動する場合、移動するフォルダーはその新しい親の権限を引き継ぎます。たとえば、あるメンバーが親フォルダーを編集できる場合、そのメンバーはあなたが移動したフォルダーを編集できます。
共有フォルダーの削除
MATLAB Drive 内の共有フォルダーを削除できます。共有フォルダーに対する編集権限がある場合は、そのコンテンツを削除することもできます。フォルダーの削除は MATLAB Drive Online で実行でき、フォルダーに対する編集権限がある場合は、MATLAB からも実行できます。
共有フォルダーを削除すると、次のようになります。
MATLAB Drive では、削除したユーザーの MATLAB Drive からのみ共有フォルダーとそのコンテンツが削除されます。
個人的な招待か、表示専用リンクかにかかわらず、フォルダーへのアクセス権限を付与された他のすべてのユーザーは、引き続きそのフォルダーにアクセスできます。
共有フォルダーは、削除したユーザーのストレージ クォータにカウントされなくなります。
共有フォルダーに対する編集権限がある場合は、フォルダー内のコンテンツを削除できます。共有フォルダー内のコンテンツを削除すると、次のようになります。
MATLAB Drive では、削除したユーザーとフォルダーの他のすべてのメンバーの MATLAB Drive からコンテンツが削除されます。
コンテンツは、削除したユーザーのストレージ クォータにカウントされなくなります。
共有フォルダーの完全な削除
共有フォルダーまたはそのコンテンツを削除すると、MATLAB Drive では、削除された項目が [削除されたファイル] フォルダーに移動します。その後、MATLAB Drive からそれらの項目を完全に削除できます。
メモ
MATLAB Drive で [削除されたファイル] フォルダーのコンテンツ (共有フォルダーを含む) が完全に削除されるのは、30 日後か、または [削除されたファイル] フォルダーが、削除されたファイルのストレージ クォータを超えた場合です。
[削除されたファイル] フォルダーから共有フォルダーを完全に削除すると、次のようになります。
共有フォルダーとそのコンテンツは、削除したユーザーの MATLAB Drive からのみ完全に削除されます。
そのフォルダーへのアクセス権限をもつ他のすべてのユーザーは、引き続きそのフォルダーにアクセスできます。
削除したユーザーが共有フォルダーのオーナーである場合、そのフォルダーは "オーナーなし" になります。フォルダーがオーナーなしになると、個人的な招待と表示専用リンクのいずれでも、新しいメンバーがフォルダーへのアクセス権限を得ることはできません。また、MATLAB Drive では、フォルダーへのアクセスを保留しているすべての招待が削除されます。
共有フォルダーからコンテンツを完全に削除すると、次のようになります。
削除したユーザーおよびフォルダーの全メンバーの MATLAB Drive から、コンテンツが完全に削除されます。
共有フォルダーに対する編集権限をもつアクティブ メンバーが存在する場合、そのフォルダーからコンテンツを完全に削除することはできません。
共有の制限
共有できるフォルダーの数、各フォルダーを共有できるユーザーの数、およびMATLAB Drive に保存できるデータの量には制限があります。
ユーザー共有の制限
MATLAB Drive には、最大 100 個の共有フォルダーを保持できます。この合計数には、自分が共有元となるフォルダー (他のユーザーが招待を受け入れたかどうかに関係なく) と、他のユーザーが共有元となり自分のファイルに追加したフォルダーとが含まれます。共有フォルダー内のサブフォルダーは、この制限の対象になりません。
100 個の共有フォルダー制限に達した場合は、次のようになります。
これ以上は、フォルダーを共有できません。
これ以上は、共有フォルダーを自分のファイルに追加できません。
共有フォルダーにアクセスするための招待を受け取った場合、ファイルはプレビューできますが、フォルダーへのショートカットを自分のファイルに追加できません。ただし、フォルダーの非共有コピーを作成し、それを自分のファイルに追加することはできます。共有フォルダーの非共有コピーを作成するには、MATLAB Drive Online で、フォルダーを選択し、 [自分のファイルに追加] ボタンをクリックし、[フォルダーのコピー] を選択します。
フォルダー共有の制限
フォルダーを共有できるユーザーの数は、有効期限内にあるソフトウェア保守契約サービスの適切な MATLAB ライセンスがあるかどうかによって異なります。
適切な MATLAB ライセンスがある場合は、以下のようになります。
表示専用リンクを使用して 1,000 人のユーザーにフォルダーを共有できます。また、個人的な招待を使用してさらに 100 人に共有できます。
適切な MATLAB ライセンスがない場合は、以下のようになります。
表示専用リンクを使用して 10 人のユーザーにフォルダーを共有できます。また、個人的な招待を使用してさらに 10 人に共有できます。
個人的な招待の制限に到達すると、そのフォルダーを共有するために他のユーザーを招待することはできません。メンバーが共有フォルダーから離れたり、共有フォルダーにアクセスするための招待を拒否した場合は、追加の招待を送信できます。
表示専用リンクを使用してフォルダーを共有する場合、リンクにアクセスするユーザーの数がフォルダーの最大数に達すると、他のユーザーがそのリンクを使用しようとしてもフォルダーにアクセスできません。
ストレージ クォータの制限
共有フォルダーを自分のファイルに追加すると、そのフォルダーに対してもっている権限が編集権限と読み取り専用権限のいずれであっても、共有フォルダーのコンテンツがストレージ割り当ての合計の一部として含まれます。フォルダーのメンバーがコンテンツを追加または削除すると、それに伴ってストレージの割り当てが更新されます。
ストレージの最大割り当て量を超えた場合は、次のようになります。
編集権限をもっている他のメンバーは共有フォルダーにコンテンツを追加できますが、自分は追加できません。
自分のファイルにフォルダーを追加することも、新しい招待やフォルダーへの共有リンクを作成することもできません。
詳細については、Storage Quotaを参照してください。