autofixexp
固定小数点データ型の自動変更スケーリング
構文
autofixexp
説明
autofixexp
スクリプトは固定小数点データ型を指定するモデル オブジェクトのスケーリングを自動的に変更します。ただし、[固定小数点ツールによる変更に対して出力データ型の設定をロックする] パラメーターが選択されている場合、スクリプトはそのオブジェクトのスケーリングを避けます。
このスクリプトは、モデル オブジェクトに対するデータ範囲を収集します。この場合、オブジェクトが明示的に指定する最小値と最大値の設定値から、またはシミュレーション中に発生する最小値と最大値のログ記録から収集します。これらの値に基づいて、ツールは精度を最大化し、範囲をカバーするようにモデルで固定小数点データ型を変更します。
通常、[出力の最小値] および [出力の最大値] という名前のパラメーターを使用してモデル オブジェクトの設計の最小値と最大値を指定できます。これらの値を指定できる Simulink® ブロックのリストについては、信号範囲の指定が可能なブロックを参照してください。autofixexp
スクリプトが実行するオートスケーリング手順で、設計の最小値と最大値はシミュレーション範囲より優先されます。
シミュレーションの最小値と最大値を使用して固定小数点データ型をスケーリングする場合、設計で実行する値の全範囲を実行すると、スクリプトにより有意義な結果が得られます。そのため、関数 autofixexp
の使用の前に実行するシミュレーションでは意図する操作範囲全体の設計をシミュレーションしなければなりません。動的システムの適切な速度と振幅プロファイルをもつシミュレーションの入力を使用することが特に重要です。線形動的システムの応答は周波数に依存します。たとえば、バンドパス フィルターは非常に遅い正弦波入力と非常に速い正弦波入力に対してほとんど応答を示しません。一方、通過帯域の周波数をもつ正弦波入力の信号は渡されるか、大幅に増幅されます。非線形動的システムの応答は信号速度と振幅に対して複雑な依存をもつ可能性があります。
メモ
カバーするシミュレーション範囲が既知の場合は、fixptbestprec
のリファレンス ページで説明されている別のオートスケーリング手法を使用できます。
安全余裕などの自動スケーリングに関連付けられたパラメーターを制御するには、固定小数点ツールを使用します。
バージョン履歴
R2006a より前に導入