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レイズド コサイン フィルター処理を用いた ISI の低減
レイズド コサイン フィルター処理を用いて、非線形増幅器に起因する符号間干渉 (ISI) を低減します。
変調次数のシミュレーション変数を初期化します。
M = 16; % Modulation order
ルート レイズド コサイン フィルター オブジェクトを作成します。
txfilter = comm.RaisedCosineTransmitFilter; rxfilter = comm.RaisedCosineReceiveFilter;
無記憶非線形性 System object™ を作成し、変調した信号に非線形動作を導入します。名前と値のペアを使用し、Method
プロパティを Saleh model
に設定してハイ パワー アンプをエミュレートします。
hpa = comm.MemorylessNonlinearity('Method','Saleh model', ... 'InputScaling',-10,'OutputScaling',0);
ランダムな整数を生成して 16-QAM 変調を行います。
x = randi([0 M-1],1000,1);
modSig = qammod(x,M,'UnitAveragePower',true);
変調した信号のアイ ダイアグラムをプロットします。時間 0 で、16-QAM 変調の明確な "目" が 3 つあります。
eyediagram(modSig,2)
hpa
を使用して変調信号を増幅します。
txSigNoFilt = hpa(modSig);
増幅した信号のアイ ダイアグラムを RRC フィルター処理なしでプロットします。時間 0 で複数の目があります。これは非線形増幅器からの符号間干渉の結果です。
eyediagram(txSigNoFilt,2)
RRC 送信フィルターを使用して、変調した信号をフィルター処理します。
filteredSig = txfilter(modSig);
hpa
をリリースし、フィルター処理した信号を増幅します。フィルター内挿により入力信号次元が変化するため、関数 release
が必要です。
release(hpa) txSig = hpa(filteredSig);
RRC 整合受信フィルターを使用して txSig
をフィルター処理します。
rxSig = rxfilter(txSig);
受信フィルターの適用後に信号のアイ ダイアグラムをプロットします。整合された RRC フィルターが ISI を緩和するため、再度 3 つの明確な目が現れます。
eyediagram(rxSig,2)