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compiler.build.comComponent
構文
説明
注意
この関数は Windows® オペレーティング システムでのみサポートされています。
compiler.build.comComponent(
は、Files
)Files
で指定された MATLAB® 関数を使用して COM コンポーネントを作成します。
compiler.build.comComponent(
は、名前と値の引数を 1 つ以上使用して追加オプションを指定して COM コンポーネントを作成します。オプションには、クラス名、出力ディレクトリ、含める追加ファイルなどがあります。Files
,Name,Value
)
compiler.build.comComponent(
は、ClassMap
)container.Map
オブジェクト ClassMap
を使用してクラス マッピングを指定して COM コンポーネントを作成します。
compiler.build.comComponent(
は、名前と値の引数を 1 つ以上使用して指定した追加オプションと ClassMap
,Name,Value
)ClassMap
を使用して COM コンポーネントを作成します。オプションには、コンポーネント名、出力ディレクトリ、含める追加ファイルなどがあります。
compiler.build.comComponent(
は、opts
)compiler.build.COMComponentOptions
オブジェクト opts
を使用してオプションを指定して COM コンポーネントを作成します。名前と値の引数を使用して他のオプションを指定することはできません。
例
ファイルを使用した COM コンポーネントの作成
魔方陣を生成する関数ファイルを使用して、Windows システムで COM コンポーネントを作成します。
以下がインストールされていることを確認します。
Windows SDK。詳細については、Windows SDK を参照してください。
MinGW-w64。MathWorks File Exchange からインストールするには、MATLAB Support for MinGW-w64 C/C++ Compiler を参照してください。
mbuild -setup -client mbuild_com
を使用して、MATLAB で COM コンポーネントを確実に作成できるようにします。
MATLAB で、COM コンポーネントとしてデプロイする MATLAB 関数を見つけます。この例では、
にあるファイル matlabroot
\extern\examples\compilermagicsquare.m
を使用します。
appFile = fullfile(matlabroot,'extern','examples','compiler','magicsquare.m');
compiler.build.comComponent
コマンドを使用して、COM コンポーネントをビルドします。
compiler.build.comComponent(appFile);
ビルド関数により、現在の作業ディレクトリの magicsquarecomComponent
という名前のフォルダー内に以下のファイルが作成されます。
dlldata.c
— DLL のクラス ファクトリに必要なエントリ ポイントとデータ構造が含まれる C ソース コード ファイル。GettingStarted.html
— COM コンポーネントのインストールの手順が含まれる HTML ファイル。includedSupportPackages.txt
— コンポーネントに含まれるすべてのサポート ファイルをリストしたテキスト ファイル。magicsquare.def
— DLL エクスポート テーブルにどの関数を含めるかを定義するモジュール定義ファイル。magicsquare.rc
— コンポーネントで使用されるリソースを記述するリソース スクリプト ファイル。magicsquare_1_0.dll
— ダイナミックリンク ライブラリ ファイル。magicsquare_dll.cpp
— 補助関数が含まれる C++ ソース コード ファイル。magicsquare_idl.h
— C++ ヘッダー ファイル。magicsquare_idl.idl
— インターフェイス定義言語ファイル。magicsquare_idl.tlb
— COM オブジェクトのプロパティおよびメソッドに関する情報が含まれるタイプ ライブラリ ファイル。magicsquare_idl_i.c
— IDL インターフェイスの IID および CLSID が含まれる C ソース コード ファイル。magicsquare_idl_p.c
— IDL インターフェイスのプロキシ スタブ コードが含まれる C ソース コード ファイル。magicsquareClass_com.cpp
— クラスを定義する C++ ソース コード ファイル。magicsquareClass_com.hpp
— クラスを定義する C++ ヘッダー ファイル。mccExcludedFiles.log
— アプリケーションに含まれていないすべてのツールボックス関数のリストが含まれるログ ファイル。サポートされていない関数の詳細については、MATLAB Compiler の制限を参照してください。mwcomtypes.h
— インターフェイスの定義が含まれる C++ ヘッダー ファイル。mwcomtypes_i.c
— IID および CLSID が含まれる C ソース コード ファイル。mwcomtypes_p.c
— プロキシ スタブ コードが含まれる C ソース コード ファイル。readme.txt
— デプロイ情報が含まれるテキスト ファイル。requiredMCRProducts.txt
— MATLAB Runtime がアプリケーションを実行するために必要な製品の製品 ID が含まれるテキスト ファイル。unresolvedSymbols.txt
— 未解決のシンボルに関する情報が含まれるテキスト ファイル。
