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winner2.AntennaArray

WINNER II チャネル モデル用のアンテナ アレイの作成

説明

必要なダウンロード: winner2.AntennaArray を使用するには、最初に WINNER II Channel Model for Communications Toolbox アドオンをダウンロードします。

antArray = winner2.AntennaArray は 1 つの等方性アンテナ素子があるアンテナ アレイを表す構造体を返します。アンテナ アレイと 1 つの素子はどちらも回転がなく、原点 [0;0;0] に配置されます。

antArray = winner2.AntennaArray(Name,Value) は、1 つ以上の Name,Value 引数ペアを使用して定義されたアンテナ アレイを表す構造体を返します。

詳細については、アンテナ アレイ モデルを参照してください。

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関数 winner2.AntennaArray を使用して、半径 1 cm の 8 個の素子の等間隔円形アレイ (UCA-8) を作成します。

UCA8 = winner2.AntennaArray('UCA',8,0.01);

素子の位置をプロットします。

pos = {UCA8.Element(:).Pos};
plot(cellfun(@(x) x(1),pos),cellfun(@(x) x(2),pos),'+');
xlim([-0.02 0.02]); 
ylim([-0.02 0.02]);
title('UCA-8 Element Positions');

Figure contains an axes object. The axes object with title UCA-8 Element Positions contains a line object which displays its values using only markers.

関数 winner2.AntennaArray を使用して、50 cm の間隔で 2 個の素子の等間隔直線アレイ (ULA-2) と、+45 度および -45 度で傾斜した双極子の素子を作成します。

az = -180:179; % 1-degree spacing
pattern = cat(1,shiftdim(winner2.dipole(az,45),-1), ...
    shiftdim(winner2.dipole(az,-45),-1));
ULA2 = winner2.AntennaArray('ULA',2,0.5, ...
    'FP-ECS',pattern,'Azimuth',az);

入力引数

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名前と値の引数

オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name を引用符で囲みます。

例: 'Pos',[1 0 0; 0 1 0],'Rot',[0 0 0; 0 pi() 0] は 2 つのアンテナ素子の座標と回転角度を示します。

各アンテナ素子の位置。'Pos' と列ベクトルまたは NE 行 3 列の行列から構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。3 列は原点からの x 座標、y 座標および z 座標をメートル単位で表します。NE は、アンテナ アレイの素子の数を示します。素子には回転はありません。複数の素子がある場合は、antArray'Element' フィールドは、すべての素子を表す構造体の行ベクトルです。

例: 'Pos',[63.1 10.2 11.5; 62 11 12] は 2 つのアンテナ素子の座標を示します。

データ型: double

各アンテナ素子の回転角度。'Rot' と列ベクトルまたは NE 行 3 列の行列から構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。3 列は各アンテナ素子の RotX、RotY、および RotZ の回転角度をラジアン単位で表します。NE は、アンテナ アレイ内の素子の数を示します。RotPos が指定されている場合にのみ適用されます。Pos で指定されていない場合、回転角度は 0 です。

例: 'Rot',[2 1.5 0; 0 pi() 0] は 2 つのアンテナ素子の回転角度を示します。

データ型: double

等間隔円形アンテナ アレイ。'UCA'N,Rad で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。この引数では、N は素子数 (NE) を示し、Rad は半径をメートル単位で示します。Rad が指定されていない場合、既定の半径は 1 m です。

例: 'UCA',8,0.5 は、半径 0.5 m の 8 個の素子の等間隔円形アレイを示します。

データ型: double

等間隔直線アンテナ アレイ。'ULA'N,Spacing で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。この引数では、N は素子の数 (NE) を示し、Spacing は隣接する素子間の離隔距離をメートル単位で示します。Spacing が指定されていない場合、既定の離隔距離は 1/N m です。

ULA 素子は、アレイの中心が [0;0;0] にある x-axis に沿って配置されます。偶数個の素子については、[0;0;0] でのアンテナ素子はありません。

例: 'ULA',3,0.25 は、隣接する素子間に 0.25 m の間隔がある 3 個の素子の等間隔直線アレイを示します。

データ型: double

素子の座標系のフィールド パターン。'FP-ECS' と P x 2 x 1 x NAZ の配列で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。

