比例-積分-微分 (PID) コントローラー
PID コントローラーは、専用のモデル オブジェクト pid
および pidstd
を使用して表現できます。このトピックでは、PID コントローラーの MATLAB® での表現について説明します。PID コントローラーの自動調整についての詳細は、PID コントローラーの調整を参照してください。
連続時間 PID コントローラーの表現
連続時間の比例-積分-微分 (PID) コントローラーは、並列形式と標準形式のどちらでも表現できます。この 2 つの形式は、次の表に示すように、比例、積分、微分の動作と、微分項に対するフィルターを表現するために使用するパラメーターが異なっています。
形式 | 式 |
---|---|
並列 (pid オブジェクト) |
ここで、
|
標準 (pidstd オブジェクト) |
ここで、
|
アプリケーションで使いやすいコントローラー形式を使用してください。たとえば、積分器動作と微分動作を時定数で表現するのであれば、標準形式を使用します。
離散時間での PID コントローラーの表現についての詳細は、離散時間比例-積分-微分 (PID) コントローラーを参照してください。
連続時間並列形式 PID コントローラーの作成
この例では、pid
を使用して、並列形式で連続時間の比例-積分-微分 (PID) コントローラーを作成する方法を示します。
並列形式 PID コントローラー を作成します。
Kp = 29.5; Ki = 26.2; Kd = 4.3; Tf = 0.06; C = pid(Kp,Ki,Kd,Tf)
C は pid
モデル オブジェクトであり、これは並列形式 PID コントローラーを表すデータ コンテナーです。PID コントローラーの作成方法の他の例は、pid
のリファレンス ページを参照してください。
連続時間標準形式 PID コントローラーの作成
この例では、pidstd
を使用して、標準形式で連続時間の比例-積分-微分 (PID) コントローラーを作成する方法を示します。
標準形式 PID コントローラー を作成します。
Kp = 29.5; Ti = 1.13; Td = 0.15; N = 2.3; C = pidstd(Kp,Ti,Td,N)
C は pidstd
モデル オブジェクトであり、これは標準形式 PID コントローラーを表すデータ コンテナーです。標準形式 PID コントローラーの作成方法の他の例は、pidstd
のリファレンス ページを参照してください。
参考
pid
| pidstd
| pidtune
| pidTuner