メインコンテンツ

このページの内容は最新ではありません。最新版の英語を参照するには、ここをクリックします。

filterBuilder

R2025b

対話型のフィルター設計

構文

filterBuilder(h)
filterBuilder('response')

説明

filterBuilder は、フィルターを作成するための対話型のツールを起動します。このツールは fdesign オブジェクト-オブジェクト指向フィルター設計パラダイムを基盤とし、フィルター設計プロセス中の開発時間を削減することを目的としています。filterBuilder は仕様に基づいたアプローチを使用して、希望する応答に最適なアルゴリズムを見つけます。

メモ

fdesign と filterBuilder を使用するには、Signal Processing Toolbox™ がインストールされていなければなりません。下記の機能の中には、ご使用のシステムに DSP System Toolbox™ を含まない場合は利用できないものがあります。ツールボックスは、コマンド プロンプトで「ver」と入力することにより確認できます。

filterBuilder の使用方法の詳細については、フィルター ビルダー設計プロセスを参照してください。

filterBuilder を使用するには、次の 3 つのアプローチのいずれかを使用して、MATLAB® コマンド ラインに「filterBuilder」と入力します。

  • 単に filterBuilder と入力します。MATLAB によってダイアログ ボックスが表示され、フィルターの応答タイプを選択できるようになります。フィルターの応答タイプを選択すると、filterBuilder によって適切なフィルター設計ダイアログ ボックスが表示されます。

  • 「filterBuilder(h)」と入力します。ここで、h は既存のフィルター オブジェクトです。たとえば、h がバンドパス フィルターである場合は、filterBuilder(h) によってバンドパス フィルター設計ダイアログ ボックスが表示されます h オブジェクトは filterBuilder を使用するか fdesign を使用して作成したものでなければなりません。

    メモ

    フィルター System object の作成とインポートを行うには、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされていなければなりません。

  • filterBuilder('response') と入力し、response を次の表に示す応答メソッドに置き換えます。MATLAB によって、指定した応答に対応したフィルター設計ダイアログ ボックスが表示されます。

メモ

次の表に示すフィルター設計の多くは、その実装にDSP System Toolbox ソフトウェアを必要とします。Signal Processing Toolbox ソフトウェアのみを使用する場合は、次に示すフィルター応答タイプの一部しか設計できません。

応答メソッド結果のフィルター設計の説明フィルター オブジェクト
arbgrpdelay任意の群遅延フィルター設計fdesign.arbgrpdelay (DSP System Toolbox)
arbmag任意の振幅フィルター設計fdesign.arbmag (DSP System Toolbox)
arbmagnphase任意の応答フィルター (振幅と位相)fdesign.arbmagnphase (DSP System Toolbox)
audioweightingオーディオの重み付けフィルターfdesign.audioweighting
bandpass または bpバンドパス フィルターfdesign.bandpass (DSP System Toolbox)
bandstop または bsバンドストップ フィルターfdesign.bandstop (DSP System Toolbox)
cicCIC フィルターfdesign.decimator(M,'cic',...) または fdesign.interpolator(L,'cic',...)
fdesign.decimator (DSP System Toolbox) および fdesign.interpolator (DSP System Toolbox) を参照してください。
ciccompCIC 補償器fdesign.ciccomp (DSP System Toolbox)
comb櫛形フィルターfdesign.comb (DSP System Toolbox)
diff微分器フィルターfdesign.differentiator (DSP System Toolbox)
fracdelay非整数遅延フィルターfdesign.fracdelay (DSP System Toolbox)
halfband または hbハーフバンド フィルターfdesign.halfband (DSP System Toolbox)
highpass または hpハイパス フィルターfdesign.highpass (DSP System Toolbox)
hilbヒルベルト フィルターfdesign.hilbert (DSP System Toolbox)
isinc、
isinclp または
isinchp
逆 sinc ローパスまたはハイパス フィルターfdesign.isinclp (DSP System Toolbox) および
fdesign.isinchp (DSP System Toolbox)
lowpass または lpローパス フィルター (既定の設定)fdesign.lowpass (DSP System Toolbox)
notchノッチ フィルターfdesign.notch (DSP System Toolbox)
nyquistナイキスト フィルターfdesign.nyquist (DSP System Toolbox)
octaveオクターブ フィルターfdesign.octave
parameqパラメトリック イコライザー フィルターfdesign.parameq
peakピーク フィルターfdesign.peak (DSP System Toolbox)

メモ

これらはフィルター構造を変更しないため、filterBuilder の使用時には振幅の仕様と設計法を調整できます。

フィルター ビルダーの設計ペイン

メイン設計ペイン

フィルター ビルダーの [メイン] ペインはフィルター応答タイプによって異なりますが、基本的な構造は同じです。次の図は、ダイアログ ボックスの基本的なレイアウトを示しています。

フィルターの応答を選択すると、ダイアログ ボックスに表示される利用可能なオプションと設計パラメーターが変化します。この表示により、フィルター設計のコンテキストで意味のあるパラメーターのみに注目できるようになります。

フィルター設計の各ダイアログ ボックスには、次の図に示すように、ダイアログ ボックスの上部に表示されるオプションが含まれています。

  • 変数を保存 — [適用] をクリックして変更を適用するか、[OK] をクリックしてこのダイアログ ボックスを閉じると、filterBuilder によって現在のフィルターが入力した名前のフィルター オブジェクトとして MATLAB ワークスペースに保存されます。

  • フィルター応答の表示 — 現在のフィルターの仕様と設計法に対する振幅応答を表示します。入力サンプル レートを指定すると、振幅応答は Hz 単位の周波数の関数になります。入力サンプル レートを指定しない場合、振幅応答はラジアン/サンプル単位の正規化周波数の関数になります。

メモ

filterBuilder ダイアログ ボックスには [適用] オプションが含まれています。[適用] をクリックするたびに、filterBuilder によって、変更されたフィルターが MATLAB ワークスペースに書き込まれます。この変更されたフィルターは、[変数を保存] で割り当てた変数名をもっています。ワークスペースの変数を上書きせずに変更を適用するには、[適用] をクリックする前に [変数を保存] で変数名を変更します。

[フィルター ビルダー] ダイアログ ボックスには 3 つのタブがあり、次の 3 つのペインが含まれています。[メイン]、[データ型] および [コード生成] です。最初のペインは、設計するフィルターに応じて変化します。残りの 2 つのペインはすべてのフィルターに共通しています。これらのペインについては以下の節で説明します。

[データ型] ペイン

[フィルター ビルダー] ダイアログ ボックスの 2 番目のタブを次の図に示します。

[演算] ドロップダウン ボックスでは、[倍精度]、[単精度]、または [固定小数点] を選択できます。フィルターのパラメーターによっては、これらのオプションがすべて使用できない場合もあります。次の表にこれらのオプションを示します。

演算リスト項目フィルターに対する効果
倍精度すべてのフィルター処理と係数は、倍精度浮動小数点の表現と演算を使用します。filterBuilder を使用してフィルターを作成する場合、[倍精度] は [演算] プロパティの既定値になります。
単精度すべてのフィルター処理と係数は、単精度浮動小数点の表現と演算を使用します。
固定小数点このエントリは、固定小数点フィルターのプロパティに対し、数多くのデジタル プロセッサで一般的に使用される、選択された既定値に適用されます。これらのプロパティには、係数の語長、小数部の長さ、およびさまざまな動作モードが含まれます。この設定では、符号付き固定小数点データ型のみを使用できます。filterBuilder を使用した固定小数点フィルターの設計は、DSP System Toolbox ソフトウェアと共に Fixed-Point Designer™ ソフトウェアをインストールした場合にのみ使用できます。

次の図は、[演算] に [固定小数点] を選択し、[フィルター内部] を Specify precision に設定した後の [データ型] ペインを示しています。この図は、[メイン] ペインで [System object を使用してフィルターを実装] チェック ボックスが選択されていない場合の [データ型] ペインです。

[メイン] ペインで [System object を使用してフィルターを実装] チェック ボックスをオンにした場合は、[データ型] ペインが次のように表示されます。

次の節で説明するすべてのパラメーターがすべてのフィルターに適用されるとは限りません。たとえば、FIR フィルターには [セクションの入力] パラメーターと [セクションの出力] パラメーターはありません。

入力信号

フィルターがフィルター処理するデータに適用する形式を指定します。すべての場合において、filterBuilder では 2 進小数点スケーリングと符号付き入力を使用するフィルターを実装します。語長と小数部の長さは必要に応じて設定します。

係数

フィルターの分子と分母の係数の語長と小数部の長さを指定する方法を選択します。

  • [語長の指定] では、係数の語長をビット数で入力できます。このモードでは、filterBuilder は係数の小数部の長さを 2 進小数点のみのスケーリングに自動的に設定します。このスケーリングは、係数の値と語長に最高の精度をもたらします。

  • [2 進小数点スケーリング] では、係数の語長と小数部の長さをビット数で入力できます。必要に応じて、分子と分母の係数に個別の小数部の長さを入力できます。

  • フィルターの係数は、[フィルター内部] リストから [精度の指定] を選択したときに使用できる [丸めモード] パラメーターと [オーバーフロー モード] パラメーターには従いません。係数は常に飽和され、[最も近い正の整数方向] に丸められます。

セクションの入力

SOS フィルターの各セクションに入力される固定小数点データ型の語長と小数部の長さを指定する方法を選択します。このパラメーターは、選択されているフィルター構造が IIR または SOS の場合にのみ表示されます。

  • [2 進小数点スケーリング] では、セクションの入力の語長と小数部の長さをビット数で入力できます。

  • [語長の指定] では、語長をビット数で入力できます。

セクションの出力

SOS フィルターの各セクションから返される固定小数点データ型の語長と小数部の長さを指定する方法を選択します。このパラメーターは、選択されているフィルター構造が IIR または SOS の場合にのみ表示されます。

  • [2 進小数点スケーリング] では、セクションの出力の語長と小数部の長さをビット数で入力できます。

  • [語長の指定] では、出力の語長をビット数で入力できます。

状態

フィルターの操作前、操作中、および操作後のフィルター状態を含んでいます。状態は、フィルタリングの実行間またはセッション間のフィルターのメモリとして機能します。このパラメーターを使用して、状態の語長と小数部の長さの指定方法を指定します。このパラメーターは、直接型および直接型 I のフィルター構造に対しては表示されません。filterBuilder では状態を入力形式から直接推定するためです。状態では常に以下の符号付き表現を使用します。

