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STMicroelectronics の STM32 プロセッサ ベースのボードを使用した監視と調整
この例では、STM32 プロセッサ ベースのボードを使用した監視と調整シミュレーションに Embedded Coder® Support Package for STMicroelectronics® STM32 Processors を使用する方法を示します。
はじめに
この例では、シミュレーションの監視と調整を行うための Simulink® モデルの構成方法を学習します。
"監視と調整" では、モデルをターゲットで実行しながらパラメーターの調整とデータのログ記録が可能です。
前提条件
以下のチュートリアルを完了します。
必要なハードウェア
STMicroelectronics NUCLEO-F429ZI ボード。
マイクロ USB ケーブル。
STM32 プロセッサ ベースのボードの監視と調整
アルゴリズムのプロトタイピングや開発を行うときは、ハードウェアでアルゴリズムを実行しながら信号を監視してパラメーターを調整できると便利です。これを Simulink の "監視と調整" 機能で実現できます。STM32 プロセッサ ベースのボードでは、汎用測定/キャリブレーション プロトコル (XCP) を介した監視と調整がサポートされています。
Simulink には、XCP をサポートするターゲット向けに次の追加機能が用意されています。
Slider や Dashboard Scope などのダッシュボード オブジェクト。詳細については、Dashboardを参照してください。
ログ記録された信号を可視化するためのシミュレーション データ インスペクター (SDI)。詳細については、シミュレーション データ インスペクターを参照してください。
このタスクでは、stm32_external_mode モデルを実行します。
1. stm32_external_mode モデルを開きます。
2. このモデル例では、1 つの信号がログ記録用に選択されています。追加の信号を選択するには、必要な信号を右クリックして [選択した信号のログ] オプションを選択します。
3. "COM ポート" と "USART" を指定します。この例では "USART3" が選択されています。
メモ: コンピューターで利用可能な "COM ポート" の一覧を確認するには、[スタート]、[コントロール パネル]、[デバイス マネージャー]、[ポート (COM と LPT)] を選択します。
4. 同じ "USART3" を STM32CubeMX プロジェクトで構成します。詳細については、STM32 プロセッサベースのボードの監視と調整および PIL のためのシリアル構成を参照してください。
メモ: ハードウェア ボードには ST-LINK に接続された USART ピンがあります。外部 FTDI を必要とせずにモデルをエクスターナル モードで実行するには、GPIO 設定が USART 用に構成されていることを確認してください。ST-LINK に接続された USART ピンの詳細については、それぞれのボードの概略図を参照してください。
5. [ハードウェア] タブに移動し、[監視と調整] をクリックしてモデルをシミュレーション用に構成します。
この時点で、モデルは STMicroelectronics® STM32 ボードで実行されており、監視と調整を通じて Simulink と通信しています。次のように [シミュレーション]、[データ インスペクター] ボタンを選択すると、ログ記録された信号を確認できます。
6. 次のようにしてパラメーターを調整し、ログ記録用に選択された信号を可視化できます。
Manual Switch ブロックをダブルクリックして入力ソースを変更する。
Slider を使用して信号ゲインを変更する。
Scope ブロックをダブルクリックしてシミュレーションの結果を確認する。
これらのアクションを実行している間、モデルはターゲットにおいてリアルタイムで実行されています。
7. 次のように [停止] ボタンをクリックして監視と調整シミュレーションを停止します。
監視と調整シミュレーションを停止すると、STM32 ボードで実行中のコードの実行が終了します。
メモ: シミュレーションの途中で、いつでも次のように "エクスターナル モード コントロール パネル" を開くことができます。[ハードウェア]、[コントロール パネル] には、生成コードの実行を終了せずにターゲットとの接続や切断を行う機能など、さらに多くのオプションがあります。
制限
XCP を介した監視と調整の実行には、いくつかの制限があります。詳細な一覧については、XCP 通信を使用したエクスターナル モード シミュレーションを参照してください。
