メインコンテンツ

lhsnorm

多変量正規分布からのラテン超方格標本

説明

X = lhsnorm(mu,sigma,n) は、数値行列 X を返します。この行列に含まれる n サイズのラテン超方格標本は、平均ベクトルが mu で共分散行列が sigma である多変量正規分布から派生しています。X のサイズは nd 列です。ここで、dmu のサイズです。X は多変量正規分布から生成される無作為標本 (mvnrnd を参照) に類似していますが、lhsnorm は、その標本の周辺分布が理論的な正規分布に近くなるように各列の周辺分布を調整します。

X = lhsnorm(mu,sigma,n,Smooth) は、標本の平滑化のタイプを追加で設定します。

[X,Z] = lhsnorm(___) は、前の構文におけるいずれかの入力引数の組み合わせを使用して、元の多変量正規標本 Z も返します。lhsnorm は、周辺分布を調整して X を取得する前に mvnrndz を生成します。

すべて折りたたむ

2 次元正規分布の平均ベクトルと共分散行列を定義します。

mu = [0 1];
sigma = [1 0.5; 0.5 1];

共分散行列が対称で半正定値であることを確認します。

issymmetric(sigma)
ans = logical
   1

eigenvalues = eig(sigma);
all(eigenvalues >= 0)
ans = logical
   1

sigma の固有値がすべて非負であり、共分散行列が半正定値であることを示しています。

2 次元正規分布からサイズが 100 のラテン超方格標本を作成します。

X = lhsnorm(mu,sigma,100);

X の 1 列目の値のヒストグラムをプロットします。

hist(X(:,1))

Figure contains an axes object. The axes object contains an object of type patch.

入力引数

すべて折りたたむ

多変量正規分布の平均ベクトル。1d 列の数値ベクトル (d は多変量正規分布の次元) または数値スカラーとして指定します。

データ型: single | double

多変量正規分布の共分散行列。dd 列の対称な半正定値行列 (d は多変量正規分布の次元) または数値スカラーとして指定します。sigma を数値スカラーとして指定すると、1 次元正規分布の分散を表します。

データ型: single | double

X の返される標本の数。非負の整数として指定します。

データ型: single | double

標本の平滑化のフラグ。"on" または "off" として指定します。

  • Smooth"off" の場合、X の各列は確率スケール上に等間隔に配置された点をもちます。したがって、各列は G(0.5/n), G(1.5/n), ..., G(1-0.5/n) という値の順列です。ここで、G はその列の周辺分布に対する逆正規累積分布です。

  • Smooth"on" の場合 (既定の設定)、X の各列は確率スケール上に一様に分布した点をもちます。したがって、lhsnorm01 の間の一様分布した n 個の乱数値で G の標本を抽出します。

データ型: char | string

出力引数

すべて折りたたむ

多変量正規分布からのラテン超方格標本。nd 列の数値行列として返されます。ここで、dmu のサイズです。X は多変量正規分布から生成される無作為標本 (mvnrnd を参照) に類似していますが、lhsnorm は、その標本の周辺分布が理論的な正規分布に近くなるように各列の周辺分布を調整します。

元の多変量正規標本。nd 列の数値行列として返されます。ここで、dmu のサイズです。lhsnorm は、周辺分布を調整して X を取得する前に mvnrnd を呼び出して Z を作成します。

ヒント

  • lhsnorm では、共分散行列 sigma は対称でなければなりません。sigma の非対称性がわずかである場合、(sigma + sigma')/2 を使用して非対称性を解決できます。

参照

[1] Stein, M. “Large Sample Properties of Simulations Using Latin Hypercube Sampling.” Technometrics 29, no. 2 (May 1987): 143–151.

バージョン履歴

R2006a より前に導入