  • [2 進小数点スケーリング] では、積和の語長と小数部の長さをビット数で入力できます。

  • [精度の指定] では、語長と小数部の長さをビット数で入力できます (利用可能な場合)。

乗算器

フィルターが乗算操作の出力を処理する方法を決定します。以下のオプションから選択します。

  • [完全精度] — 結果の完全精度を維持します。

  • [LSB を保持] — データの単語を短縮する必要があるときに、結果の最下位ビットを保持します。

  • [精度の指定] — 乗算の出力によって使用される精度 (小数部の長さ) を設定できます。

フィルター内部

固定小数点フィルターがフィルター内で算術演算を実行する方法を指定します。影響を受けるフィルター部分は、フィルターの乗算、加算、状態、および出力です。以下のオプションのいずれかをクリックします。

  • [完全精度] — フィルターが乗算、出力、および積和のすべての計算において完全精度を維持することを指定します。

  • [精度の指定] — 乗算演算の結果、フィルター出力、および積和に適用される語長と小数部の長さを設定します。このオプションを選択すると、語長と小数部の長さのコントロールが有効になります。

符号付き

このオプションを選択すると、フィルター係数に対して符号付き表現を使用するようにフィルターに指示されます。

語長

関連付けられているフィルターのパラメーターの語長をビット数で設定します。

小数部の長さ

関連付けられているフィルターのパラメーターの小数部の長さをビット数で設定します。

アキュムレータ

このパラメーターを使用して、積和の語長と小数部の長さの指定方法を指定します。

積和の出力による値の保存方法を決定します。以下のオプションから選択します。

  • [完全精度] — 積和の完全精度を維持します。

  • [MSB を保持] — 積和の最上位ビットを保持します。

  • [LSB を保持] — データの単語を短縮する必要があるときに、積和の最下位ビットを保持します。

  • [精度の指定] — 積和によって使用される精度 (小数部の長さ) を設定できます。

出力

フィルターがフィルター処理後に出力データをスケーリングするために使用するモードを設定します。以下の選択肢があります。

  • [オーバーフローを回避] — 出力データの小数部の長さを設定し、データのオーバーフローを回避します。[オーバーフローを回避] は、入力のデータ値と範囲とは独立しているため、保守的な設定と見なされます。

  • [最高精度] — 出力データの精度が最大化されるように、出力データの小数部の長さを設定します。

  • [精度の指定] — フィルター処理したデータによって使用される小数部の長さを設定します。

固定小数点が使用可能なパラメーター

このグループのパラメーターは、フィルターが固定小数点値を丸める方法と、オーバーフロー データを処理する方法を制御します。

丸めモード

数値がデータ形式に対して表現できる値 (語長および小数部の長さ) の間に位置する場合に、フィルターがその値を量子化するために使用するモードを設定します。

  • ceil — 正の無限大方向に丸めます。

  • convergent — 最も近い表現可能な整数に丸めます。同順位が存在する場合は、最も近い偶数の保存整数に丸めます。これは、このソフトウェアで利用可能な最もバイアスのない方法です。

  • zero/fix — ゼロ方向に丸めます。

  • floor — 負の無限大方向に丸めます。

  • nearest — 最も近い整数へ丸めます。同順位が存在する場合は、正の無限大方向に丸めます。

  • round — 最も近い整数へ丸めます。同順位が存在する場合、負数に対しては負の無限大方向に丸め、正数に対しては正の無限大方向に丸めます。

ここで行う選択は、常に丸められる係数値と入力データを除くすべてに影響します。ほとんどの場合、乗算はオーバーフローせず、完全精度を維持します。

オーバーフロー モード

フィルターが固定小数点演算におけるオーバーフロー状態に対応するために使用するモードを設定します。以下のオプションから選択します。

  • Saturate — 出力を表現可能な最大の正または負の値に制限します。

  • Wrap — モジュラー演算を使用して、表現可能な最も近い値にオーバーフロー値を設定します。

ここで行う選択は、常に丸められる係数値と入力データを除くすべてに影響します。ほとんどの場合、乗算はオーバーフローせず、完全精度を維持します。

加算の前にキャスト

加算演算の実行前に、数値データを適切な積和形式にキャストするかどうかを指定します。[加算の前にキャスト] を選択すると、影響を受ける加算演算の結果が、ほとんどのデジタル信号プロセッサで見られる結果に最も近くなります。加算前にキャスト演算を実行すると、エラー ソースをフィルター結果に追加できる 1 つまたは 2 つの量子化操作が追加されます。

[加算の前にキャスト] をオフにすると、加算演算前に和が加算形式にキャストされなくなります。この設定を選択すると、フィルターが使用するハードウェアを気にせずに最も正確な加算結果を得ることができます。[加算の前にキャスト] によって参照される入力形式は、使用するフィルター構造によって異なります。

[加算の前にキャスト] をオンまたはオフにした場合の影響を次に示します。

  • オフ — フィルター加算演算が前回の操作から継承された形式の和を保持するように構成します。

  • オン — 加算演算実行前の加算出力形式に合わせて和の入力形式を変換するようにフィルター加算演算を構成します。通常、[加算の前にキャスト] をオンにすると、デジタル信号プロセッサで見られる結果により近い加算結果が生成されます。

[コード生成] ペイン

[コード生成] ペインには、完成したフィルター設計のさまざまな実装に対するオプションが含まれています。ご使用のシステムに応じて、MATLAB コードを生成したり、設計されたフィルターから Simulink® モデルを作成または更新したりすることができます。以下の節では、これらのオプションについて説明します。

MATLAB

フィルター仕様に基づいて MATLAB コードを生成します。

  • フィルターを出力として返す関数を生成します

    このオプションを選択すると、fdesign を使用してフィルター オブジェクトを設計する関数が生成されます。

  • データをフィルター処理する関数を生成します

    このオプションを選択すると、データを入力として取り込み、設計したフィルターで処理されたデータを出力する関数が生成されます。フィルター出力のデータ型は、[データ型] ペインのデータ型設定に従って設定されます。

[MATLAB コードを生成] ボタンをクリックすると、[ファイルの保存] ダイアログ ボックスが表示されます。ファィル名と場所を指定して、保存します。これでフィルターが編集可能ファイルに含まれるようになりました。

Simulink モデル

設計したフィルターから Simulink ブロックとサブシステムを生成できます。

[モデルの生成] をクリックすると、フィルター ビルダーによって、設計したフィルターから Simulink ブロックとサブシステムが生成されます。

[モデルの生成] ボタンをクリックすると、[Simulink にエクスポート] ダイアログ ボックスが開きます。

  • ブロック名 — 新しい Subsystem ブロックの名前。既定の設定では [フィルター] に設定されます。

  • 作成先 — [現在] は、生成されたモデルを現在の Simulink モデルに保存します。[新規] は、生成されたブロックを含む新しいモデルを作成します。[ユーザー定義] は、新しいモデルまたはサブシステムを [ユーザー定義] で指定された場所に作成します。

  • 生成された 'Filter' ブロックに上書きする — [ブロック名] で指定した名前の既存のブロックを上書きします。このチェック ボックスをオフにすると、同じ名前で新しいブロックが作成されます。

  • Simulink 基本要素を使ったモデルの作成 — 基本ブロックのみを使用してモデルを作成します。

  • 0 のゲインを最適化する — モデルからゼロのゲイン ブロックをすべて削除します。

  • 1 のゲインを最適化する — 1 のゲインを直接接続にすべて置き換えます。

  • 負のゲインを最適化する — 1 の負のゲイン ブロックをすべて削除し、最も近い加算ブロックの符号を変更します。

  • 遅延連鎖を最適化する — n の単位遅延からなる遅延連鎖を n の単一遅延で置き換えます。

  • 1 のスケール値を最適化する — スケール値の 1 による乗算をフィルター構造からすべて削除します。

  • 入力処理 — 生成されたフィルター ブロックまたはサブシステム ブロックによる入力の処理方法を指定します。設計しているフィルターのタイプに応じて、次のオプションのうちの 1 つまたは両方が利用できます。

    • チャネルとしての列 (フレーム ベース) — ブロックは入力の各列を別々のチャネルとして扱います。

    • チャネルとしての要素 (サンプル ベース) — ブロックは入力の各要素を別々のチャネルとして扱います。

    サンプルベースおよびフレームベースの処理の詳細については、サンプルベースおよびフレームベースの概念 (DSP System Toolbox)を参照してください。

  • モデルの実現 — 設定されたパラメーターを使用してモデルをビルドします。

[メイン] ペインで [System object を使用してフィルターを実装] チェック ボックスをオンにした場合、次の状況では [Simulink モデル] パネルの [モデルの生成] ボタンが無効になります。

  • [フィルター応答] で [櫛形]、[データ型] ペインの [演算] で [固定小数点] を選択している。

  • [フィルター応答] で [任意応答法]、[インパルス応答] で [IIR] を選択し、[応答を指定] を [振幅と位相] または [周波数応答]、[データ型] ペインの [演算] を [固定小数点] に設定している。

これらの設定では、固定小数点演算を含む dsp.IIRFilter System object™ が設計されます。固定小数点の dsp.IIRFilter オブジェクトに対する Simulink モデルの生成はサポートされていません。

フィルター応答

filterBuilder [応答選択] メイン メニューから、フィルター応答を選択します。

DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合は、以下の [応答選択] メニューが表示されます。

メニューから目的のフィルター応答を選択し、フィルターを設計します。

次の節では、各応答タイプで利用可能なオプションについて説明します。

任意応答フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

インパルス応答

このダイアログは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ表示されます。ドロップ ダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。[インパルス応答] が [IIR] の場合にのみ、任意群遅延設計を利用できます。DSP System Toolbox がない場合、利用可能な任意応答フィルター設計は FIR のみです。

次数モード

このダイアログは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ表示されます。[最小値] または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] ダイアログが有効になります。

次数

このダイアログは、[次数モード] が [指定] の場合にのみ表示されます。FIR 設計の場合、フィルター次数を指定します。IIR 設計の場合、分子と分母に等しい次数を指定することも、異なる次数を指定することもできます。既定の設定は等しい次数です。分母に異なる次数を指定するには、[分母次数] ボックスをオンにします。Signal Processing Toolbox では FIR 任意振幅フィルターのみがサポートされているため、分母次数を指定するオプションはありません。

