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groupmeans

分散分析 (ANOVA) の平均応答推定

R2022b 以降

    説明

    means = groupmeans(aov) は、1 因子 ANOVA の因子の各値について、平均応答推定、標準誤差、および 95% 信頼区間を含む table を返します。

    means = groupmeans(aov,factors) は、factors で指定された因子の値の一意の組み合わせごとの情報を含む means を返します。

    means = groupmeans(___,Alpha=alpha) は、信頼区間の信頼水準を 100(1α)% として指定します。

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    標本データを読み込みます。

    load carbig.mat

    加速度と馬力のカテゴリの変数を含む table を作成します。変数 Horsepower を 3 つの馬力範囲に並べ替えて馬力カテゴリを取得します。

    tbl = table(Acceleration);
    tbl.HorsepowerCats = discretize(Horsepower,[0 100 200 300])
    tbl=406×2 table
        Acceleration    HorsepowerCats
        ____________    ______________
    
              12              2       
            11.5              2       
              11              2       
              12              2       
            10.5              2       
              10              2       
               9              3       
             8.5              3       
              10              3       
             8.5              2       
            17.5              2       
            11.5              2       
              11              2       
            10.5              2       
              11              2       
              10              2       
          ⋮
    
    

    1 因子 ANOVA を実行して、3 つの馬力範囲のいずれでも平均加速時間が同じであるという帰無仮説を検定します。

    aov = anova(tbl,"Acceleration")
    aov = 
    1-way anova, constrained (Type III) sums of squares.
    
    Acceleration ~ 1 + HorsepowerCats
    
                          SumOfSquares    DF     MeanSquares      F         pValue  
                          ____________    ___    ___________    ______    __________
    
        HorsepowerCats       975.93         2      487.96       89.571    7.8471e-33
        Error                2162.8       397      5.4478                           
        Total                3138.7       399                                       
    
    
      Properties, Methods
    
    
    

    "p" 値が小さいことから、少なくとも 1 つの馬力カテゴリで平均加速時間が異なることがわかります。馬力カテゴリの平均を検査して、どの馬力範囲の平均加速時間が異なるかを調べます。

    means = groupmeans(aov)
    means=3×5 table
        HorsepowerCats     Mean       SE       MeanLower    MeanUpper
        ______________    ______    _______    _________    _________
    
              1           16.804    0.15526     16.498        17.11  
              2           13.969    0.18282     13.608        14.33  
              3           11.136    0.70374     9.5683       12.704  
    
    

    table means から、各カテゴリの平均が他のカテゴリの平均推定値の 95% 信頼区間外にあることがわかります。したがって、3 つのすべての馬力カテゴリで平均加速時間が有意に異なります。

    自動車の燃費の標本データを読み込みます。

    load mileage.mat

    6 行 3 列の行列 mileage の列に、3 つの自動車モデルについての燃費データが格納されています。最初の 3 行に 1 つの工場で製造された自動車のデータが格納され、最後の 3 行に別の工場で製造された自動車のデータが格納されています。

    mileage をベクトルに変換します。

    mileage = mileage(:);

    関数repmatを使用して、工場と自動車モデルの因子の値の string 配列を作成します。

    factory = repmat(["factory1";"factory1";"factory1";...
        "factory2";"factory2";"factory2"], [3, 1]);
    model = [repmat("model1",6,1);...
        repmat("model2",6,1);repmat("model3",6,1)];
    factors = {factory,model};

    2 因子 ANOVA を実行して、工場や自動車モデルの因子は自動車の燃費に影響しないという帰無仮説を検定します。

    aov = anova(factors,mileage,FactorNames=["Factory","Model"])
    aov = 
    2-way anova, constrained (Type III) sums of squares.
    
    Y ~ 1 + Factory + Model
    
                   SumOfSquares    DF    MeanSquares      F         pValue  
                   ____________    __    ___________    ______    __________
    
        Factory        1.445        1        1.445      14.382     0.0019807
        Model         53.351        2       26.676      265.49    7.3827e-12
        Error         1.4067       14      0.10048                          
        Total         56.203       17                                       
    
    
      Properties, Methods
    
    
    

    "p" 値が小さいことから、自動車が製造された工場よりも、自動車のモデルの方が自動車の燃費に有意な影響を与えることがわかります。

    どの自動車モデルの燃費が 99% の信頼水準で異なるかを調べるために、グループ平均を検査します。

    means = groupmeans(aov,"Model",Alpha=0.01)
    means=3×5 table
         Model       Mean       SE       MeanLower    MeanUpper
        ________    ______    _______    _________    _________
    
        "model1"     32.95    0.12941     32.428       33.472  
        "model2"    34.017    0.12941     33.495       34.538  
        "model3"    37.017    0.12941     36.495       37.538  
    
    

    table から、いずれの自動車モデルの 99% 信頼区間もオーバーラップしていないことがわかります。したがって、自動車の燃費の平均について、3 つのすべてのモデルに 99% の信頼水準の統計的な有意差があります。

    入力引数

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    ANOVA の結果。anova オブジェクトとして指定します。aov のプロパティに、平均応答の計算に groupmeans で使用される因子と応答データが格納されます。

    応答データのグループ化に使用する因子。string ベクトルまたは文字ベクトルの cell 配列として指定します。関数 groupmeans は、factors の因子の値の組み合わせで応答データをグループ化します。引数 factors は、aov.FactorNames に含まれる 1 つ以上の名前でなければなりません。

    例: ["g1","g2"]

    データ型: string | cell

    推定値の有意水準。範囲 (0,1) のスカラー値として指定します。信頼区間の信頼水準は 100(1α)% です。alpha の既定値は 0.05 で、推定値の 95% 信頼区間を返します。

    例: Alpha=0.01

    データ型: single | double

    出力引数

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    平均応答推定、標準誤差、信頼区間。table として返されます。table means には、因子の値の一意の組み合わせごとに 1 つの行が含まれます。aov が 1 因子 anova オブジェクトの場合、means には単一の因子に対応する列が含まれます。aov が 2 因子または多因子 anova オブジェクトの場合、means には factors で指定された各因子に対する列が含まれます。means には、因子の列に加えて以下が含まれます。

    • Mean — 因子の値の平均応答の推定値

    • SE — 平均推定値の標準誤差

    • MeanLower — 平均推定値の 95% 信頼限界の下限

    • MeanUpper — 平均推定値の 95% 信頼限界の上限

    バージョン履歴

    R2022b で導入