簡易初期化モード
初期化モードは Simulink® による以下の処理方法を制御します。
条件付き実行サブシステムの初期値。
Merge ブロックの初期値。
Discrete-Time Integrator ブロック。
サブシステムの経過時間。
モデルの既定の初期化モードは、[簡易] です。このモードでは、改良された処理を使用してシミュレーション結果の一貫性が向上され、次のような利点が得られます。
異なるモデルで同じブロックを使用したときに、同じ入力で同じシミュレーション結果を得ます。
モデルに変更を加えたときに、シミュレーション結果に予期しない変更が生じることを回避します。
簡易初期化を使用する場合
以下のブロックを 1 つ以上含むモデルに対して、簡易初期化モードを使用します。
条件付きサブシステム ブロック。
Merge ブロック。ルート Merge ブロックが初期出力値に空行列 (
[]
) をもつ場合、簡易モードは出力データ型の既定のグラウンド値を使用します。Discrete-Time Integrator ブロック。簡易モードは常に、Discrete-Time Integrator ブロックの出力用の初期値およびリセット値の両方として、初期値を使用します。
簡易初期化モードを必要とする次のような機能をモデルが使用する場合には、簡易モードを使用します。
バスを初期化する構造体を指定します。
条件付きサブシステム内のマージ信号を分岐します。
初期化モードの簡易への設定
簡易モードは新しい Simulink モデルを作成するときの既定の初期化モードです。モデルがクラシック モードを使用する場合、簡易モードを選択した後に変更しなければならない場合があります。初期化モードのクラシックから簡易への変換を参照してください。
[コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスを開きます。[モデル化] タブおよび [設定] セクションで、[モデル設定] を選択します。
検索ボックスで、[指定不足の初期化の検出] を入力します。
ドロップダウン リストから
[簡易]
を選択します。
簡易モードを使用するように構成された例については、恒等変換によるモデル動作の変化、Discrete-Time Integrator ブロックまたは S-Function ブロックでの出力の不整合、および実行順序による Merge ブロックの出力への影響を参照してください。