分母次数

チェック ボックスをオンにして、分母の次数を入力します。このオプションは、[IIR] が [インパルス応答] に対して選択されている場合にのみ有効です。

フィルター タイプ

このダイアログは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ表示され、FIR フィルターでのみ利用可能です。[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の係数値は、[間引き] の場合は 2 で、[サンプルレート変換] の場合は 3 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

帯域数

フィルター内の帯域数を選択します。複数帯域の設計は、FIR フィルターと IIR フィルターの両方に使用できます。

応答を指定:

応答を [振幅]、[振幅と位相]、[周波数応答] または [群遅延] として指定します。DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされていない場合は、[振幅] のみが選択可能です。[群遅延] は IIR 設計でのみ利用できます。

周波数単位

周波数単位を [正規化]、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかとして指定します。

入力サンプル レート

入力サンプリング周波数を、[周波数単位] ドロップダウン ボックスに指定した単位で入力します。このオプションは、[周波数単位] が Hz のオプションに設定されている場合に有効になります。

これらのプロパティは、[応答を指定] ドロップダウン ボックスで選択した応答に応じて自動的に変更されます。2 つまたは 3 つの入力列が表示されます。最初の列は常に [周波数] です。他の列は、[振幅]、[位相]、または [周波数応答] のいずれかです。各列に対応する値のベクトルを入力します。

  • [周波数] と [振幅] — これらの入力列は、[応答を指定] ドロップダウン ボックスで [振幅] を選択した場合に表示されます。

  • [周波数]、[振幅]、および [位相] — これらの入力列は、[応答を指定] ドロップダウン ボックスで選択した応答が [振幅と位相] である場合に表示されます。

  • [周波数] と [周波数応答] — これらの入力列は、[応答を指定] ドロップダウン ボックスで選択した応答が [周波数応答] である場合に表示されます。

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。任意応答設計では、利用可能なオプションは [応答の仕様] の内容によっても異なります。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。

設計法

フィルターの設計法を選択します。前の節で入力した定義パラメーターに応じて、異なる方法が有効になります。

設計オプション

  • [ウィンドウ] — [設計法] が [周波数サンプリング] の場合に有効です。大かっこを関数 window または関数ハンドルの名前に置き換えます。たとえば、'hamming' や @hamming のようにします。ウィンドウ関数が長さ以外のパラメーターを受け入れる場合は、cell 配列を使用します。たとえば、{'kaiser',3.5} や {@chebwin,60} のようにします。

  • [密度係数] — [設計法] が [等リップル] の場合に有効です。密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

    この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

    IIR 任意群遅延設計の場合、既定値は 20 に変わります。

  • [位相の制約] — [設計法] が [等リップル] で、DSP System Toolbox がインストールされ、[応答を指定] が [振幅] の場合に有効です。[線形]、[最小値] または [最大値] のいずれかを選択します。

  • [重み] — [重み] に設定された重みを使用して、シングルバンド設計の誤差に重みを付けます。複数の周波数帯域がある場合は、[重み] 設計オプションが [B1 重み]、[B2 重み] に変わり、個別の帯域を指定します。i 番目の帯域の重みを指定するには、[Bi 重み] を使用します。[Bi 重み] 設計オプションは、i 番目の帯域を制約なしに指定した場合にのみ利用可能です。

  • [Bi 指定周波数点] — このオプションは、[応答を指定] が [振幅] に設定されているときにのみ、マルチバンド制約付き等リップル設計で利用できます。[Bi 指定周波数点] は、応答がゼロに指定される i 番目の帯域の周波数点です。インデックス i は、[帯域特性] の周波数帯域に対応します。たとえば、[帯域特性] で 2 つの帯域を指定する場合、[B1 指定周波数点] と [B2 指定周波数点] があります。

  • [ノルム] — IIR 任意群遅延設計でのみ有効です。[ノルム] は最適化で使用されるノルムです。既定値は 128 で、基本的に L-無限大ノルムと同じです。ノルムは偶数でなければなりません。

  • [最大極半径] — IIR 任意群遅延設計でのみ有効です。最大極半径を制約します。既定の設定は 0.999999 です。[最大極半径] の値を小さくすると、伝達関数の量子化に対する耐性が強くなります。

  • [初期ノルム] — IIR 任意群遅延設計でのみ有効です。初期ノルムは最適化で使用されるノルムです。既定の初期ノルムは 2 です。

  • [初期分子係数] — フィルターの分子係数の初期推定を指定します。

  • 初期分母係数 — フィルターの分母係数の初期推定を指定します。最適化が困難な場合に役立つことがあります。オールパス フィルターでは、分母係数または分子係数のみを指定する必要があります。分母係数を指定すると、分子係数を取得できます。

構造

フィルターの構造を選択します。利用可能なフィルター構造は、フィルターに選択するパラメーターによって異なります。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

オーディオ重みフィルター設計 — [メイン] ペイン

  • [重みタイプ] — 重みタイプではフィルターの周波数応答が定義されます。有効な重みタイプは、次のようになります。A、C、C メッセージ、ITU-T 0.41 および ITU-R 468-4 の重み付け。重みタイプの定義は、fdesign.audioweighting を参照してください。

  • [クラス] — フィルター クラスは A 重み付けフィルターおよび C 重み付けフィルターにのみ適用されます。フィルター クラスは、関連する規格で指定された、周波数依存の許容誤差を説明します。選択可能なクラスの値は次の 2 つです。1 および 2。クラス 1 重み付けフィルターの許容誤差は、クラス 2 フィルターよりも厳しくなっています。フィルター クラスの値は設計に影響しません。クラス値は、フィルター設計の解析用の仕様マスクを提供する目的でのみ使用されます。

  • [インパルス応答] — インパルス応答タイプは [IIR] または [FIR] のいずれかです。A、C、C メッセージおよび ITU-R 468–4 フィルターの場合、IIR のみが選択できます。ITU-T 0.41 重み付けフィルターの場合、FIR のみが選択可能です。

  • [周波数単位] — [Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかを選択します。オーディオ重み付けフィルターでは、正規化周波数設計はサポートされていません。

  • [入力サンプル レート] — [周波数単位] のサンプリング周波数。たとえば、[周波数単位] が [kHz] に設定されている場合、[入力サンプル レート] を 40 に設定すると、40 kHz のサンプリング周波数と同等になります。

  • [設計法] — 有効な設計法は重みタイプによって異なります。タイプ A および C の重み付けフィルターの場合、[ANSI S1.42] が有効な唯一の設計タイプです。これは、ANSI 規格 S1.42–2001 に準拠した IIR 設計法です。C メッセージ フィルターの場合、Bell System Technical Reference PUB 41009 に準拠する IIR 設計法である [Bell 41009] が唯一有効な設計法です。ITU-R 468-4 重み付けフィルターの場合は、IIR と FIR のいずれのフィルターも設計可能です。IIR 設計を選択する場合、設計手法は [IIR 最小 p ノルム] です。FIR 設計を選択する場合、選択できる設計法は、次のようになります。[等リップル] または [周波数サンプリング]。ITU-T 0.41 重み付けフィルターの場合、利用可能な FIR 設計法は [等リップル] または [周波数サンプリング] のいずれかです。

  • [オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング] — このパラメーターを選択すると、フィルターの入力やその計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能域を超えることが無いように、フィルター係数をスケーリングするよう設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

  • [構造] — 選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルター構造を示します。オーディオ重み付け IIR フィルター設計の場合、直接型 I または II 双二次 (SOS) を選択できます。また、転置された型にこれらの構造を実装するように選択することもできます。

    FIR 設計の場合、直接型、直接型転置、直接型対称、直接型非対称の構造または重複を選択し、構造を追加できます。

  • [System object を使用してフィルターを実装] — このチェック ボックスを選択すると、フィルターの実装に System object を利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。現在の設計法または構造が System object フィルターでサポートされていない場合、このチェック ボックスは無効になります。

バンドパス フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

インパルス応答

ドロップダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。

メモ

FIR フィルターの設計法と構造は、IIR フィルターの設計法と構造とは異なります。

次数モード

ドロップダウン ボックスから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプションが有効になり、フィルター次数を入力できます。

DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合、分子と分母に異なる次数を指定して、IIR フィルターを指定できます。既定の設定は等しい次数です。分母に異なる次数を指定するには、[分母次数] ボックスをオンにします。

フィルター タイプ — このダイアログは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ表示されます。

[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] で [指定] を選択した場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

この図の中で、阻止帯域周波数 1 (Fstop1) や 通過帯域周波数 1 (Fpass1) などの指定値間の領域は、フィルター応答が明示的に定義されていない遷移領域を表します。

周波数制約

周波数応答特性を定義するために使用するフィルター機能を選択します。このダイアログは、[次数モード] が [指定] の場合にのみ表示されます。

  • Passband and stopband frequencies — 阻止帯域と通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • Passband frequency — 通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • Stopband frequency — 阻止帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • Half power (3dB) frequency — 3 dB ポイントの位置を指定して、フィルター応答を定義します (IIR フィルター)。3 dB ポイントは、通過帯域値の下にある 3 dB に対する周波数です。

  • Half power (3dB) frequencies and passband width — フィルター応答の 3 dB ポイントに対する周波数と通過帯域の幅を指定して、フィルターを定義します。(IIR フィルター)

  • Half power (3dB) frequencies and stopband width — フィルター応答の 3 dB ポイントに対する周波数と阻止帯域の幅を指定して、フィルターを定義します。(IIR フィルター)

  • Cutoff (6dB) frequency — 6 dB ポイントの位置を指定して、フィルター応答を定義します。6 dB ポイントは、通過帯域値の下にある 6 dB に対する周波数です。(FIR フィルター)

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。周波数を Hz で入力するには、ドロップダウン リストから [Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

阻止帯域周波数 1

最初の阻止帯域の末尾のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

通過帯域周波数 1

通過帯域の先頭のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

通過帯域周波数 2

通過帯域の末尾のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数 2

2 番目の阻止帯域の先頭のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅の制約

[制約なし] または [制約付き帯域] として指定します。[制約付き帯域] を選択するには、DSP System Toolbox がインストールされていなければなりません。[制約付き帯域] を選択すると、次の両方の阻止帯域と通過帯域のダイアログが有効になります。[阻止帯域の減衰量 1]、[阻止帯域の減衰量 2] および [通過帯域リップル]。3 つのすべての帯域の制約を同時に指定することはできません。

[振幅の制約] を [制約付き帯域] に設定すると、[設計オプション] の下の [Wstop] および [Wpass] オプションが有効になります。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅を dB (デシベル) 単位で指定します。これは既定の設定です。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

