Check Singular Value Characteristics
シミュレーション時に、特異値が指定範囲内にあることを確認します。
ライブラリ
Simulink® Control Design™
説明
このブロックは、[範囲] タブの既定のパラメーター設定が異なる点を除き、Singular Value Plot ブロックと同じです。
シミュレーション時に、非線形 Simulink モデルから計算された、線形化システムの特異値の上限および下限が満たされていることを確認します。
Simulink モデルは連続時間、離散時間またはマルチレートの可能性があり、むだ時間が含まれることもあります。計算された線形システムは、単入力単出力 (SISO) または多入力多出力 (MIMO) とすることができます。
シミュレーション時に、このソフトウェアでは、指定された線形化入力と出力間のモデルの部分を線形化して、特異値を計算し、値が指定範囲を満たすことを確認します。
すべての範囲が満たされる場合、ブロックは処理を行いません。
範囲が満たされない場合、ブロックがアサートし、警告メッセージが MATLAB® コマンド ウィンドウに表示されます。ブロックの以下の動作も指定できます。
MATLAB 式の評価
シミュレーションの停止と、そのブロックのフォーカスへの移動
シミュレーション時に、ブロックから次の論理アサーション信号を出力することもできます。
すべての範囲が満たされる場合、信号は true (
1
) です。いずれかの範囲が満たされない場合、信号は false (
0
) です。
MIMO システムの場合、すべての入出力の組み合わせに対して計算された特異値にその範囲が適用されます。
複数の Check Singular Value Characteristics ブロックをモデルに追加し、モデルのさまざまな部分で特異値の上限および下限範囲が満たされていることを確認できます。
また、特異値プロットで特異値をプロットし、特異値が範囲を満たすことをグラフで確認することもできます。
このブロックと他の Model Verification ブロックでは、シミュレーションにおいて、非線形 Simulink モデルの線形化動作が指定された範囲内にあることをテストします。
モデルがどの範囲においても違反していない場合、アサーションのオプションをクリアすることでブロックを無効にできる。モデルを変更する場合は、アサーションを再び有効にすると、その変更によりモデルが範囲に違反しないことを確認できます。
モデルがいずれかの範囲に違反する場合は、Simulink Design Optimization™ ソフトウェアを使用して、このブロックに指定された要件が満たされるように線形システムを最適化することができる。
線形システムを MATLAB ワークスペースに変数として保存できます。
ブロックではコード生成はサポートされず、[ノーマル]
シミュレーション モードでのみ使用できます。
パラメーター
次の表は、ブロック パラメーター ダイアログ ボックスからアクセスできる Singular Value Plot のブロック パラメーターをまとめています。詳細については、Singular Value Plot ブロック リファレンス ページのパラメーターを参照してください。
タスク | パラメーター | |
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線形化を設定します。 | 入出力 (I/O) を指定します。 | [線形化] タブでの操作:
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設定を指定します。 | [線形化] タブでの操作:
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アルゴリズムを指定します。 | [線形化] タブでの操作:
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線形システム I/O および状態名のラベルを指定します。 | [線形化] タブでの操作:
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アサーションの線形化システムで上下範囲を指定します。 | [範囲] タブでの操作:
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アサーションのオプションを指定します (線形システムに範囲を指定する場合のみ)。 | [アサーション] タブでの操作:
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線形システムを MATLAB ワークスペースに保存します。 | [ログ] タブの [データをワークスペースに保存] | |
プロット ウィンドウのグラフで範囲の違反を表示します。 | プロットの表示 | |
ブロックをダブルクリックして、ブロック パラメーター ダイアログ ボックスではなくプロット ウィンドウを表示します。 | ブロックが開いたときにプロットを表示 |
チュートリアル
バージョン履歴
R2010b で導入