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reducespec

モデル次数の低次元化仕様の作成

R2023b 以降

    説明

    reducespec 関数は Control System Toolbox™ および Robust Control Toolbox™ ソフトウェアにおけるモデル次数の低次元化ワークフローのエントリ ポイントです。この関数を使用して、モデル タイプおよび選択した手法に基づくモデル次数の低次元化 (MOR) タスクを作成します。

    モデル次数の低次元化タスクの構成に関する情報については、モデル タイプおよび選択したアルゴリズムに対応するオブジェクトを参照してください。次数の選択方法および低次元化されたモデルの取得方法の詳細については、対応する view 関数および getrom 関数を参照してください。

    アルゴリズムサポートされるモデルオブジェクトオブジェクト関数
    平衡化打ち切り非スパースおよびスパース LTI モデル
    正規化既約分解 (NCF) の平衡化打ち切り非スパース LTI モデルNCFBalancedTruncation
    モーダル打ち切り非スパースおよびスパース LTI モデル
    固有直交分解 (R2024b 以降)非スパースおよびスパース LTI モデルProperOrthogonalDecomposition
    周波数応答の近似 (R2025a 以降)スパース LTI モデルFrequencyResponseFitting
    零点-極打ち切り (R2025a 以降)スパース LTI モデルSparseZeroPoleTruncation

    この関数は MOR 仕様オブジェクトのみを作成し、いかなる計算も実行しません。これにより、スパース モデルの場合に計算コストが高くなる可能性のある MOR アルゴリズムを実行する前に、オプションを適切に構成できます。

    ヒント

    完全なワークフローについては、Task-Based Model Order Reduction Workflowを参照してください。

    R = reducespec(sys,method) は、高密度またはスパースの線形時不変 (LTI) モデル sys に対するモデル次数の低次元化 (MOR) 仕様オブジェクトを作成します。method はモデル次数の低次元化アルゴリズムであり、以下のいずれかとして指定します。

    • "balanced"

    • "ncf" (Robust Control Toolbox ソフトウェアが必要)

    • "modal"

    • "pod" (R2024b 以降)

    • "frfit" (R2025a 以降)

    • "zpk" (R2025a 以降)

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    この例では、タスクベースのモデル次数の低次元化ワークフローを使用して低次元化されたモデルを取得する基本的なワークフローを示します。

    40 の状態をもつランダムな離散時間状態空間モデルを生成します。

    rng(0)
    sys = drss(40);

    reducespec を使用して、平衡化打ち切りによるモデル次数の低次元化タスクを作成します。

    R = reducespec(sys,"balanced");

    この関数は BalancedTruncation オブジェクトを返します。

    view 関数を使用して、低次元次数の決定に役立つグラフィカルな情報を表示します。

    view(R)

    平衡化打ち切りでは、view はハンケル特異値に基づく状態の寄与をプロットします。

    getrom を使用して低次元モデルを取得します。この例では、次数 15 を選択します。

    rsys = getrom(R,Order=15);

    両モデルのボード応答を比較します。

    bode(sys,rsys,'r--')

    MATLAB figure

    legend("Original","Order 15")

    MATLAB figure

    入力引数

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    動的システム モデル。通常またはスパースの LTI モデルとして指定します。

    このモデルは、tfsssparss、または mechss モデルのような有効な状態空間表現をもつ必要があります。一般化された、または不確かさをもつ状態空間モデル (genssuss) の場合、関数はモデルの現在の値を使用します。同定されたモデル (idss) の場合、関数は同定された値を使用します。

    モデル次数の低次元化アルゴリズム。次のいずれかの文字列として指定します。

    • "balanced" — 平衡化打ち切りアルゴリズムを使用します。この手法は、I/O 伝達に対する状態の寄与を定量化し、寄与の小さい状態を破棄できます。

    • "ncf"sys の正規化既約分解 (NCF) に適用した平衡化打ち切りアルゴリズムを使用します。この手法は Robust Control Toolbox ソフトウェアを必要とし、通常の LTI モデルでのみ利用できます。