阻止帯域の減衰量 1

最初の阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

通過帯域リップル

通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

阻止帯域の減衰量 2

2 番目の阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

位相の制約

[設計法] が [等リップル] に設定され、DSP System Toolbox がインストールされている場合に有効です。[線形]、[最小値] または [最大値] のいずれかを選択します。

最小次数

このオプションは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされ、[次数モード] が [最小値] の場合にのみ適用されます。

[任意] (既定の設定)、[偶数] または [奇数] を選択します。[偶数] または [奇数] を選択すると、最小次数設計が偶数または奇数の次数に指定されます。

Wstop1

最初の阻止帯域の重み

Wpass

通過帯域の重み。

Wstop2

2 番目の阻止帯域の重み

最大極半径

IIR 設計でのみ有効です。最大極半径を制約します。既定値は 1 です。最大極半径の値を小さくすると、伝達関数の量子化に対する耐性が強くなります。

初期ノルム

IIR 設計でのみ有効です。初期ノルムは最適化で使用されるノルムです。既定の初期ノルムは 2 です。

初期分子係数

フィルターの分子係数の初期推定を指定します。最適化が困難な場合に役立つことがあります。

初期分母係数

フィルターの分母係数の初期推定を指定します。最適化が困難な場合に役立つことがあります。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

バンドストップ フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

インパルス応答

ドロップダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。

メモ

FIR フィルターの設計法と構造は、IIR フィルターの設計法と構造とは異なります。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプションが有効になり、フィルター次数を入力できます。

DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合、分子と分母に異なる次数を指定して、IIR フィルターを指定できます。既定の設定は等しい次数です。分母に異なる次数を指定するには、[分母次数] ボックスをオンにします。

フィルター タイプ

[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

周波数制約

周波数応答特性を定義するために使用するフィルター機能を選択します。このダイアログは、[次数モード] が [指定] の場合にのみ表示されます。

  • 通過帯域周波数と阻止帯域周波数 — 阻止帯域と通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 通過帯域周波数 — 通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 阻止帯域周波数 — 阻止帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 電力半値 (3 dB) 周波数 — 3 dB ポイントの位置を指定して、フィルター応答を定義します (IIR フィルター)。3 dB ポイントは、通過帯域値の下にある 3 dB ポイントに対する周波数です。

  • 電力半値 (3 dB) 周波数と通過帯域幅 — フィルター応答の 3 dB ポイントに対する周波数と通過帯域の幅を指定して、フィルターを定義します (IIR フィルター)。

  • 電力半値 (3 dB) 周波数と阻止帯域幅 — フィルター応答の 3 dB ポイントに対する周波数と阻止帯域の幅を指定して、フィルターを定義します (IIR フィルター)。

  • カットオフ (6 dB) 周波数 — 6 dB ポイントの位置を指定して、フィルター応答を定義します (FIR フィルター)。6 dB ポイントは、通過帯域値の下にある 6 dB ポイントに対する周波数です。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

出力サンプル レート

内挿を設計するとき、Fs はフィルター入力ではなく、フィルター出力のサンプリング周波数を表します。このオプションは、[フィルター タイプ] を [内挿] に設定したときにのみ使用できます。

通過帯域周波数 1

最初の通過帯域の末尾のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数 1

阻止帯域の先頭のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数 2

阻止帯域の末尾のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

通過帯域周波数 2

2 番目の通過帯域の先頭のエッジの周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅の制約

[制約なし] または [制約付き帯域] として指定します。[制約付き帯域] を選択するには、DSP System Toolbox がインストールされていなければなりません。[制約付き帯域] を選択すると、次の両方の通過帯域と阻止帯域のダイアログが有効になります。[通過帯域リップル 1]、[通過帯域リップル 2] および [阻止帯域の減衰量]。3 つのすべての帯域の制約を同時に指定することはできません。

[振幅の制約] を [制約付き帯域] に設定すると、[設計オプション] の下の [Wstop] および [Wpass] オプションが有効になります。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

通過帯域リップル 1

最初の通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

阻止帯域の減衰量

阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

通過帯域リップル 2

2 番目の通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

位相の制約

[設計法] が [等リップル] に設定され、DSP System Toolbox がインストールされている場合に有効です。[線形]、[最小値] または [最大値] のいずれかを選択します。

最小次数

このオプションは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされ、[次数モード] が [最小値] の場合にのみ適用されます。

[任意] (既定の設定)、[偶数] または [奇数] を選択します。[偶数] または [奇数] を選択すると、最小次数設計が偶数または奇数の次数に指定されます。

Wpass1

最初の通過帯域の重み

Wstop

阻止帯域の重み

Wpass2

2 番目の通過帯域の重み

厳密に一致

passband または stopband を選択したときに、結果のフィルター設計が通過帯域または阻止帯域、あるいは両方の帯域に一致することを指定します。

最大極半径

IIR 設計でのみ有効です。最大極半径を制約します。既定値は 1 です。最大極半径の値を小さくすると、伝達関数の量子化に対する耐性が強くなります。

初期ノルム

IIR 設計でのみ有効です。初期ノルムは最適化で使用されるノルムです。既定の初期ノルムは 2 です。

初期分子係数

フィルターの分子係数の初期推定を指定します。最適化が困難な場合に役立つことがあります。

初期分母係数

フィルターの分母係数の初期推定を指定します。最適化が困難な場合に役立つことがあります。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

CIC フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、フィルター タイプや遅延微分などの CIC フィルター形式を指定できます。

フィルター タイプ

フィルターが [間引き] または [内挿] のどちらになるかを選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。[間引き] または [内挿] を選択すると、[係数] オプションが有効になります。内挿を設計する場合は、[出力サンプル レート] パラメーターを有効にします。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿する CIC フィルターになります。

遅延差

CIC フィルターの遅延差を 1 以上の整数値として指定します。既定値は 1 です。遅延差によって、フィルター応答の null の形状、数および位置が変わります。遅延差を大きくすると、NULL の鮮鋭度および NULL 間の応答が増加します。実際には、遅延差の値を 1 または 2 に設定するのが一般的です。

係数

フィルターの間引きまたは内挿係数を 1 以上の整数値として指定します。既定値は 2 です。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

出力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター出力のサンプリング周波数を定義します。出力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、内挿を設計する場合にのみ使用できます。

通過帯域周波数

通過帯域の末尾の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

阻止帯域の減衰量

阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

CIC 補正設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、フィルター次数モードやフィルター タイプなどのフィルター形式を指定できます。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプション (以下の節を参照) が有効になり、フィルターの次数を入力できます。

フィルター タイプ

[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

CIC セクション数

この補償器の設計対象である CIC フィルターのセクション数を指定します。ドロップダウン リストからセクション数を選択するか、数を入力します。

遅延差

ターゲットの CIC フィルターの遅延差を指定します。既定値は 1 です。ほとんどの CIC フィルターは 1 または 2 を使用します。

周波数仕様

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

出力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター出力のサンプリング周波数を定義します。出力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、内挿を設計する場合にのみ使用できます。

通過帯域周波数

通過帯域の末尾の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数

阻止帯域の先頭の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

通過帯域リップル

通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

最小位相

最小位相のフィルターを設計するには、[最小位相] を選択します。[最小位相] オプションをオフにすると、位相の制約が排除され、結果として得られる設計は最小位相ではなくなります。

最小次数

このパラメーターを選択すると、設計法によって、仕様を満たす最小のフィルター次数が決定され、設計されます。このパラメーターを使用しないフィルターもあります。ドロップダウン リストから [任意]、[偶数] または [奇数] を選択し、設計を任意の最小次数、偶数の最小次数、または奇数の最小次数に設定します。

メモ

一般的に、[最小次数] 設計は IIR フィルターには使用できません。

厳密に一致

ドロップダウン リストから passband、stopband または both を選択したときに、結果のフィルター設計が通過帯域または阻止帯域、あるいは両方の帯域に一致することを指定します。

阻止帯域の整形

阻止帯域の整形では、周波数の増加と共に阻止帯域がどのように変化するかを指定します。次のオプションのいずれかを選択します。

  • フラット — 阻止帯域が平坦であることを指定します。周波数が増加しても減衰量は変化しません。

  • 線形 — 周波数の増加と共に阻止帯域の減衰量が線形に変化することを指定します。阻止帯域の傾きを変更するには、[阻止帯域の減衰] を設定します。

  • 1/f — 周波数の増加と共に、阻止帯域の減衰量が指数的に変化することを指定します。ここで、f は周波数を表します。減衰のべき乗 (指数) は [阻止帯域の減衰] で指定します。

阻止帯域の減衰

阻止帯域の整形を設定するとき、[阻止帯域の減衰] は、阻止帯域に適用される減衰量を指定します。次の条件は、[阻止帯域の整形] の値に基づいて [阻止帯域の減衰] に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を [フラット] に設定した場合、[阻止帯域の減衰] は阻止帯域には影響しません。

  • [阻止帯域の整形] を [線形] に設定した場合は、阻止帯域の傾きを dB/rad/s の単位で入力します。filterBuilder によってその傾きが阻止帯域に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を [1/f] に設定した場合は、関係 (1/f)n における指数 n の値を入力して阻止帯域の減衰を定義します。filterBuilder によって (1/f)n の関係が阻止帯域に適用され、阻止帯域の減衰量が指数的に減少します。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

櫛形フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、櫛形フィルターのタイプとピークまたはノッチの数を指定できます。

櫛形タイプ

ドロップダウン リストから [ノッチ] または [ピーク] を選択します。[ノッチ] を選択すると、調和関係にある一連の周波数を減衰させる櫛形フィルターが作成されます。[ピーク] を選択すると、調和関係にある一連の周波数を増幅させる櫛形フィルターが作成されます。

次数モード

ドロップダウン メニューから [次数] または [ピーク数]/[ノッチ数] を選択します。

[次数] を選択し、目的のフィルター次数を ダイアログ ボックスに入力してください。櫛形フィルターには、正規化周波数単位で 2/Order の増分のノッチまたはピークが含まれています。

[ピーク数] または [ノッチ数] を選択した場合は、ピーク数またはノッチ数と Shelving filter order を指定します。

.

