MAT ファイルの比較とマージ
比較ツールを使用して 2 つの MAT ファイルを比較できます。2 つの MAT ファイルを比較すると、以下を行うことができます。
両方のファイルに共通する変数と、一方のファイルのみに出現する変数の判別。
個々の変数間の相違点の特定。たとえば、構造体のどのフィールドが異なっているかや、配列のどの要素が異なっているかを判定できます。
次のいずれかの方法で、比較するディスク上の MAT ファイルを選択できます。
[ファイル] パネルまたは [プロジェクト] パネル — ディスク上の 2 つの MAT ファイルを比較するには、両方のファイルを選択します。次に、右クリックして [選択したファイル/フォルダーを比較] を選択します。比較ツールの左側に、最初に選択したファイルが表示されます。
コマンド ウィンドウ — 関数
visdiffを使用します。
相違点の確認
MAT ファイルの比較を実行すると、新しいウィンドウが開き、2 つのファイルが並べて表示されます。たとえば、2 つの MAT ファイル data1.mat と data2.mat があるとします。この 2 つのファイルを比較すると、比較ツールに結果のレポートが表示されます。

比較ツールでは、変数における変更が強調表示されます。両方のファイルの変数は等価でもファイルが同一でない場合、比較ツールにはメッセージが表示されます。ファイル間の相違の原因として、ファイル形式、ファイルのタイムスタンプ、変数が保存されている順序、無視された相違点が含まれる変数などが考えられます。比較ツールでは、以下の色を使用して相違点が強調表示されます。
| 強調表示 | 説明 |
|---|---|
| 紫 | 変数の値が 2 つのファイル間で異なります。[比較] リンクをクリックして調べます。 |
| 青 | 右側のファイルにのみ変数があります。 |
| 黄 | 左側のファイルにのみ変数があります。 |
| なし | 変数が両方のファイルで等価です。ツールは、NaN パターンの相違点、struct のフィールドの順序、正/負のゼロの違いを無視します。 |
| 紫 ([クラス] 列のみ) | 変数のデータ クラスが変更されています。[比較] リンクをクリックして調べます。 |
いくつかの方法を使用して、レポートの結果をさらに詳しく調べることができます。
結果の並べ替え — 結果を名前、サイズ、クラス、または相違点の概要によって並べ替えるには、対応する列ヘッダーをクリックします。たとえば、[クラス] の列ヘッダーをクリックすると、クラス タイプによって並べ替えられます。
変数の読み込み — 変数エディターに変数の内容を読み込むには、その変数の名前をクリックします。
MAT ファイルの読み込み — MAT ファイルのいずれかをワークスペースに読み込むには、レポート下部にある、対応する [読み込み] リンクをクリックします。
HTML レポートの保存 — レポートのコピーを HTML ファイルとして保存するには、[比較] タブに移動し、[名前を付けて保存] 、 [HTML] をクリックします。
比較レポートをさらに詳しく構成する方法の詳細については、ファイルやフォルダーの比較とファイルのマージを参照してください。
変数の比較
両方のファイル内で 1 つの変数のインスタンス間の相違点を調べるには、比較レポートの表の [相違点の概要] 列で [比較] リンクをクリックします。比較ツールに、指定した変数のレポートが表示されます。構造体の個々の配列要素またはフィールドの相違点をさらに調べるには、強調表示されている行をダブルクリックします。

変更のマージ
MAT ファイルを比較する際には、一方のファイルの変更を他方にマージできます。MAT ファイルのマージを元に戻す機能はないため、慎重にマージしてください。
変更された変数を一方のファイルから他方にコピーするには、[比較] タブの [マージ] セクションで、場合に応じて [右の変数を左のファイルにコピーします]
または [左の変数を右のファイルにコピーします]
ボタンをクリックします。
制限
MATLAB® Online™ で、比較ツールは変数の比較をサポートしていません。