芝浦メカトロニクス、モデル予測制御のPLC実装にモデルベースデザインを適用

“モデルを用いた実機レスでのコントローラ開発を進め、モデル予測制御を即座に自動コード生成によりPLCに実装することができ、モデルベースデザインの良さを実感できました。”

主な成果

  • シミュレーションによる制御パラメータ調整時間の短縮(0.5日/回から10秒/回へ)
  • Model Predictive Control Toolboxを用いたモデル予測制御アルゴリズム導入による制御パラメータ数の削減(7つのPID制御器から1つのMPC制御器へ)
  • Simulink PLC Coderを用いたモデル予測制御アルゴリズムの自動STコード生成とPLC実装
ビデオの長さ 26:25

芝浦メカトロニクス株式会社は、半導体/FPD製造装置及び真空応用装置を手掛けるメーカーです。有機膜形成装置の温度制御器開発には開発ワークフロー上の課題として、制御パラメータの調整時間の短縮及びルールの簡素化、実機レス検証といった課題があり、制御性能上の課題としてはオーバーシュート抑制、伝熱特性の影響、複雑な多入力多出力制御といった課題があります。これらの課題を解消するためにモデル予測制御(MPC)及びモデルベースデザインを導入し、省時間・省労力な開発を実現しました。開発期間を短縮する実機レス開発のためのシミュレーション用モデル開発では、制御対象のモデリングに未知パラメータを実験データから推定するグレーボックスモデリングを採用し、MPCアルゴリズム開発にはModel Predictive Control Toolbox™を使用しました。またSimulink Control Design™ を用いて非線形モデルを線形化し、MPC のための予測モデルとして使用しました。加えて、Simulink PLC Coder™を用いて自動でSTコードを生成することで、高度な制御を行うMPC制御器を、短時間で装置制御用のPLCに実装できました。