緩い勾配のフィルター次数

Shelving filter order は、ピークまたはノッチの鮮鋭度を決定する正の整数です。値が大きいほど、ピークまたはノッチがシャープになります。

このグループのパラメーターを使用すると、周波数制約と周波数単位を指定できます。

周波数仕様

[品質係数] または [帯域幅] を選択します。

Quality factor は、ピークまたはノッチの中心周波数と –3 dB ポイントで計算される帯域幅との比率です。

Bandwidth は、ピークまたはノッチの帯域幅を指定します。既定の設定では、帯域幅は –3 dB ポイントで測定されます。たとえば、帯域幅を 0.1 に設定すると、ピークまたはノッチの中心周波数の上下 0.05 の幅をもつ正規化周波数帯域で、3 dB の周波数が得られます。

周波数単位

周波数単位を指定します。既定の設定は、正規化周波数です。Hz 単位のオプションを選択すると、[入力サンプル レート] ダイアログ ボックスが有効になります。

振幅仕様の単位と、帯域幅が測定されるゲインの単位を指定します。フィルター次数を指定した場合、このメニューは無効になります。次の振幅単位のいずれかをドロップ ダウン リストから選択します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

[帯域幅のゲイン] — 帯域幅が測定されるゲインを指定します。既定値は -3 dB です。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

IIR バタワース設計は、櫛形フィルターのピークまたはノッチに対する唯一のオプションです。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

微分器フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

この図の中で、[通過帯域周波数] (f1) や [阻止帯域周波数] (f3) などの指定値間の領域は、フィルター応答が明示的に定義されていない遷移領域を表します。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプション (以下の節を参照) が有効になり、フィルターの次数を入力できます。

フィルター タイプ

[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。

周波数制約

このオプションは、フィルター設計の次数を指定したときにのみ使用できます。サポートされているオプションは、[制約なし] および [通過帯域エッジと阻止帯域エッジ] です。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

通過帯域周波数

通過帯域の末尾の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数

阻止帯域の先頭の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅の制約

このオプションは、フィルター設計の次数を指定したときにのみ使用できます。[振幅の制約] のオプションは、[周波数制約] の値によって異なります。[周波数制約] の値が [制約なし] の場合、[振幅の制約] は [制約なし] でなければなりません。[周波数制約] の値が [通過帯域エッジと阻止帯域エッジ] の場合、[振幅の制約] の値は [制約なし]、[通過帯域リップル] または [阻止帯域の減衰量] のいずれかにできます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

通過帯域リップル

通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

阻止帯域の減衰量 2

2 番目の阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

Wpass

通過帯域の重み。このオプションは、[周波数制約] が [通過帯域エッジと阻止帯域エッジ] で、[設計法] が [等リップル] の場合にのみ利用可能です。

Wstop

阻止帯域の重みこのオプションは、[周波数制約] が [通過帯域エッジと阻止帯域エッジ] で、[設計法] が [等リップル] の場合にのみ利用可能です。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

非整数遅延設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、非整数遅延やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

次数

[次数モード] を [指定] に設定した場合は、このフィールドにフィルター次数を入力するか、次数をドロップダウン リストから選択します。filterBuilder により、指定した次数でフィルターが設計されます。

非整数遅延

フィルターの非整数遅延に対し、0 ~ 1 のサンプルの値を指定します。既定値は0.5 サンプルです。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

ハーフバンド フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、フィルター タイプと次数を指定できます。

インパルス応答

ドロップダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。

メモ

FIR フィルターの設計法と構造は、IIR フィルターの設計法と構造とは異なります。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプション (以下の節を参照) が有効になり、フィルターの次数を入力できます。

フィルター タイプ

[シングルレート]、[間引き]、または [内挿] を選択します。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力を 2 の係数で間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。ハーフバンド ローパス フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

この図では、遷移領域は通過帯域の末尾と阻止帯域の先頭の間に存在します。幅は [遷移幅] の値によって明示的に定義されます。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

遷移幅

通過帯域の末尾と阻止帯域のエッジ間の遷移の幅を指定します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位で値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

阻止帯域の減衰量

阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。FIR ハーフバンド フィルターに利用可能な設計オプションは、[等リップル] と [カイザー ウィンドウ] です。IIR ハーフバンド フィルターに利用可能な設計オプションは、[バタワース]、[楕円] および [IIR 準線形位相] です。

設計オプション

次の設計オプションは、ユーザーが等リップル設計を指定した場合に FIR ハーフバンド フィルターに使用できます。

最小位相

最小位相のフィルターを設計するには、[最小位相] を選択します。[最小位相] オプションをオフにすると、位相の制約が排除され、結果として得られる設計は最小位相ではなくなります。

阻止帯域の整形

阻止帯域の整形では、周波数の増加と共に阻止帯域がどのように変化するかを指定します。次のオプションのいずれかを選択します。

  • フラット — 阻止帯域が平坦であることを指定します。周波数が増加しても減衰量は変化しません。

  • 線形 — 周波数の増加と共に阻止帯域の減衰量が線形に変化することを指定します。阻止帯域の傾きを変更するには、[阻止帯域の減衰] を設定します。

  • 1/f — 周波数の増加と共に、阻止帯域の減衰量が指数的に変化することを指定します。ここで、f は周波数を表します。減衰のべき乗 (指数) は [阻止帯域の減衰] で指定します。

阻止帯域の減衰

阻止帯域の整形を設定するとき、[阻止帯域の減衰] は、阻止帯域に適用される減衰量を指定します。次の条件は、[阻止帯域の整形] の値に基づいて [阻止帯域の減衰] に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を Flat に設定した場合、[阻止帯域の減衰] は阻止帯域には影響を及ぼしません。

  • [阻止帯域の整形] を Linear に設定した場合は、阻止帯域の傾きを dB/rad/s の単位で入力します。filterBuilder によってその傾きが阻止帯域に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を 1/f に設定した場合は、関係 (1/f)n における指数 n の値を入力して阻止帯域の減衰を定義します。filterBuilder によって (1/f)n の関係が阻止帯域に適用され、阻止帯域の減衰量が指数的に減少します。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿] または [間引き] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

ハイパス フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

インパルス応答

ドロップダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。

メモ

FIR フィルターの設計法と構造は、IIR フィルターの設計法と構造とは異なります。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプションが有効になり、フィルター次数を入力できます。

[インパルス応答] が [IIR] の場合、分子と分母に同じ次数の指定、または異なる次数の指定が可能です。既定の設定は等しい次数です。分母に異なる次数を指定するには、[分母次数] ボックスをオンにします。

フィルター タイプ

このオプションは DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ使用できます。[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは入力信号を間引きまたは内挿するハイパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

内挿係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

この図の中で、[阻止帯域周波数] (Fstop) と [通過帯域周波数] (Fpass) の指定値間の領域は、フィルター応答が明示的に定義されていない遷移領域を表します。

周波数制約

周波数応答特性を定義するために使用するフィルター機能を選択します。一覧には次のオプションが含まれています (フィルター仕様に利用可能な場合)。

  • [阻止帯域エッジと通過帯域エッジ] — 阻止帯域と通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 通過帯域周波数 — 通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 阻止帯域周波数 — 阻止帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 阻止帯域周波数と電力半値 (3 dB) 周波数 — 阻止帯域エッジの周波数と 3 dB 下りポイントを指定して、フィルターを定義します (IIR 設計)。

  • 電力半値 (3 dB) 周波数と通過帯域周波数 — 3 dB 下りポイントと通過帯域エッジの周波数を指定して、フィルターを定義します (IIR 設計)。

  • 電力半値 (3 dB) 周波数 — 3 dB ポイントの周波数を指定して、フィルターを定義します (IIR 設計または maxflat FIR)。

  • カットオフ (6 dB) 周波数 — フィルター応答で 6 dB ポイントの周波数を指定して、フィルターを定義します (FIR 設計)。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

通過帯域周波数

通過帯域の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数

阻止帯域の先頭の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

阻止帯域の減衰量

阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

通過帯域リップル

通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

位相の制約

このオプションは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされ、[設計法] が [等リップル] の場合にのみ適用されます。[線形]、[最小値] または [最大値] のいずれかを選択します。

最小次数 — このオプションは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされ、[次数モード] が [最小値] の場合にのみ適用されます。

[任意] (既定の設定)、[偶数] または [奇数] を選択します。[偶数] または [奇数] を選択すると、最小次数設計が偶数または奇数の次数に指定されます。

厳密に一致

Passband または Stopband を選択したときに、結果のフィルター設計が通過帯域または阻止帯域に一致することを指定します。

阻止帯域の整形

阻止帯域の整形では、周波数の増加と共に阻止帯域がどのように変化するかを指定します。次のオプションのいずれかを選択します。

  • フラット — 阻止帯域が平坦であることを指定します。周波数が増加しても減衰量は変化しません。

  • 線形 — 周波数の増加と共に阻止帯域の減衰量が線形に変化することを指定します。阻止帯域の傾きを変更するには、[阻止帯域の減衰] を設定します。

  • 1/f — 周波数の増加と共に、阻止帯域の減衰量が指数的に変化することを指定します。ここで、f は周波数を表します。減衰のべき乗 (指数) は [阻止帯域の減衰] で指定します。

阻止帯域の減衰

阻止帯域の整形を設定するとき、[阻止帯域の減衰] は、阻止帯域に適用される減衰量を指定します。次の条件は、[阻止帯域の整形] の値に基づいて [阻止帯域の減衰] に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を Flat に設定した場合、[阻止帯域の減衰] は阻止帯域には影響を及ぼしません。

  • [阻止帯域の整形] を Linear に設定した場合は、阻止帯域の傾きを dB/rad/s の単位で入力します。filterBuilder によってその傾きが阻止帯域に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を 1/f に設定した場合は、関係 (1/f)n における指数 n の値を入力して阻止帯域の減衰を定義します。filterBuilder によって (1/f)n の関係が阻止帯域に適用され、阻止帯域の減衰量が指数的に減少します。

Wpass

通過帯域の重み。このオプションは、[インパルス応答] が [FIR] で、[次数モード] が [指定] の場合にのみ適用されます。

Wstop

阻止帯域の重みこのオプションは、[インパルス応答] が [FIR] で、[次数モード] が [指定] の場合にのみ適用されます。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

ヒルベルト フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

インパルス応答

ドロップダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。

メモ

FIR フィルターの設計法と構造は、IIR フィルターの設計法と構造とは異なります。

次数モード

このオプションは DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ使用できます。ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプション (以下の節を参照) が有効になり、フィルターの次数を入力できます。

フィルター タイプ

このオプションは DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ使用できます。[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

この図では、0 と f1 の間の領域と f2 と 1 の間の領域は、フィルター応答が遷移幅によって明示的に定義されている遷移領域を表します。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