このコンポーネントをスタンドアロンの Microsoft® Visual Basic® アプリケーションに統合する方法を示す例については、Integrate Magic Square into a COM Applicationを参照してください。
COM オブジェクトのビルドと他の言語へのマッピングに関する IDL および C++ のコーディング ルールの詳細については、Microsoft のドキュメンテーションを参照してください。
COM コンポーネントのカスタマイズ
Windows システムで COM コンポーネントを作成し、名前と値の引数を使用してカスタマイズします。
この例では、
にあるファイル matlabroot
\extern\examples\compilerflames.m
と flames.mat
を使用します。
appFile = fullfile(matlabroot,'extern','examples','compiler','flames.m'); MATFile = fullfile(matlabroot,'extern','examples','compiler','flames.mat');
compiler.build.comComponent
コマンドを使用して、COM コンポーネントをビルドします。名前と値の引数を使用してコンポーネントの名前とバージョンを指定し、MAT ファイルを追加して、詳細な出力を有効にします。
compiler.build.comComponent(appFile,'ComponentName','MyFlames',... 'ComponentVersion','2.0',... 'AdditionalFiles',MATFile,... 'Verbose','on');
このコンポーネントをスタンドアロンの Microsoft Visual Basic アプリケーションに統合する方法を示す例については、Integrate Magic Square into a COM Applicationを参照してください。
クラス マップを使用した COM コンポーネントの作成
クラス マップおよび複数の関数ファイルを使用して、Windows システムで COM コンポーネントを作成します。
キーがクラス名で、値が関数ファイルの場所である containers.Map
オブジェクトを作成します。
cmap = containers.Map; cmap('Class1') = {'exampleFcn1.m'}; cmap('Class2') = {'exampleFcn2.m','exampleFcn3.m'};
compiler.build.comComponent
コマンドを使用して、COM コンポーネントをビルドします。名前と値の引数を使用してコンポーネントの名前とバージョンを指定します。
compiler.build.comComponent(cmap,... 'ComponentName','MyComponent',... 'ComponentVersion','2.0');
このコンポーネントをスタンドアロンの Microsoft Visual Basic アプリケーションに統合する方法を示す例については、Integrate Magic Square into a COM Applicationを参照してください。
オプション オブジェクトを使用した複数のコンポーネントの作成
compiler.build.COMComponentOptions
オブジェクトを使用して、Windows システムで複数の COM コンポーネントを作成します。
この例では、
にあるファイル matlabroot
\extern\examples\compilermagicsquare.m
を使用します。
appFile = fullfile(matlabroot,'extern','examples','compiler','magicsquare.m');
appFile
を使用して COMComponentOptions
オブジェクトを作成します。名前と値の引数を使用して共通の出力ディレクトリを指定し、アセンブリ アーカイブを別途生成して、詳細な出力を有効にします。
opts = compiler.build.COMComponentOptions(appFile,... 'OutputDir','D:\Documents\MATLAB\work\COMComponentBatch',... 'EmbedArchive','off',... 'Verbose','on')
opts =
COMComponentOptions with properties:
ClassMap: [1×1 containers.Map]
ComponentName: 'magicsquare'
ComponentVersion: '1.0.0.0'
EmbedArchive: off
AdditionalFiles: {}s+ AutoDetectDataFiles: ons+ ObfuscateArchive: offs+ SupportPackages: {'autodetect'}
Verbose: on
OutputDir: 'D:\Documents\MATLAB\work\COMComponentBatch'
Class Map Information
magicsquareClass: {'C:\Program Files\MATLAB\R2024a\extern\examples\compiler\magicsquare.m'}
COMComponentOptions
オブジェクトを使用して COM コンポーネントをビルドします。
compiler.build.comComponent(opts);
同じオプションをもつ関数ファイル myMagic2.m
を使用してコンパイルするには、ビルド関数を再度実行する前に、ドット表記を使用して既存の COMComponentOptions
オブジェクトの ClassMap
を変更します。
remove(opts.ClassMap, keys(opts.ClassMap)); opts.ClassMap('myMagic2Class') = 'myMagic2.m'; compiler.build.comComponent(opts);
ClassMap
引数を変更して再コンパイルすることにより、同じオプション オブジェクトを使用して複数のコンポーネントを作成できます。
