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abs

シンボリックな絶対値 (複素絶対値または大きさ)

構文

説明

abs(z) は、z の絶対値 (いわゆる複素絶対値) を返します。既定では、シンボリック変数は複素数であるという前提であるため、abs は複素絶対値 (大きさ) を既定で返します。z が配列の場合、absz の各要素に対して要素ごとに働きます。

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[abs(sym(1/2)), abs(sym(0)), abs(sym(pi) - 4)]
ans =
[ 1/2, 0, 4 - pi]

abs(x)^2 を計算して結果を単純化します。既定では、シンボリック変数は複素数であるという前提であるため、結果は x^2 に単純化されません。

syms x
simplify(abs(x)^2)
ans =
abs(x)^2

x が実数であると仮定して、計算を繰り返します。今度は、結果が x^2 に単純化されます。

assume(x,'real')
simplify(abs(x)^2)
ans =
x^2

計算を続けるため、x の仮定を削除します。詳細は、シンボリック変数の仮定の使用を参照してください。

assume(x,'clear')

行列 A の各要素の絶対値を計算します。

A = sym([1/2+i  -25;
          i     pi/2]);
abs(A)
ans =
[ 5^(1/2)/2,   25]
[         1, pi/2]

x が負であると仮定して、式の絶対値を計算します。

syms x
assume(x < 0)
abs(5*x^3)
ans =
-5*x^3

計算を続けるため、x に設定された仮定を syms を使用して再作成することで消去します。

syms x

入力引数

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入力。数値、ベクトル、行列、または配列、あるいはシンボリック数、ベクトル、行列、または配列、変数、関数、または式として指定します。

詳細

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複素絶対値

複素数 z = x + y*i の絶対値は値 |z|=x2+y2 です。ここで、x および y は実数です。複素数の絶対値は複素絶対値とも呼ばれます。

ヒント

  • シンボリック オブジェクトではない数値について abs を呼び出すと、MATLAB® 関数 abs が呼び出されます。

バージョン履歴

R2006a より前に導入

参考

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