遷移幅

通過帯域の末尾の遷移の幅を指定します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位で値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

通過帯域リップル

通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

FIR タイプ

このオプションは、最小次数設計でのみ利用可能です。タイプ 3 またはタイプ 4 FIR のどちらのフィルターを設計するかを指定します。フィルター タイプは次のように定義されます。

  • タイプ 3 — 偶数の次数で反対称の係数をもつ FIR フィルター

  • タイプ 4 — 奇数の次数で反対称の係数をもつ FIR フィルター

3 または 4 をドロップダウン リストから選択します。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

逆 sinc フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプション (以下の節を参照) が有効になり、フィルターの次数を入力できます。

応答タイプ

逆 sinc ローパスまたはハイパス フィルターを設計するには、[ローパス] または [ハイパス] を選択します。

フィルター タイプ

[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

[通過帯域周波数] (Fpass) や [阻止帯域周波数] (Fstop) などの指定値間の領域は、フィルター応答が明示的に定義されていない遷移領域を表します。

周波数制約

このオプションは、フィルター次数を指定したときにのみ使用できます。以下のオプションを使用できます。

  • Passband and stopband frequencies — 阻止帯域と通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • Passband frequency — 通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • Stopband frequency — 阻止帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • Cutoff (6dB) frequency — 6 dB ポイントは、通過帯域値の下にある 6 dB ポイントに対する周波数です。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

通過帯域周波数

通過帯域の末尾の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数

阻止帯域の先頭の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

通過帯域リップル

通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

阻止帯域の減衰量

阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

位相の制約

[線形]、[最小値] または [最大値] がオプションとして利用できます。

阻止帯域の整形

阻止帯域の整形では、周波数の増加と共に阻止帯域がどのように変化するかを指定します。次のオプションのいずれかを選択します。

  • フラット — 阻止帯域が平坦であることを指定します。周波数が増加しても減衰量は変化しません。

  • 線形 — 周波数の増加と共に阻止帯域の減衰量が線形に変化することを指定します。阻止帯域の傾きを変更するには、[阻止帯域の減衰] を設定します。

  • 1/f — 周波数の増加と共に、阻止帯域の減衰量が指数的に変化することを指定します。ここで、f は周波数を表します。減衰のべき乗 (指数) は [阻止帯域の減衰] で指定します。

阻止帯域の減衰

阻止帯域の整形を設定するとき、[阻止帯域の減衰] は、阻止帯域に適用される減衰量を指定します。次の条件は、[阻止帯域の整形] の値に基づいて [阻止帯域の減衰] に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を Flat に設定した場合、[阻止帯域の減衰] は阻止帯域には影響を及ぼしません。

  • [阻止帯域の整形] を Linear に設定した場合は、阻止帯域の傾きを dB/rad/s の単位で入力します。filterBuilder によってその傾きが阻止帯域に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を 1/f に設定した場合は、関係 (1/f)n における指数 n の値を入力して阻止帯域の減衰を定義します。filterBuilder によって (1/f)n の関係が阻止帯域に適用され、阻止帯域の減衰量が指数的に減少します。

Sinc 周波数ファクター

周波数膨張ファクター。Sinc 周波数ファクター C は、H(ω) = sinc(Cω)^(–P) によってローパス設計と、H(ω) = sinc(C(1–ω))^(–P) によってハイパス設計の通過帯域振幅応答をパラメーター化します。

Sinc パワー

通過帯域振幅応答の負のパワー。Sinc パワー P は、H(ω) = sinc(Cω)^(–P) によってローパス設計と、H(ω) = sinc(C(1–ω))^(–P) によってハイパス設計の通過帯域振幅応答をパラメーター化します。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

ローパス フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

インパルス応答

ドロップダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。

メモ

FIR フィルターの設計法と構造は、IIR フィルターの設計法と構造とは異なります。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプション (以下の節を参照) が有効になり、フィルターの次数を入力できます。

[インパルス応答] が [IIR] の場合、分子と分母に同じ次数の指定、または異なる次数の指定が可能です。既定の設定は等しい次数です。分母に異なる次数を指定するには、[分母次数] ボックスをオンにします。

フィルター タイプ

このオプションは DSP System Toolbox がインストールされている場合にのみ使用できます。[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

この図で、[通過帯域周波数] (Fpass) や [阻止帯域周波数] (Fstop) などの指定値間の領域は、フィルター応答が明示的に定義されていない遷移領域を表します。

周波数制約

周波数応答特性を定義するために使用するフィルター機能を選択します。一覧には次のオプションが含まれています (フィルター仕様に利用可能な場合)。

  • 阻止帯域周波数と通過帯域周波数 — 阻止帯域と通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 通過帯域周波数 — 通過帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 阻止帯域周波数 — 阻止帯域のエッジの周波数を指定して、フィルターを定義します。

  • 通過帯域エッジと 3dB ポイント — 通過帯域エッジの周波数と 3 dB 下りポイントを指定して、フィルターを定義します (IIR 設計)。

  • 電力半値 (3 dB) 周波数と阻止帯域周波数 — 3 dB 下りポイントと阻止帯域エッジの周波数を指定して、フィルターを定義します (IIR 設計)。

  • 電力半値 (3 dB) 周波数 — 3 dB ポイントの周波数を指定して、フィルターを定義します (IIR 設計または maxflat FIR)。

  • カットオフ (6 dB) 周波数 — フィルター応答で 6 dB ポイントの周波数を指定して、フィルターを定義します (FIR 設計)。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

通過帯域周波数

通過帯域の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

阻止帯域周波数

阻止帯域の先頭の周波数を入力します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位のどちらかで値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

通過帯域リップル

通過帯域内で許容されるフィルターのリップル量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

阻止帯域の減衰量

阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

位相の制約

このオプションは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされ、[設計法] が [等リップル] の場合にのみ適用されます。[線形]、[最小値] または [最大値] のいずれかを選択します。

最小次数 — このオプションは、DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされ、[次数モード] が [最小値] の場合にのみ適用されます。

[任意] (既定の設定)、[偶数] または [奇数] を選択します。[偶数] または [奇数] を選択すると、最小次数設計が偶数または奇数の次数に指定されます。

厳密に一致

Passband または Stopband を選択したときに、結果のフィルター設計が通過帯域または阻止帯域に一致することを指定します。

阻止帯域の整形

阻止帯域の整形では、周波数の増加と共に阻止帯域がどのように変化するかを指定します。次のオプションのいずれかを選択します。

  • フラット — 阻止帯域が平坦であることを指定します。周波数が増加しても減衰量は変化しません。

  • 線形 — 周波数の増加と共に阻止帯域の減衰量が線形に変化することを指定します。阻止帯域の傾きを変更するには、[阻止帯域の減衰] を設定します。

  • 1/f — 周波数の増加と共に、阻止帯域の減衰量が指数的に変化することを指定します。ここで、f は周波数を表します。減衰のべき乗 (指数) は [阻止帯域の減衰] で指定します。

阻止帯域の減衰

阻止帯域の整形を設定するとき、[阻止帯域の減衰] は、阻止帯域に適用される減衰量を指定します。次の条件は、[阻止帯域の整形] の値に基づいて [阻止帯域の減衰] に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を Flat に設定した場合、[阻止帯域の減衰] は阻止帯域には影響を及ぼしません。

  • [阻止帯域の整形] を Linear に設定した場合は、阻止帯域の傾きを dB/rad/s の単位で入力します。filterBuilder によってその傾きが阻止帯域に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を 1/f に設定した場合は、関係 (1/f)n における指数 n の値を入力して阻止帯域の減衰を定義します。filterBuilder によって (1/f)n の関係が阻止帯域に適用され、阻止帯域の減衰量が指数的に減少します。

Wpass

通過帯域の重み。このオプションは、[インパルス応答] が [FIR] で、[次数モード] が [指定] の場合にのみ適用されます。

Wstop

阻止帯域の重みこのオプションは、[インパルス応答] が [FIR] で、[次数モード] が [指定] の場合にのみ適用されます。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

ナイキスト フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、インパルス応答やフィルターの次数などのフィルター形式を指定できます。

帯域

通過帯域と阻止帯域間の遷移領域の中心位置を指定します。遷移領域 bw の中心は、Band 値を使用して計算します。

bw = Fs/(2 × Band)

インパルス応答

ドロップダウン リストから [FIR] または [IIR] を選択します。ここで、[FIR] は既定のインパルス応答です。インパルス応答を選択すると、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が選択に応じて変更されます。

メモ

FIR フィルターの設計法と構造は、IIR フィルターの設計法と構造とは異なります。

次数モード

ドロップダウン リストから [最小値] (既定の設定) または [指定] を選択します。[指定] を選択すると、[次数] オプション (以下の節を参照) が有効になり、フィルターの次数を入力できます。

フィルター タイプ

[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。この選択によって、フィルターのタイプと、フィルターの実装に使用できる設計法と構造が決定されます。既定の設定では、filterBuilder はシングルレートのフィルターを指定します。

  • [間引き] または [内挿] を選択すると、それぞれ [間引き係数] オプションまたは [内挿係数] オプションが有効になります。

  • [サンプルレート変換] を選択すると、両方の数が有効になります。

間引きまたは内挿を設計する場合、結果のフィルターは、入力信号を間引きまたは内挿するバンドパス フィルターになります。

次数

フィルターの次数を入力します。このオプションは、[次数モード] が [指定] に設定された場合にのみ有効になります。

間引き係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [間引き] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

内挿係数

間引き係数を入力します。このオプションは、[フィルター タイプ] が [内挿] または [サンプルレート変換] に設定されている場合にのみ有効になります。既定の数値は 2 です。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの応答曲線を指定できます。フィルターの仕様を図で表すと、次のようになります。

この図では、BW は遷移領域の幅で、Band は領域の中心位置を決定します。

周波数制約

周波数応答特性を定義するために使用するフィルター機能を選択します。一覧には次のオプションが含まれています (フィルター仕様に利用可能な場合)。

  • Transition width — 遷移幅と阻止帯域の減衰量または遷移幅と次数を使用して、フィルターを定義します。

  • Unconstrained — フィルターの次数を指定し、遷移幅と阻止帯域の減衰量は制約せずに、フィルターを定義します。阻止帯域の減衰量を指定して振幅の制約を追加できます。