COM コンポーネントからのビルド情報の取得
COM コンポーネントを Windows システムで作成し、ビルド タイプ、生成ファイル、含まれるサポート パッケージ、およびビルド オプションに関する情報を compiler.build.Results
オブジェクトに保存します。
ファイル magicsquare.m
を使用してコンパイルします。
results = compiler.build.comComponent('magicsquare.m')
results = Results with properties: BuildType: 'comComponent' Files: {2×1 cell} IncludedSupportPackages: {} Options: [1×1 compiler.build.COMComponentOptions]
Files
プロパティには、以下のコンパイル済みファイルへのパスが格納されます。
magicsquare_1_0.dll
GettingStarted.html
入力引数
Files
— MATLAB 関数を実装するファイル
文字ベクトル | string スカラー | 文字ベクトルの cell 配列 | string 配列
MATLAB 関数を実装するファイル。文字ベクトル、string スカラー、string 配列、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。ファイル パスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。ファイルには .m
拡張子が必要です。
例: ["myfunc1.m","myfunc2.m"]
データ型: char
| string
| cell
ClassMap
— クラス マップ
containers.Map
オブジェクト
クラス マップ。containers.Map
オブジェクトとして指定します。マッピングのキーはクラス名であり、各値は対応するクラスにマッピングされるファイルのセットです。ファイルには .m
拡張子が必要です。
例: cmap
opts
— COM コンポーネントのビルド オプション
compiler.build.COMComponentOptions
オブジェクト
COM コンポーネントのビルド オプション。compiler.build.COMComponentOptions
オブジェクトとして指定します。
名前と値の引数
オプションのペアの引数を Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで、Name
は引数名で、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定する必要がありますが、ペアの順序は考慮されません。
R2021a より前では、コンマを使用してそれぞれの名前と値を区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: 'EmbedArchive','on'
AdditionalFiles
— 追加ファイル
文字ベクトル | string スカラー | 文字ベクトルの cell 配列 | string 配列
COM コンポーネントに含める追加のファイルとフォルダー。文字ベクトル、string スカラー、string 配列、または文字ベクトルの cell 配列として指定します。パスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。
例: 'AdditionalFiles',["myvars.mat","data.txt"]
データ型: char
| string
| cell
AutoDetectDataFiles
— データ ファイルを自動的に含めるためのフラグ
'on'
(既定値) | on/off logical 値
データ ファイルを自動的に含めるためのフラグ。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical の 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティを
'on'
に設定した場合、特定の関数 (load
やfopen
など) の入力として指定したデータ ファイルは自動的に COM コンポーネントに含められます。このプロパティを
'off'
に設定した場合、データ ファイルはAdditionalFiles
プロパティを使用してコンポーネントに追加しなければなりません。
例: 'AutoDetectDataFiles','off'
データ型: logical
ClassName
— COM クラスの名前
文字ベクトル | string スカラー
COM クラスの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。ClassMap
入力を使用する場合、このオプションは指定できません。クラス名は COM のクラス名の要件に適合しなければなりません。
既定値は、Files
引数にリストされている最初のファイルの名前に Class
を追加したものです。
例: 'ClassName','magicsquareClass'
データ型: char
| string
ComponentName
— COM コンポーネントの名前
文字ベクトル | string スカラー
COM コンポーネントの名前。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。この値は Windows レジストリに入力されるプログラム ID として機能します。生成されたコンポーネントの既定の名前は、Files
引数の最初のエントリです。名前は文字で始まり、英字とピリオドのみが含まれる必要があります。
例: 'ComponentName','mycomponent'
データ型: char
| string
ComponentVersion
— コンポーネントのバージョン
'1.0.0.0'
(既定値) | 文字ベクトル | string スカラー