    • "modal" — モーダル打ち切りアルゴリズムを使用します。この手法では、システムのモード (極) を計算し、その位置または DC 寄与に基づいてモードを破棄できます。

    • "pod" — 固有直交分解アルゴリズムを使用します。この手法は、シミュレーション データを使用して状態ベクトルの支配的なモード (主成分) を計算および抽出します。 (R2024b 以降)

    • "frfit" — 周波数応答の近似アルゴリズムを使用します。この手法は、大規模なスパース状態空間モデルの周波数応答データに低次元モデルを当てはめます。 (R2025a 以降)

    • "zpk" — 零点-極打ち切りアルゴリズムを使用します。この手法は、指定した低周波帯域においてスパース状態空間モデルの零点-極-ゲイン近似を取得します。 (R2025a 以降)

    出力引数

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    モデル次数の低次元化仕様オブジェクト。次の表のいずれかのオブジェクトとして返されます。オブジェクトのタイプは、モデル タイプおよびアルゴリズムによって異なります。

    モデル タイプ (sys)アルゴリズム (method)オブジェクト (R)
    LTI"balanced"BalancedTruncation
    "ncf"NCFBalancedTruncation
    "modal"ModalTruncation
    "pod"ProperOrthogonalDecomposition
    "frfit" (R2025a 以降)FrequencyResponseFitting
    スパース LTI"balanced"SparseBalancedTruncation
    "modal"SparseModalTruncation
    "pod"ProperOrthogonalDecomposition
    "frfit" (R2025a 以降)FrequencyResponseFitting
    "zpk" (R2025a 以降)SparseZeroPoleTruncation

    制限

    モーダル打ち切り

    • 離散時間におけるスパースのモーダル打ち切りは、A+E が定値である場合にのみ適用可能です。

    • モードの DC 寄与の符号が異なり、打ち消しが発生する場合 (極端なケースは DC ゲインがゼロのモデル)、性能が低下します。その結果、モーダル近似は大幅に高い DC ゲインをもつ傾向があり、これは許容できません。

    • ダイナミクスが狭い帯域に集中しているモデルでは性能が低下します。破棄するモードは、保持するモードから十分に分離されている必要があります。

    固有直交分解

    • POD 手法は、安定な LTI モデルのみに適用できます。

    • ガラーキン アルゴリズムは、A = ATE = ET ≥ 0 または M = MT ≥ 0、C = CTK = KT を満たす対称正定値問題に特に推奨されます。このアルゴリズムは入力から状態へのマップのみを考慮するため、非対称問題では性能が低下する可能性があります。

    ヒント

    • 低次元化されたモデルに一致する定常状態の初期条件を計算するには、findop を使用します。

    参照

    [1] Benner, Peter, Jing-Rebecca Li, and Thilo Penzl. “Numerical Solution of Large-Scale Lyapunov Equations, Riccati Equations, and Linear-Quadratic Optimal Control Problems.” Numerical Linear Algebra with Applications 15, no. 9 (November 2008): 755–77. https://doi.org/10.1002/nla.622.

    [2] Benner, Peter, Martin Köhler, and Jens Saak. “Matrix Equations, Sparse Solvers: M-M.E.S.S.-2.0.1—Philosophy, Features, and Application for (Parametric) Model Order Reduction.” In Model Reduction of Complex Dynamical Systems, edited by Peter Benner, Tobias Breiten, Heike Faßbender, Michael Hinze, Tatjana Stykel, and Ralf Zimmermann, 171:369–92. Cham: Springer International Publishing, 2021. https://doi.org/10.1007/978-3-030-72983-7_18.

    [3] Varga, A. “Balancing Free Square-Root Algorithm for Computing Singular Perturbation Approximations.” In [1991] Proceedings of the 30th IEEE Conference on Decision and Control, 1062–65. Brighton, UK: IEEE, 1991. https://doi.org/10.1109/CDC.1991.261486.

    [4] Green, M. “A Relative Error Bound for Balanced Stochastic Truncation.” IEEE Transactions on Automatic Control 33, no. 10 (October 1988): 961–65. https://doi.org/10.1109/9.7255.

    バージョン履歴

    R2023b で導入

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