高信頼性システム用のモデリング ガイドラインの違反の検出
Simulink®Design Verifier™ の設計エラー検出解析では、以下の高信頼性システム用のモデリング ガイドラインの違反が検出されます。
残余演算および逆数演算の使用 - hisl_0002
平方根演算の使用 - hisl_0003
log 演算および log10 演算の使用 - hisl_0004
Reciprocal Square Root ブロックの使用方法 - hisl_0028
残余演算および逆数演算の使用 - hisl_0002
非有限の結果の原因となる rem
演算および reciprocal
演算の使用方法をチェックするかどうかを指定します。
これは、高信頼性システムのモデル化の hisl_0002 チェックに対応します。詳細については、hisl_0002:Math Function ブロックの使用方法 (余剰と逆数) を参照してください。
平方根演算の使用 - hisl_0003
負になる可能性のある入力をもつ Square Root 演算の使用方法をチェックするかどうかを指定します。
これは、高信頼性システムのモデル化の hisl_0003 チェックに対応します。詳細については、hisl_0003:Square Root ブロックの使用方法を参照してください。
log 演算および log10 演算の使用 - hisl_0004
非有限の結果の原因となる log
演算および log10
演算の使用方法をチェックするかどうかを指定します。
これは、高信頼性システムのモデル化の hisl_0004 チェックに対応します。詳細については、hisl_0004:Math Function ブロックの使用方法 (自然対数と 10 を底とする対数) を参照してください。
Reciprocal Square Root ブロックの使用方法 - hisl_0028
0 または負になる可能性のある入力をもつ Reciprocal Square Root ブロックの使用方法をチェックするかどうかを指定します。
これは、高信頼性システムのモデル化の hisl_0028 チェックに対応します。詳細については、hisl_0028:Reciprocal Square Root ブロックの使用を参照してください。
高信頼性システム用のモデリング ガイドラインの違反の検出
この例では、高信頼性システム用のモデリング ガイドラインの違反を検出する方法を説明します。
1.モデルを開く
このモデル例では、残余演算と逆数演算、平方根演算、log 演算と log10 演算、Reciprocal Square Root ブロックの使用に関して説明します。
open_system('sldvexHislChecks');
2.設計エラー検出解析の実行
このモデルは、高信頼性システム用のモデリング チェックの [残余演算および逆数演算の使用- hisl_0002]、[平方根演算の使用 - hisl_0003]、[log 演算および log10 演算の使用 - hisl_0004]、および [Reciprocal Square Root ブロックの使用方法 - hisl_0028] を使用して事前に構成されています。詳細については、Design Verifier ペイン: 設計エラー検出を参照してください。
設計エラー検出解析を実行するには、[Design Verifier] タブの [モード] セクションで、[設計エラー検出] を選択します。次に、[設計エラー検出] をクリックします。
高信頼性システム用のモデリング ガイドラインの違反についてモデルが解析され、[検証結果の概要] ウィンドウに結果が表示されます。結果には、29 個のオブジェクティブ中 15 個が反証されたことが示されています。
3.解析結果のレビュー
[解析結果をモデル上で強調表示] をクリックします。高信頼性システム用のモデリング ガイドラインの違反を引き起こすブロックは、赤で強調表示されます。
a. 赤で強調表示された "Rem" ブロックと "Reciprocal" ブロックをクリックします。結果インスペクターには hisl_0002 ガイドラインの違反の概要が表示されます。
b. 赤で強調表示された "Sqrt" ブロックをクリックします。結果インスペクターには hisl_0003 ガイドラインの違反の概要が表示されます。
c. 赤で強調表示された "Log" ブロックと "Log10" ブロックをクリックします。結果インスペクターには hisl_0004 ガイドラインの違反の概要が表示されます。
d. 赤で強調表示された "Reciprocal Square Root" ブロックをクリックします。結果インスペクターには hisl_0028 ガイドラインの違反の概要が表示されます。
e.赤で強調表示された "MATLAB Function" ブロックをクリックします。結果インスペクターには hisl_0002、hisl_0003、および hisl_0004 チェックの概要が表示されます。
4.詳細な解析レポートの確認
[検証結果の概要] ウィンドウで [HTML] をクリックして、詳細な解析レポートを参照します。レポートには、モデルに出現する高信頼性システム用のモデリングのすべての違反の概要が表示されます。
5.クリーン アップ
この例を終了するには、モデルを閉じます。
close_system('sldvexHislChecks', 0);