コンポーネントのバージョン。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。MATLAB Compiler SDK™ を使用したバージョン管理の詳細については、Versioningを参照してください。
例: 'ComponentVersion','4.0'
データ型: char
| string
EmbedArchive
— デプロイ可能なアーカイブを組み込むためのフラグ
'on'
(既定値) | on/off logical 値
デプロイ可能なアーカイブを組み込むためのフラグ。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical の 1
(true
) か 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティを
'on'
に設定した場合、関数はデプロイ可能なアーカイブを COM コンポーネントに組み込みます。このプロパティを
'off'
に設定した場合、関数はデプロイ可能なアーカイブを別個のファイルとして生成します。
例: 'EmbedArchive','off'
データ型: logical
ObfuscateArchive
— デプロイ可能なアーカイブを難読化するためのフラグ
'off'
(既定値) | on/off logical 値
デプロイ可能なアーカイブを難読化するためのフラグ。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical の 1
(true
) か 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティを
'on'
に設定した場合、デプロイ可能なアーカイブのフォルダー構造およびファイル名はエンド ユーザーに対して難読化され、MATLAB ファイルに含まれているユーザー コードおよびデータはアーカイブ内のユーザー パッケージに配置されます。また、すべての.m
ファイルがパッケージ化の前に P ファイルに変換されます。このオプションは、-j
および-s
を指定してmcc
を使用するのと等価です。このプロパティを
'off'
に設定した場合、デプロイ可能なアーカイブは難読化されません。これは既定の動作です。
例: 'ObfuscateArchive','on'
データ型: logical
OutputDir
— 出力ディレクトリへのパス
文字ベクトル | string スカラー
ビルド ファイルが保存される出力ディレクトリへのパス。文字ベクトルまたは string スカラーとして指定します。このパスは現在の作業ディレクトリを基準とした相対パス、または絶対パスにできます。
ビルド フォルダーの既定の名前は、コンポーネント名に comComponent
を追加したものです。
例: 'OutputDir','D:\Documents\MATLAB\work\mycomponentcomComponent'
データ型: char
| string
SupportPackages
— サポート パッケージ
'autodetect'
(既定値) | 'none'
| string スカラー | 文字ベクトルの cell 配列 | string 配列
含めるサポート パッケージ。次のオプションのいずれかとして指定します。
'autodetect'
(既定) — 依存関係の分析プロセスにより、必要なサポート パッケージが自動的に検出され、含められます。'none'
— サポート パッケージは含められません。このオプションを使用すると、ランタイム エラーの原因となる可能性があります。string スカラー、文字ベクトル、または文字ベクトルの cell 配列 — 指定されたサポート パッケージのみが含められます。インストールされている、または特定のファイルで使用されるサポート パッケージのリストを表示するには、
compiler.codetools.deployableSupportPackages
を参照してください。
例: 'SupportPackages',{'Deep Learning Toolbox Converter for TensorFlow Models','Deep Learning Toolbox Model for Places365-GoogLeNet Network'}
データ型: char
| string
| cell
Verbose
— ビルドの詳細を制御するためのフラグ
'off'
(既定値) | on/off logical 値
ビルドの詳細を制御するためのフラグ。'on'
または 'off'
、もしくは数値または logical 1
(true
) または 0
(false
) として指定します。'on'
の値は true
と等価であり、'off'
は false
と等価です。したがって、このプロパティの値を logical 値として使用できます。値は matlab.lang.OnOffSwitchState
型の on/off logical 値として格納されます。
このプロパティを
'on'
に設定した場合、MATLAB コマンド ウィンドウには、ビルド プロセス中のコンパイラ出力を示す進行状況情報が表示されます。このプロパティを
'off'
に設定した場合、コマンド ウィンドウには進行状況の情報は表示されません。
例: 'Verbose','on'
データ型: logical
出力引数
results
— ビルド結果
compiler.build.Results
オブジェクト
ビルド結果。compiler.build.Results
オブジェクトとして返されます。Results
オブジェクトには以下が含まれています。
'comComponent'
であるビルド タイプ以下のファイルへのパス:
ComponentName
_ComponentVersion
.dllGettingStarted.html
含まれているサポート パッケージ
ビルド オプション。
COMComponentOptions
オブジェクトとして指定
制限
この関数は Windows オペレーティング システムでのみサポートされています。
バージョン履歴
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