要件セットの読み込み時および保存時のコードの実行
要件セットを読み込むときや保存するときに、Requirements Toolbox™ のコールバックを使用してコードを実行できます。PostLoadFcn コールバックは要件セットの読み込み時に実行され、PreSaveFcn コールバックは要件セットの保存時に実行されます。これらのコールバックにコードを割り当てて、要件セットの読み込みと保存の動作をカスタマイズできます。
コールバックへのコードの割り当て
コールバックへのコードの割り当ては、要件エディターまたは MATLAB® コマンド ラインで実行できます。
要件エディターでのコールバックへのコードの割り当て
要件エディターで PostLoadFcn コールバックおよび PreSaveFcn コールバックにコードを割り当てるには、次のようにします。
[開く] をクリックして要件セットを開きます。SLREQX ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
要件エディターで要件セットを選択します。
右側のペインの [コールバック] で [PostLoadFcn] タブまたは [PreSaveFcn] タブを選択します。

ボックスにコードを入力します。
あるいは、コードをスクリプトで入力することもできます。[PostLoadFcn] タブまたは [PreSaveFcn] タブで、スクリプトの名前を入力します。スクリプトは MATLAB パス上になければなりません。
プログラムによるコールバックへのコードの割り当て
MATLAB コマンド ラインで PostLoadFcn コールバックまたは PreSaveFcn コールバックにコードを割り当てるには、次のようにします。
MATLAB で、[ホーム] タブを選択し、[新規スクリプト] をクリックします。
スクリプトで、コールバックで実行するコードを入力します。
[エディター] タブを選択し、[保存] をクックします。スクリプトの名前を入力し、[保存] をクリックします。
要件セットを読み込み、
slreq.loadまたはslreq.openを使用してslreq.ReqSetオブジェクトを返します。setPostLoadFcnまたはsetPreSaveFcnを使用して、PostLoadFcnコールバックまたはPreSaveFcnコールバックとしてスクリプトを割り当てます。
PostLoadFcn コールバックおよび PreSaveFcn コールバックに割り当てられたコードは、getPostLoadFcn および getPreSaveFcn を使用して確認できます。
要件セットの読み込みと保存の動作のカスタマイズ
コールバックに割り当てられたコードを使用して、要件セットの読み込みと保存の動作をカスタマイズできます。たとえば、PostLoadFcn コールバックを使用すると次のようなことができます。
slreq.importViewSettingsを使用して、要件エディターのビュー設定を MAT ファイルから読み込む。openを使用して、Simulink® モデルや MATLAB スクリプトなどの設計アーティファクトを開く。runTestsを使用して、リンクされたテストを実行する。
メモ
PostLoadFcn コールバックでブロックをコピーするときに要件リンクをコピーするには、ブロックをコピーする前にリンク セット ファイルを読み込む必要があります。slreq.map を使用してリンク セット ファイル パスを取得します。その後、slreq.load を使用してリンク セットを読み込みます。
また、PreSaveFcn を使用すると、たとえば slreq.exportViewSettings を使用して現在の要件エディターのビュー設定を MAT ファイルにエクスポートできます。
PostLoadFcn コールバックおよび PreSaveFcn コールバックで slreq.getCurrentObject を使用すると、コールバック内で要件セットのハンドルを取得できます。詳細については、slreq.getCurrentObject のヒントの節を参照してください。
参考
slreq.ReqSet | slreq.getCurrentObject | setPostLoadFcn | setPreSaveFcn