MathWorks、ARM Cortex-M プロセッサ用に最適化したコードを MATLAB および Simulink から生成するためのサポート パッケージを発表

MathWorks は ARM^® Cortex^®-M シリーズ プロセッサ 用に最適化したコードを生成するための Simulink、DSP System Toolbox および Embedded Coder のサポートパッケージを発表しました。MATLAB と Simulink のサポート パッケージは Release 2013b に含まれており、以下のように 3 レベルの統合をサポートします。

1. Simulink、DSP System Toolbox、および Embedded Coder で、DSP フィルターの性能を最適化するために、 ARM の CMSIS DSP ライブラリを使用したコードを生成することが可能 （あらゆる ARM Cortex-M プロセッサが対象）
2. Simulink および Embedded Coder で、最適化したコードを作成し、コードに対して GCC と QEMU ホスト エミュレーターによる Processor-in-the-Loop （PIL） テストを行うことが可能 （ARM Cortex-M3 プロセッサが対象）
3. Simulink および Embedded Coder でデバイス ドライバー用のコードを生成し、STMicroelectronics STM32F4 Discovery Board 用にハードウェアI/O を有効化することが可能 （ARM Cortex-M4 プロセッサが対象）

「MathWorks のモデルベース デザインツールを使用して、エネルギー効率に優れたインテリジェントな ARM ベースの次世代テクノロジーを開発していただくことができます」と、ARM の組み込みプロセッサ製品担当ディレクター Richard York 氏は述べています。「この新しいツールとサポート パッケージは、設計および開発プロセス全体を加速するために最適化されています。モデリングとシミュレーションを網羅し、ARM Cortex Microcontroller Software Interface Standard （CMSIS）を使用したコードの生成から量産までを最適化しています」

MathWorks のDesign Automationマーケティング ディレクターの Paul Barnard は次のように述べています。

「これまでは、高抽象度のツールを使用して設計を短時間で行い、プロセッサに最適化したコードを手作業で書き直すケースが多くありました。ARM 用に最適化したコードを MATLAB と Simulink で生成できるようになったことにより、エンジニアは設計の検討と繰り返しに集中できるため、プロトタイピングや、量産で使用する組み込みシステムの実現を加速できます」

ARM 用に最適化したコードでは、 ANSI/ISO 準拠の標準的なCコードと比較して最大 10 倍の実行性能を得られます。また、MATLAB コード、Simulink ブロック、および DSP System Toolbox のフィルターをサポートしています。ARM は ARM MDK パッケージ向けに、Simulink から生成したARM 用の最適化コードのビルドと実行を自動化する統合機能を提供しています。

Simulink、DSP System Toolbox、および Embedded Coder のサポート パッケージは今すぐに入手可能です。