周波数単位

このパラメーターを使用して、周波数設定が正規化されるか、絶対周波数であるかどうかを指定します。[正規化 (0 - 1)] を選択し、正規化された形式の周波数を入力します。この動作は既定です。絶対値の周波数を入力するには、ドロップダウン リストから、[Hz]、[kHz]、[MHz] または [GHz] のいずれかの周波数単位を選択します。単位オプションのいずれかを選択すると、[入力サンプル レート] パラメーターが有効になります。

入力サンプル レート

[周波数単位] に対して選択した単位で指定する Fs は、フィルター入力のサンプリング周波数を定義します。入力サンプリング周波数を指定すると、仕様内のすべての周波数も選択した単位になります。このパラメーターは、周波数オプションのいずれかを [周波数単位] リストから選択したときに使用可能になります。

遷移幅

通過帯域の末尾と阻止帯域のエッジ間の遷移の幅を指定します。[周波数単位] で選択した、正規化周波数単位または絶対単位で値を指定します。

このグループのパラメーターを使用すると、通過帯域および阻止帯域のフィルター応答を指定できます。

振幅単位

振幅仕様に定義するパラメーターの単位を指定します。次のオプションのいずれかをドロップダウン リストから選択します。

  • [線形] — 振幅を線形単位で指定します。

  • [dB] — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • [2 乗] — 振幅を 2 乗単位で指定します。

阻止帯域の減衰量

阻止帯域のフィルターの減衰量を [振幅単位] で選択した単位 (線形またはデシベル) で入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の指定に使用できる設計法を示します。インパルス応答の変更など、フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に使用できる方法も変更されます。既定の IIR 設計法は通常はバタワースで、既定の FIR 設計法は等リップルです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

設計オプション

各設計のオプションは、それぞれの設計法に固有のものです。この節では、すべての設計と設計法に対して利用可能な全オプションを示すわけではありません。さまざまな設計法やフィルター仕様を選択していく中で遭遇するオプションはほかにも数多くあります。以下のオプションは、最も一般的なオプションを表しています。

密度係数

密度係数は、設計法の最適化によって評価されるフィルター応答関数の周波数グリッドの密度を制御します。グリッド内の等間隔の点の数は、[密度係数] に入力する値と (フィルターの次数 + 1) を掛け合わせた値です。

この値を増加すると、理想的な等リップル フィルターをさらに密接に近似するフィルターが作成されますが、フィルターの設計に必要な時間が増加します。16 の既定値は、理想フィルターの正確な近似とフィルターの設計時間との間の妥当な相殺値になります。

最小位相

最小位相のフィルターを設計するには、[最小位相] を選択します。[最小位相] オプションをオフにすると、位相の制約が排除され、結果として得られる設計は最小位相ではなくなります。

最小次数

このパラメーターを選択すると、仕様を満たす最小次数のフィルターが設計法により決定され、設計されます。このパラメーターを使用しないフィルターもあります。ドロップダウン リストから [任意]、[偶数] または [奇数] を選択し、設計を任意の最小次数、偶数の最小次数、または奇数の最小次数に設定します。

メモ

一般的に、[最小次数] 設計は IIR フィルターには使用できません。

厳密に一致

ドロップダウン リストから passband、stopband または both を選択したときに、結果のフィルター設計が通過帯域または阻止帯域、あるいは両方の帯域に一致することを指定します。

阻止帯域の整形

阻止帯域の整形では、周波数の増加と共に阻止帯域がどのように変化するかを指定します。次のオプションのいずれかを選択します。

  • フラット — 阻止帯域が平坦であることを指定します。周波数が増加しても減衰量は変化しません。

  • 線形 — 周波数の増加と共に阻止帯域の減衰量が線形に変化することを指定します。阻止帯域の傾きを変更するには、[阻止帯域の減衰] を設定します。

  • 1/f — 周波数の増加と共に、阻止帯域の減衰量が指数的に変化することを指定します。ここで、f は周波数を表します。減衰のべき乗 (指数) は [阻止帯域の減衰] で指定します。

阻止帯域の減衰

阻止帯域の整形を設定するとき、[阻止帯域の減衰] は、阻止帯域に適用される減衰量を指定します。次の条件は、[阻止帯域の整形] の値に基づいて [阻止帯域の減衰] に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を Flat に設定した場合、[阻止帯域の減衰] は阻止帯域には影響を及ぼしません。

  • [阻止帯域の整形] を Linear に設定した場合は、阻止帯域の傾きを dB/rad/s の単位で入力します。filterBuilder によってその傾きが阻止帯域に適用されます。

  • [阻止帯域の整形] を 1/f に設定した場合は、関係 (1/f)n における指数 n の値を入力して阻止帯域の減衰を定義します。filterBuilder によって (1/f)n の関係が阻止帯域に適用され、阻止帯域の減衰量が指数的に減少します。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用し、IIR フィルターは SOS をもつ直接型 II フィルターを使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

オクターブ フィルター設計 — [メイン] ペイン

次数

フィルターの次数を指定します。可能な値は、4, 6, 8, 10 です。

オクターブあたりの帯域

オクターブあたりの帯域数を指定します。可能な値は、1, 3, 6, 12, 24 です。

周波数単位

周波数単位を Hz または kHz として指定します。

入力サンプル レート

入力サンプリング周波数を、前に指定した周波数単位で指定します。

中心周波数

利用可能な中心周波数値のドロップダウン リストから選択します。

設計法

このフィルター タイプに使用される設計法はバタワースです。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

チェック ボックスをオンにしてフィルター係数をスケーリングします。

構造

フィルター構造を指定します。以下から選択します。

  • 直接型 I SOS

  • 直接型 II SOS

  • 直接型 I 転置構成 SOS

  • 直接型 II 転置構成 SOS

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。現在の設計法または構造が System object フィルターでサポートされていない場合、このチェック ボックスは無効になります。

パラメトリック イコライザー フィルター設計 — [メイン] ペイン

次数モード

[最小値] を選択して設計仕様を満たす最小次数のフィルターを設計するか、[指定] を選択して特定のフィルター次数を入力します。次数モードは利用可能な周波数制約にも影響を及ぼし、周波数制約はゲイン仕様を制限します。たとえば、[最小値] 次数のフィルターを指定した場合は、次の周波数制約を使用できます。

  • 中心周波数、帯域幅、通過帯域幅

  • 中心周波数、帯域幅、阻止帯域幅

[指定] を選択した場合は、次の周波数制約を使用できます。

  • 中心周波数、帯域幅

  • 中心周波数、品質係数

  • Shelf タイプ、カットオフ周波数、品質係数

  • Shelf タイプ、カットオフ周波数、緩やかな傾きのパラメーター

  • 低周波数、高周波数

次数

このパラメーターは、[次数モード] が [指定] に設定されている場合にのみ有効になります。フィルターの次数をこのテキスト ボックスに入力します。

フィルターの次数に応じて、利用可能な周波数制約は異なります。周波数制約を選択すると、この領域の入力ボックスが選択に基づいて変更されます。

周波数制約

周波数制約を表す仕様を選択します。以下のオプションを使用できます。

  • 中心周波数、帯域幅、通過帯域幅 (最小次数にのみ利用可能)

  • 中心周波数、帯域幅、阻止帯域幅 (最小次数にのみ利用可能)

  • 中心周波数、帯域幅 (指定次数にのみ利用可能)

  • 中心周波数、品質係数 (指定次数にのみ利用可能)

  • Shelf タイプ、カットオフ周波数、品質係数 (指定次数にのみ利用可能)

  • Shelf タイプ、カットオフ周波数、緩やかな傾きのパラメーター (指定次数にのみ利用可能)

  • 低周波数、高周波数 (指定次数にのみ利用可能)

周波数単位

周波数単位を利用可能なドロップ ダウン リスト (正規化、Hz、kHz、MHz、GHz) から選択します。[正規化] を選択した場合、[入力サンプル レート] ボックスの入力は無効になります。

入力サンプル レート

入力サンプリング周波数を入力します。この入力ボックスの入力は、[正規化] を [周波数単位] 入力ボックスで選択した場合には無効になります。

中心周波数

[周波数単位] に指定されている単位で中心周波数を入力します。

帯域幅

帯域幅は、[ゲイン仕様] セクションの [帯域幅のゲイン] として指定されている値でフィルターの振幅が減衰される周波数点を決定します。既定の設定では、[帯域幅のゲイン] は db(sqrt(.5))、つまり中心周波数に対して –3 dB になります。[帯域幅] プロパティは [周波数制約] が次の場合にのみ適用されます。[中心周波数、帯域幅、通過帯域幅]、[中心周波数、帯域幅、阻止帯域幅] または [中心周波数、帯域幅]。

通過帯域

通過帯域は、[ゲイン仕様] セクションの [通過帯域のゲイン] として指定されている値でフィルターの振幅が減衰される周波数点を決定します。このオプションは、フィルターが最小次数で、選択されている周波数制約が [中心周波数、帯域幅、通過帯域幅] である場合にのみ有効になります。

阻止帯域幅

阻止帯域幅は、[ゲイン仕様] セクションの [阻止帯域のゲイン] として指定されている値でフィルターの振幅が減衰される周波数点を決定します。このオプションは、フィルターが最小次数で、選択されている周波数制約が [中心周波数、帯域幅、阻止帯域幅] である場合にのみ有効になります。

低周波数

低周波数のカットオフを入力します。このオプションは、フィルターの次数がユーザーによって指定されており、選択されている周波数制約が [低周波数、高周波数] である場合にのみ有効になります。フィルターの振幅は、[帯域幅のゲイン] で指定されている量だけ減衰されます。

高周波数

高周波数のカットオフを入力します。このオプションは、フィルターの次数がユーザーによって指定されており、選択されている周波数制約が [低周波数、高周波数] である場合にのみ有効になります。フィルターの振幅は、[帯域幅のゲイン] で指定されている量だけ減衰されます。

フィルターの次数と周波数制約に応じて、利用可能なゲインの制約は異なります。また、ゲインの制約を選択すると、この領域の入力ボックスが選択に基づいて変更されます。

ゲインの制約

ゲインの制約を表す仕様配列を選択します。すべてのコンフィギュレーションにこれらすべてのオプションが利用できるわけではありません。すべての利用可能なオプションのリストは次のとおりです。

