要件の階層の定義
Requirements Toolbox™ を使用すると、上位レベルの要件から下位レベルの要件を派生させ、親子関係を確立して管理できます。
要件セットは、すべての要件の階層の最上位レベルです。Requirements Toolbox 内のすべての要件は、要件セットに含まれています。要件セットの最上位の親要件はそれぞれ、そのセットの第 1 レベルの階層です。参照要件 (slreq.Reference
オブジェクト) と要件 (slreq.Requirement
オブジェクト) は、親要件を共有できません。
要件セット内で個々の要件のレベルを変更するには、要件エディターの [要件の昇格] または [要件の降格] をクリックするか、要件パースペクティブの アイコンをクリックします。子をもつ要件を昇格または降格する場合、親子の階層関係は保持されます。要件を右クリックして [上に移動] または [下に移動] を選択することにより、階層の同じレベルで要件を上下に移動することもできます。
要件セットの実装ステータスと検証ステータスのメトリクスは、セット内のすべての要件で累積して集計されます。要件セット内の親要件はそれぞれ、すべての子要件からメトリクスを派生させます。実装ステータスと検証ステータスのメトリクスの詳細については、要件の実装ステータスの確認と要件検証ステータスの確認を参照してください。
要件セット
要件セットは、要件エディターおよび [要件ブラウザー] から作成できます。要件セット ファイル (.slreqx
) は、Simulink® モデルにもともと関連付けられているわけではありません。
要件セットには、ファイルパスやリビジョン番号など、メタデータとして要件セットに関連付けられている組み込みのプロパティがあります。[説明] を除き、要件セットのプロパティは読み取り専用で、要件セットで作業を進めるにしたがって更新されます。
要件セットのカスタム属性
要件セットに含まれる要件に適用されるカスタム属性を定義します。カスタム属性は要件に関連付けられているプロパティのセットを拡張します。要件セットのカスタム属性は、要件エディターの [カスタム属性レジストリ] ペインから定義します。
カスタム属性を定義するには、次を行います。
要件エディターを開きます。[アプリ] タブで、[要件マネージャー] をクリックします。[要件] タブで [要件エディター] をクリックします。
要件セットを選択して、[カスタム属性レジストリ] ペインで [追加] をクリックします。
[カスタム属性登録] ダイアログ ボックスが開きます。[タイプ] ドロップダウン リストを使用して、要件に設定するカスタム属性のタイプを選択します。カスタム属性は、テキスト フィールド、チェック ボックス、コンボ ボックスおよび日時のエントリとして指定できます。
要件のカスタム属性をスプレッドシートで表示するには、要件セットを右クリックして [属性の選択] をクリックします。
カスタム属性をコンボボックスとして定義すると、最初のエントリは Unset
に事前設定され、名前変更や削除はできません。参照要件として外部ドキュメントからインポートされるカスタム属性は、インポート後に読み取り専用のカスタム属性となります。要件セットのカスタム属性は、セット内の個々の要件にそれぞれ関連付けられているため、ある要件セットのカスタム属性を削除すると、セット内のすべての要件からその属性が削除されます。
要件のカスタム属性の作成の詳細については、要件へのカスタム属性の追加を参照してください。