  • 最初の次元 P は、1 またはアンテナ アレイ内の素子数以上の任意の数 (NE) にすることができます。P = 1 の場合、同じパターンがすべての素子に適用されます。P > NE の場合、最初の NE 行が適用されます。

  • 2 番目の次元 2 は、フィールド パターンを特徴付ける 2 つの偏波を示しています。フィールド パターン内の最初の次元は垂直偏波を格納し、2 番目の次元は水平偏波を格納します。

  • 3 番目の次元 1 は、フィールド パターンを特徴付ける 1 つの仰角を示しています。

  • 4 番目の次元 NAZ は、–180 度から 180 度までの間で取得されたフィールド パターンのサンプルの数です。NAZ は、Azimuth で指定した素子数と等しくなるか、Azimuth が存在しない場合は、方位角にわたって取得された等間隔のフィールド パターンのサンプルの数と等しくなります。

データ型: double

フィールド パターン配列座標系。'FP-ACS' と P x 2 x 1 x NAZ 配列で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。配列の形式は、FP-ECS 構文と同じですが、フィールド パターンが配列座標系 (ACS) で指定されている点が異なります。

  • 最初の次元 P は、1 またはアンテナ アレイ内の素子数以上の任意の数 (NE) にすることができます。P = 1 の場合、同じパターンがすべての素子に適用されます。P > NE の場合、最初の NE 行が適用されます。

  • 2 番目の次元 2 は、フィールド パターンを特徴付ける 2 つの偏波を示しています。フィールド パターン内の最初の次元は垂直偏波を格納し、2 番目の次元は水平偏波を格納します。フィールド パターンの不明な偏光次元はゼロで代用されます。

  • 3 番目の次元 1 は、フィールド パターンを特徴付ける 1 つの仰角を示しています。

  • 4 番目の次元 NAZ は、–180 度から 180 度までの間で取得されたフィールド パターンのサンプルの数です。NAZ は、Azimuth で指定した素子数と等しくなるか、Azimuth が存在しない場合は、方位角にわたって取得された等間隔のフィールド パターンのサンプルの数と等しくなります。

データ型: double

FP-ACS または FP-ECS のフィールド パターンを度単位で表す方位角。'Azimuth' と 1 行 NAZ 列の行ベクトルから構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。行ベクトル内の値は、フィールド パターンの素子の方位角を示します。

メモ

Azimuth は、FP-ACS または FP-ECS が定義されている場合にのみ適用されます。Azimuth が指定されていない場合は、フィールド パターンの素子は等間隔になります。

例: 'Azimuth',[0 10 20 90 180 270 340 350]

データ型: double

出力引数

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アンテナ アレイ定義。次のフィールドを含む構造体として返されます。

アンテナ アレイ名。文字ベクトルとして返されます。

アンテナ アレイの位置。原点からの x 座標、y 座標および z 座標をメートル単位で表す 3 行 1 列のベクトルとして返されます。

アンテナ アレイの回転。各アンテナ素子の RotX、RotY、RotZ の回転角度をラジアン単位で表す 3 行 1 列のベクトルとして返されます。

素子の定義。構造体の行ベクトルとして返されます。各構造体は 1 つの素子を表し、これらのフィールドを含みます。

アンテナ アレイの位置。原点からの x 座標、y 座標および z 座標をメートル単位で表す 3 行 1 列のベクトルとして返されます。

アンテナ アレイの回転。各アンテナ素子の RotX、RotY、RotZ の回転角度をラジアン単位で表す 3 行 1 列のベクトルとして返されます。

開口の定義。アンテナの開口を表す構造体として返されます。

詳細

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アンテナ アレイ モデル

アンテナ アレイ モデルを作成するには、アレイ素子のジオメトリ (位置と回転) および素子のフィールド パターンを定義しなければなりません。winner2.AntennaArray に提供される引数は、アレイのジオメトリを最初に作成してからフィールド パターンが割り当てられるように、常に処理されます。

WINNER チャネル モデルのアンテナ アレイの仕様の詳細な説明については、4.1 節の「WINNER II チャネル モデル [1]」を参照してください。

参照

[1] Kyosti, Pekka, Juha Meinila, et al. WINNER II Channel Models. D1.1.2 V1.2. IST-4-027756 WINNER II, September 2007.

バージョン履歴

R2017a で導入