harmonic
調和関数 (調和数)
説明
例
調和数の生成
最初の 10 の調和数を生成します。
harmonic(sym(1:10))
ans = [ 1, 3/2, 11/6, 25/12, 137/60, 49/20, 363/140, 761/280, 7129/2520, 7381/2520]
数値引数およびシンボリック引数に対する調和数
次の数値について調和数を求めます。これらはシンボリック オブジェクトではないため、結果は浮動小数点数となります。
harmonic([2 i 13/3])
ans = 1.5000 + 0.0000i 0.6719 + 1.0767i 2.1545 + 0.0000i
数値をシンボリック オブジェクトに変換してシンボリックな調和数を求めます。
y = harmonic(sym([2 i 13/3]))
y = [ 3/2, harmonic(1i), 8571/1820 - (pi*3^(1/2))/6 - (3*log(3))/2]
x
の分母が 2、3、4、または 6 で、|x| < 500 の場合、結果は pi
および log
で表現されます。
vpa
を使用して取得した結果を近似します。
vpa(y)
ans = [ 1.5, 0.67186598552400983787839057280431... + 1.07667404746858117413405079475i,... 2.1545225442213858782694336751358]
|x| > 1000 の場合は、harmonic
はそのまま関数呼び出しを返します。vpa
を使用して、強制的に harmonic
に関数呼び出しを評価させます。
harmonic(sym(1001)) vpa(harmonic(sym(1001)))
ans = harmonic(1001) ans = 7.4864698615493459116575172053329
特別な値に対する調和関数
特別な数値について調和関数を求めます。
harmonic([0 1 -1 Inf -Inf])
ans = 0 1 Inf Inf NaN
シンボリック関数に対する調和関数
シンボリック関数 f
について調和関数を求めます。
syms f(x) f(x) = exp(x) + tan(x); y = harmonic(f)
y(x) = harmonic(exp(x) + tan(x))
シンボリック ベクトルと行列の調和関数
ベクトル V
および行列 M
の要素について調和関数を求めます。
syms x V = [x sin(x) 3*i]; M = [exp(i*x) 2; -6 Inf]; harmonic(V) harmonic(M)
ans = [ harmonic(x), harmonic(sin(x)), harmonic(3i)] ans = [ harmonic(exp(x*1i)), 3/2] [ Inf, Inf]
調和関数のプロット
x
= -5 から x
= 5 まで調和関数をプロットします。
syms x fplot(harmonic(x),[-5 5]) grid on
調和関数の極限の微分と計算
関数 diff
および limit
は harmonic
を含む式を処理することができます。
harmonic(x^2+1)
の式の 2 次導関数を求めます。
syms x diff(harmonic(x^2+1),x,2)
ans = 2*psi(1, x^2 + 2) + 4*x^2*psi(2, x^2 + 2)
harmonic(x)
の極限を求めます。x
は無限大に近付き、(x+1)*harmonic(x)
では x
は -1に近づきます。
syms x limit(harmonic(x),Inf) limit((x+1)*harmonic(x),-1)
ans = Inf ans = -1
調和関数のテイラー級数展開
taylor
を使用して、調和関数をテイラー級数で展開します。
syms x taylor(harmonic(x))
ans = (pi^6*x^5)/945 - zeta(5)*x^4 + (pi^4*x^3)/90... - zeta(3)*x^2 + (pi^2*x)/6
調和関数の展開
expand
を使用して、調和関数を展開します。
syms x expand(harmonic(2*x+3))
ans = harmonic(x + 1/2)/2 + log(2) + harmonic(x)/2 - 1/(2*(x + 1/2))... + 1/(2*x + 1) + 1/(2*x + 2) + 1/(2*x + 3)
入力引数
詳細
アルゴリズム
調和関数は、負の整数 -1, -2,... を除く特異性があるすべての複素数引数 z に定義されます。
x
に分母 1、2、3、4 または 6 がある場合は、明示的な結果が計算され返されます。その他の有理数では、harmonic
は関数方程式 を使用し、引数 x を指定して区間 [0, 1] から結果を取得します。
expand
は、方程式 、 および k を整数とする harmonic(kx)
のガウスの乗算公式を使用して harmonic
を展開します。
harmonic
は、以下の明示的な式を実装します。
バージョン履歴
R2014a で導入