  • 参照、中心周波数、帯域幅、通過帯域

  • 参照、中心周波数、帯域幅、阻止帯域

  • 参照、中心周波数、帯域幅、通過帯域、阻止帯域

  • 参照、中心周波数、帯域幅

ゲイン単位

ゲイン単位は [dB] または [2 乗] のどちらかで指定します。これらの単位はダイアログ ボックス内のすべてのゲインの指定に使用されます。

参照ゲイン

参照ゲインはフィルターの振幅が [ゲイン単位] で減衰されるレベルを決定します。参照ゲインはフィルターの振幅応答に対する floor ゲインです。たとえば、参照ゲインを [中心周波数のゲイン] と共に使用して、特定の周波数が減衰されないようにする (0 dB の参照ゲイン) 一方で、他の周波数を強化できます。

帯域幅のゲイン

帯域幅が定義されている [ゲイン単位] でゲインを指定します。このプロパティは、[周波数制約] の指定に bandwidth パラメーターが含まれているか、[低周波数、高周波数] が指定されている場合にのみ適用されます。

中心周波数のゲイン

中心周波数を [ゲイン単位] で指定します。

通過帯域のゲイン

通過帯域のゲインは、通過帯域が定義されている [ゲイン単位] でのレベルを決定します。通過帯域は、[通過帯域] の値、または [周波数仕様] セクションの [低周波数] と [高周波数] の値で決定されます。

阻止帯域のゲイン

阻止帯域のゲインは、阻止帯域が定義されている [ゲイン単位] でのレベルです。このプロパティは、[次数モード] が最小で、[周波数制約] が [中心周波数、帯域幅、阻止帯域幅] である場合にのみ適用されます。

ブースト/カット ゲイン

ブースト/カット ゲインは、緩い勾配のフィルターを設計している場合にのみ適用されます。緩い勾配のフィルターには、[周波数制約] の指定に [Shelf タイプ] パラメーターが含まれています。緩い勾配のフィルターの通過帯域のゲインは、0 dB の floor ゲインから [ブースト/カット ゲイン] dB 増加されます。

設計法

ドロップダウン リストから設計法を選択します。指定したフィルター制約に応じて、異なる IIR 設計法が利用できます。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

チェック ボックスをオンにしてフィルター係数をスケーリングします。

構造

フィルターの構造を選択します。以下の選択が可能です。

  • 直接型 I SOS

  • 直接型 II SOS

  • 直接型 I 転置構成 SOS

  • 直接型 II 転置構成 SOS

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。現在の設計法または構造が System object フィルターでサポートされていない場合、このチェック ボックスは無効になります。

ピーク/ノッチ フィルター設計 — [メイン] ペイン

この領域では、ピーク フィルターまたはノッチ フィルターのどちらを設計するかと、フィルターの次数を指定できます。

応答

ドロップダウン リストから [ピーク] または [ノッチ] を選択します。

次数

フィルターの次数を入力します。次数は偶数でなければなりません。

このパラメーターのグループを使用すると、周波数の制約と単位を指定できます。

周波数制約

フィルター仕様の周波数制約を選択します。次の 2 つの選択肢があります。

  • 中心周波数と品質係数

  • 中心周波数と帯域幅

周波数単位

周波数単位は既定により正規化されます。正規化以外の単位を指定した場合、filterBuilder では入力サンプリング周波数の指定が必要であると見なし、この入力ボックスを有効にします。周波数単位の選択肢は、次のようになります。[正規化 (0 - 1)]、[Hz]、[kHz]、[MHz]、[GHz]。

入力サンプル レート

この入力ボックスは、[正規化 (0 - 1)] 以外の [周波数単位] が指定されている場合に有効になります。入力サンプリング周波数を入力します。

中心周波数

[周波数単位] に指定されている単位で中心周波数を入力します。

品質係数

この入力ボックスは、[周波数制約] で [中心周波数と品質係数] が選択されている場合にのみ有効になります。品質係数を入力します。

帯域幅

この入力ボックスは、[中心周波数と帯域幅] が [周波数制約] に選択されている場合にのみ有効になります。帯域幅を入力します。

このパラメーターのグループを使用すると、振幅の制約とその値や単位を指定できます。

振幅の制約

制約の選択に応じて、他の入力ボックスが有効または無効になります。次の 4 つの振幅の制約から選択します。

  • 制約なし

  • 通過帯域リップル

  • 阻止帯域の減衰量

  • 通過帯域リップルと阻止帯域の減衰量

振幅単位

振幅単位を [dB] または [2 乗] のどちらかから選択します。

通過帯域リップル

この入力ボックスは、選択されている振幅の制約が [通過帯域リップル] または [通過帯域リップルと阻止帯域の減衰量] である場合に有効になります。通過帯域リップルを入力します。

阻止帯域の減衰量

この入力ボックスは、選択されている振幅の制約が [阻止帯域の減衰量] または [通過帯域リップルと阻止帯域の減衰量] である場合に有効になります。阻止帯域の減衰量を入力します。

このグループのパラメーターを使用すると、filterBuilder がフィルターを実装するために使用する設計法と構造を指定できます。

設計法

入力した周波数と振幅の仕様に使用できる設計法を示します。フィルターの仕様を変更すると、フィルターの設計に利用可能な方法も変更されます。

オーバーフローの回数を減らすために SOS フィルター係数をスケーリング

このパラメーターを選択すると、フィルター係数をスケーリングして、フィルターの入力または計算がオーバーフローしてフィルターの表現可能な範囲を超過する確率を削減するように設計に指示が送られます。このオプションをオフにすると、スケーリングは行われません。このパラメーターは、IIR フィルターのみに適用されます。

構造

選択したフィルターの仕様と設計法に利用可能なフィルターの構造をすべて示します。標準的オプションには以下のものがあります。

  • 直接型 I SOS

  • 直接型 II SOS

  • 直接型 I 転置構成 SOS

  • 直接型 II 転置構成 SOS

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。現在の設計法または構造が System object フィルターでサポートされていない場合、このチェック ボックスは無効になります。

パルス整形フィルター設計 — [メイン] ペイン

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの整形と長さを指定できます。

パルス整形

インパルス応答の整形を次のオプションから選択します。

  • レイズド コサイン

  • ルート レイズド コサイン

  • ガウス

次数モード

この仕様は、レイズド コサイン フィルターとルート レイズド コサイン フィルターにのみ利用できます。これらのフィルターに対しては、次のいずれかのオプションを選択します。

  • [最小値]— このオプションを選択すると、ユーザーが指定した [周波数仕様] を満たす最小長のフィルターが作成されます。

  • [次数指定]—このオプションを使用すると、ユーザーは偶数を [次数] 入力ボックスに入力することで、指定した次数のレイズド コサイン フィルターまたはスクエア ルート コサイン フィルターを作成できます。インパルス応答の長さは Order+1 になります。

  • [シンボル指定]—このオプションを使用すると、ユーザーはインパルス応答の長さを別の方法で指定できます。[シンボル指定] を選択した場合は、[次数] 入力ボックスが [シンボル数] 入力ボックスに変更されます。

シンボルあたりのサンプル数

オーバーサンプリング係数を指定します。オーバーサンプリング係数を増加すると、エリアジングの影響から保護され、理想的な周波数応答への FIR フィルターの近似が向上します。[次数] が [シンボル数] に指定されている場合、フィルターの長さは [シンボル数] * [シンボルあたりのサンプル数] +1 になります。[シンボル数] * [シンボルあたりのサンプル数] の積は、偶数でなければなりません。

ガウス フィルターを指定した場合は、フィルターの長さを [シンボル数] と [シンボルあたりのサンプル数] に指定しなければなりません。[シンボル数] * [シンボルあたりのサンプル数] の積は、偶数でなければなりません。フィルターの長さは [シンボル数] * [シンボルあたりのサンプル数] +1 になります。

フィルター タイプ

このオプションは DSP System Toolbox ソフトウェアがインストールされている場合にのみ使用できます。[シングルレート]、[間引き]、[内挿] または [サンプルレート変換] を選択します。[間引き] または [内挿] を選択すると、間引き係数および内挿係数が既定値として [シンボルあたりのサンプル数] に設定されます。[サンプルレート変換] を選択すると、内挿係数が既定値として [シンボルあたりのサンプル数] が設定され、間引き係数が既定値として 3 が設定されます。

このグループのパラメーターを使用すると、フィルターの周波数応答を指定できます。レイズド コサイン フィルターとルート レイズド コサイン フィルターの周波数仕様には次の項目が含まれます。

ロールオフ係数

ロールオフ係数の値の範囲は [0,1] になります。ロールオフ係数が小さいほど、阻止帯域の遷移が急峻になります。

周波数単位

周波数単位は既定により正規化されます。正規化以外の単位を指定した場合、filterBuilder では入力サンプリング周波数の指定が必要であると見なし、この入力ボックスを有効にします。周波数単位の選択肢は、次のようになります。[正規化 (0 - 1)]、[Hz]、[kHz]、[MHz]、[GHz]。

ガウス パルス整形に利用可能な周波数仕様は次のとおりです。

帯域幅と時間の積

このオプションを使用すると、ユーザーはガウス フィルターの幅を指定できます。フィルターの長さに依存しないことに注意してください。帯域幅と時間の積 (BT) は正の実数でなければなりません。帯域幅と時間の積の値が小さいほど、時間内のパルス幅が大きくなり、周波数応答内の阻止帯域幅の遷移が急峻になります。

周波数単位

周波数単位は既定により正規化されます。正規化以外の単位を指定した場合、filterBuilder では入力サンプリング周波数の指定が必要であると見なし、この入力ボックスを有効にします。周波数単位の選択肢は、次のようになります。[正規化 (0 - 1)]、[Hz]、[kHz]、[MHz]、[GHz]。

[次数モード] が [最小値] として指定されている場合、[振幅単位] は以下から選択できます。

  • dB — 振幅をデシベル (既定の設定) 単位で指定します。

  • Linear — 振幅を線形単位で指定します。

FIR パルス整形フィルターに使用できる唯一の [設計法] は、[ウィンドウ] 法です。

構造

選択したフィルター仕様と設計法に対して、このパラメーターはフィルターの実装に使用できるフィルターの構造を示します。既定の設定では、FIR フィルターは直接型構造を使用します。

System object を使用してフィルターを実装

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [シングルレート] に設定した場合に表示されます。このチェック ボックスを選択すると、System object を使用してフィルターを実装する選択肢が利用できます。既定の設定では、このチェック ボックスはオフです。

このチェック ボックスは、[フィルター タイプ] を [内挿]、[間引き]、[サンプルレート変換] に設定した場合は表示されません。フィルター ビルダーは常に System object としてフィルターを実装します。

バージョン履歴

R2009a で導入