Mapping Toolbox

地理情報を解析して可視化

 

Mapping Toolbox™ には、MATLAB® で地理データの解析や地図表示の作成を行うためのアルゴリズム、関数、アプリが用意されています。さまざまなファイル形式や Web マップサーバーからベクトルデータおよびラスターデータをインポートできます。このツールボックスでは、トリミング、補間、再標本化、座標変換などの手法を使用して、データのサブセット化やカスタマイズが可能です。1 つの地図表示上で、地理空間データと複数のソースから収集したベースマップレイヤーを結合することができます。作成したデータは、シェープファイル、GeoTIFF、KML などのファイル形式でエクスポートできます。地図表示用の関数を MATLAB プログラムに組み込むことで、地理空間ワークフローでよく行う作業を自動化することが可能です。

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地理データのインポートとエクスポート

Mapping Toolbox では、さまざまな形式の GIS ファイルや地理空間ファイルをインポートし、ベクトルデータとラスターデータの両方を MATLAB 環境に読み込むことができます。特定のファイルタイプについて、ファイルの一部を読み取り、使用前にダウンサンプリングすることができるため、アクセス時間の短縮やメモリ使用量の改善に役立ちます。オルソ画像、測位衛星の列、数値地形/標高モデル、各種のグローバル データグリッドなど、ジオリファレンス画像や他のラスター データ グリッドがサポートされます。

Mapping Toolbox では、データをさまざまなファイル形式にエクスポートすることもできます。これにより、Google Earth™ や ArcGIS® などのアプリケーションとデータの共有が可能です。このツールボックスを MATLAB や Image Processing Toolbox™ と一緒に使用することで、さらに多くのファイル形式にアクセスできます。

3 ヶ月で崩壊した南極のラーセン棚氷の様子。Image Processing Toolbox を使用して元の海岸線を表示。画像提供: NASA/Goddard Space Flight Center Scientific Visualization Studio。

2D および 3D の地図表示

Mapping Toolbox には、カスタマイズした 2D および 3D の地図表示を生成するための可視化関数とアプリが用意されています。単純なものから高度なものまで、用途に合わせた地図表示の調整が可能です。スケールが異なるラスターデータセットとベクトルデータセットも、同じ表示内で簡単に結合することができます。たとえば、解像度や対象領域に関係なく、画像とデータグリッドを正しい位置に表示し、その上にベクトル地図の機能を重ねることが可能です。

このツールボックスの可視化関数を使用して、次のような処理が可能です。

  • ラスターデータとベクトルデータを使用した 2D 地図表示を作成する
  • ライティング、シェーディング、視点をカスタマイズした 3D 地図表示を作成する
  • ラスターおよび位置情報グリッドデータから等高線図を作成する
  • テーマ別の地図、3D 表面のドレープ画像、表示地図を画像として作成する
スケールルーラーと方位記号のついたマサチューセッツ州東部市街地の境界線と水文の地図表示および米国北東部の挿入図画像提供: Office of Geographic and Environmental Information (MassGIS)。

Web 地図表示

Web 地図表示の作成

Web 地図は、Web ベースのデータソースから取得したベースマップを使用して、豊富なコンテキストの背景を用いてデータを視覚的に表現する、対話型の動的な地図表示です。Mapping Toolbox では、OpenStreetMap、ESRI ArcGIS Online、各種の WMS サーバーなど、さまざまなソースから Web 地図表示を作成できます。地図のパン、ズームイン/ズームアウトによる高解像度/低解像度のベースマップデータの表示、表示する地理的領域の指定などの操作が可能です。名前や色などの関連する属性データで、マーカーや線のオーバーレイを作成できます。Web 地図表示では、データセット全体を MATLAB に読み込まなくても、高精度のベースマップを使用して簡単に地図を作成できます。

北米大陸の衛星画像に気象データを重ねたもの。Image Processing Toolbox で全米の気象データから初期の暴風を区切り、Mapping Toolbox で測地計算を行って暴風域を特定。データ提供: NOAA (Iowa Environmental Mesonet の WMS サーバーから取得) および NASA-JPL/Caltech。

地形および標高の解析

Mapping Toolbox では、数値地形や数値海底地形、その他のグリッドデータ製品など、3D データの可視化および解析をサポートしています。地形データを可視化したり、等高線などの注釈を追加したりするための関数が用意されており、ライティング、シェーディング、カラーマップなどの表示設定を制御することもできます。このツールボックスには、勾配、傾斜、縦横比、視程範囲、可視領域を計算するための関数も含まれています。

Mapping Toolbox の関数を使用して作成したサンフランシスコの 3D 合成地図。DEM データとオルソ画像の提供元: 米国地質調査所。

幾何測地学および地図投影

幾何測地学

Mapping Toolbox の幾何測地学の機能を使用して、地球などの惑星体の曲率を考慮した測地計算が行えます。球体や楕円体上の任意の多角形や四角形の表面積、幾何オブジェクトの交差部、球体や楕円体上の任意の 2 点間の距離、多角形の重なり合う部分の面積などを計算できます。

地図投影

Mapping Toolbox には、惑星体の曲面を 2D 地図表示で表現するための、よく使用される主要な 65 種類以上の地図投影法が用意されています。これには、円筒図法、円錐図法、方位図法に分類された正積、正距、正角、それらの混合型の投影法が含まれます。また、PROJ.4 ライブラリおよび UTM/UPS システムでの投影もサポートしています。これらの投影法の多くは、地球などの惑星体の球体と楕円体の両方のモデルをサポートしています。

メルカトル図法、モルワイデ図法、正弦曲線図法 (上から順の時計回り)。画像提供: NASA-JPL/Caltech。

データ表現とデータ変換

ベクトルデータの表現

Mapping Toolbox では、ベクトルデータを X-Y ベクトルまたは緯度経度ベクトル、あるいは他のメタデータの維持管理が可能なオブジェクトとして扱うことができます。いずれの場合も、ツールボックスの機能を使用して、データポイントの分割、結合、並べ替えなどのデータ操作を簡単に行えます。また、ウェイポイント間の補間を行う機能や、複数の補間法によりデータのサンプル密度を向上させる機能も用意されています。

マサチューセッツ州コンコードのベクトルデータのオーバーレイ。データ提供: Office of Geographic and Environmental Information (MassGIS)。

座標変換

Mapping Toolbox では、複数のソースのデータを結合する際に必要となる一般的な測地系の変換に対応するさまざまな座標変換が可能です。地球に近い環境で 3D の幾何計算を行い、3D の測地座標系、地心座標系、局地 ENU (East-North-Up) 座標系、局地 NED (North-East-Down) 座標系、局地球面座標系の間で地点を変換することができます。これらの変換の中核となる機能には、3D データ変換 (ヘルマート変換とバルサ ウルフ変換) を実装することが可能で、たとえば WGS84 の参照データを古いデータに基づく従来の地図と結合したりできます。

新機能

3-D 地理プロット

geoglobe と geoplot3 を使用し、地球儀上で 3-D データをプロット

3-D 地理プロット

カスタムの地形を追加および削除

ラスターインポート

readgeoraster および georasterinfo を使用して地理空間ラスターデータをファイルから読み込み

ラスター切り取り

geocrop および mapcrop を使用してラスターデータを切り取り

関数 egm96geoid

地理参照オブジェクトに参照されているジオイド高を返す

これらの機能および対応する関数の詳細については、リリースノートをご覧ください。