chgTimeUnit

動的システムの時間単位の変更

構文

sys_new = chgTimeUnit(sys,newtimeunits)

説明

sys_new = chgTimeUnit(sys,newtimeunits) は、システム動作を変更せずに sys の時間単位を newtimeunits に変更します。sys と sys_new の時間領域と周波数領域の特性は一致します。

例

動的システム モデルの時間単位の変更

伝達関数モデルを作成します。

num = [4 2];
den = [1 3 10];
sys = tf(num,den);

既定では、sys の時間単位は 'seconds' です。この時間単位を分に変更した新しいモデルを作成します。

sys1 = chgTimeUnit(sys,'minutes');

このコマンドは、ダイナミクスを変更することなく、sys1 の TimeUnit プロパティを 'minutes' に設定します。ダイナミクスが変更されていないことを確認するには、sys と sys1 のステップ応答を比較します。

stepplot(sys,'r',sys1,'y--');
legend('sys','sys1');

ステップ応答は同一になります。

chgTimeUnit を使用せずにシステムの TimeUnit プロパティを変更すると、システムのダイナミクスが変更されます。これを確認するには、sys のコピーの TimeUnit プロパティを変更して、元のシステムとステップ応答を比較します。

sys2 = sys;
sys2.TimeUnit = 'minutes';
stepplot(sys,'r',sys2,'gx'); 
legend('sys','sys2');

sys と sys2 のステップ応答は一致しません。たとえば、元の立ち上がり時間である 0.04 秒は 0.04 分に変更されます。

入力引数

sys — 動的システム モデル

動的システム モデル

動的システム モデル。次のモデル タイプのいずれかとして指定します。数値 LTI モデル、スパース状態空間モデル、LTV モデルと LPV モデル、一般化 LTI モデルのいずれかです。特定のモデル タイプの詳細については、動的システム モデルを参照してください。

newtimeunits — 新しい時間の単位

'seconds' (既定値) | 'nanoseconds' | 'microseconds' | 'milliseconds' | 'minutes' | 'hours' | 'days' | 'weeks' | 'months' | 'years'

新しい時間単位。以下のいずれかの値として指定します。

• 'nanoseconds'

• 'microseconds'

• 'milliseconds'

• 'seconds'

• 'minutes'

• 'hours'

• 'days'

• 'weeks'

• 'months'

• 'years'

出力引数

sys_new — 動的システム モデル

動的システム モデル

sys と同じタイプの動的システム モデル。sys_new の時間応答は sys と同じです。

バージョン履歴

R2011a で導入

参考

chgFreqUnit | tf | zpk | ss | frd | pid

トピック

• モデル時間単位の指定