MATLAB で使用するための Python のインストールと構成
R2026bMATLAB® から Python® を呼び出すには、サポートされているバージョンの参照実装 (CPython) がシステムにインストールされていなければなりません。また、MATLAB と連携するように Python 環境を構成する必要もあります。
既存の Python インストール環境の確認
既に Python がインストールされている場合は、MATLAB でご使用のバージョンの Python がサポートされているかどうかを MATLAB 製品リリース別対応 Python バージョンで確認してください。
既存の Python インストール環境は、次のプラットフォーム固有の要件も満たしている必要があります。
Windows® — 64 ビット バージョンの Python がインストールされている。32 ビット バージョンはサポートされていません。
Windows — Python が Microsoft® Store からインストールされたものではない。
Linux® および Mac — ソースから Python をビルドした場合、
--enable-sharedオプションを指定してビルドを構成した。詳細については、Python ドキュメンテーションの Python を構成するを参照してください。Mac — MATLAB と Python のインストール環境のアーキテクチャが同じである (Apple シリコンまたは Intel® プロセッサ)。詳細については、How to use Python from MATLAB on Mac with Apple Silicon を参照してください。
Python のインストール
ご使用のシステムにサポートされているバージョンの Python がインストールされていない場合は、MATLAB の [アドオン] パネルまたは python.org からインストールできます。
MATLAB の [アドオン] パネルからの Python のインストール
R2026b 以降
MATLAB の [アドオン] パネルから Python をインストールするには、次の手順に従います。
デスクトップの左側のサイドバーにある [アドオン] アイコン をクリックして、[アドオン] パネルを開きます。[アドオン] アイコンがない場合は、[パネルをさらに開く] ボタン
をクリックして、[アドオン] パネルを選択します。「MATLAB Support for Python」というテキストを検索します。
インストールする Python バージョンに対応するアドオンを選択します。
[インストール] ボタンをクリックします。
pyenv または [外部言語] パネルを使用して、このインストールされたバージョンの Python を Python 環境として選択できるようになりました。詳細については、Manage Python Environments Using External Languages Panelを参照してください。
python.org からの Python のインストール
python.org から Python をインストールするには、次の手順に従います。
https://www.python.org/downloads/にアクセスし、[Looking for a specific release] セクションまでスクロールします。必要なバージョンを探して、[Download] をクリックします。サポートされているバージョン情報については、MATLAB 製品リリース別対応 Python バージョンを参照してください。
インストールする形式をクリックし、オンラインの指示に従います。
Windows では、64 ビット形式を選択します。
Linux および Mac では、ソースから Python 実行可能ファイルをビルドする場合、
--enable-sharedオプションを指定してビルドを構成します。詳細については、Python ドキュメンテーションの Python を構成するを参照してください。
Python 環境を使用するための MATLAB の構成
"ベース環境" (システム全体の Python インストール環境) または "バーチャル環境" (隔離された、プロジェクト固有の Python パッケージのフォルダー) のいずれかを使用するように MATLAB を構成できます。バーチャル環境がまだない場合は、[外部言語] パネルを使用してベース環境から作成できます (Manage Python Environments Using External Languages Panelを参照)。あるいは、プログラムによってバーチャル環境を作成するには、MATLAB の記事 Python virtual environments with MATLAB および Python チュートリアルの仮想環境とパッケージを参照してください。
Python 環境を設定するには、[外部言語] パネル、pyenv 関数、または PYTHONHOME 環境変数を使用します。
[外部言語] パネルを使用した Python 環境の選択
R2026a 以降
Python を使用するように MATLAB を構成する最も簡単な方法は、[外部言語] パネルを使用してベース環境またはバーチャル環境を選択することです。
[外部言語] パネルで Python ビューを開くには、任意のサイドバーにある [パネルをさらに開く] ボタン
をクリックし、 [外部言語] をクリックします。次に、パネルの左上にある言語リストから Pythonオプションを選択します。[すべての Python 環境] セクションにある環境を右クリックし、[選択されている環境として設定] を選択して、目的のベース環境またはバーチャル Python 環境を選択します。
選択した環境が、[外部言語] パネルの [選択された Python 環境] セクションに表示されます。
詳細については、Manage Python Environments Using External Languages Panelを参照してください。
Windows での Python バージョンの設定
標準インストーラーを使用して Python をインストールした場合、Python は Windows レジストリに登録されています。使用する Python バージョンを設定するには、pyenv の名前と値の引数 Version を使用します。以下に例を示します。
pyenv(Version="3.13");インストーラーを実行せずに、Python ファイルをコンピューターにコピーするなど、非標準的なインストールを実行した場合は、ベース環境またはバーチャル環境の Python 実行可能ファイルのパスを使用して Python バージョンを設定します。以下に例を示します。
pyenv(Version="C:\Users\username\AppData\Local\Programs\Python\Python313\python.exe");
pyenv は、現在の Python 環境に関する情報を含む PythonEnvironment オブジェクトを返します。
PythonEnvironment with properties:
Version: "3.13"
Executable: "C:\Users\username\AppData\Local\Programs\Python\Python313\python.exe"
Library: "C:\Users\username\AppData\Local\Programs\Python\Python313\python313.dll"
Home: "C:\Users\username\AppData\Local\Programs\Python\Python313"
Status: NotLoaded
ExecutionMode: InProcess
Mac および Linux での Python バージョンの設定
Mac および Linux で使用する Python バージョンを設定するには、pyenv の名前と値の引数 Version を使用して、ベース環境またはバーチャル環境の Python 実行可能ファイルの絶対パスを指定します。以下に例を示します。
pyenv(Version="/usr/bin/python3.13")pyenv は、現在の Python 環境に関する情報を含む PythonEnvironment オブジェクトを返します。
PythonEnvironment with properties:
Version: "3.13"
Executable: "/usr/bin/python3"
Library: "libpython3.13.so.1.0"
Home: "/usr"
Status: NotLoaded
ExecutionMode: InProcessPYTHONHOME 環境変数の使用
可能な場合は、[外部言語] パネルまたは pyenv を使用して Python バージョンを設定します。このパネルも pyenv も使用できない場合 (たとえば、MATLAB アプリを実行する場合など) は、バージョンを設定する代替方法として、PYTHONHOME 環境変数を使用できます。pyenv と PYTHONHOME を使用してバージョンを設定した場合、そのバージョンは同じでなければなりません。
この環境変数の値を確認するには、MATLAB コマンド プロンプトで「
getenv("PYTHONHOME")」と入力します。pyenvで設定されているバージョンを表示するには、「e = pyenv; e.Version」と入力します。PYTHONHOMEを設定するには、https://docs.python.org/3/using/cmdline.html#envvar-PYTHONHOMEを参照してください。環境変数の設定の詳細については、オペレーティング システムのドキュメンテーションを参照してください。setenvを使用してこの変数を設定することもできます。ただし、この設定は現在の MATLAB セッションにのみ適用されます。現在の MATLAB セッションの
PYTHONHOMEを削除するには、「unsetenv("PYTHONHOME")」と入力します。
実行モードの変更 (オプション)
Python 環境を選択した後、MATLAB が即時に Python インタープリターを読み込むことはありません。読み込みは、MATLAB で初めて Python 関数を呼び出したときに行われます。その最初の呼び出しの前に、オプションで Python の実行モードを変更できます。Python は、MATLAB と同じプロセス (InProcess モード) または別のプロセス (OutOfProcess モード) のいずれかで実行できます。
既定では、Python は
InProcessモードで実行されます。この実行モードにはパフォーマンス上の利点があり、既存の Python コードを実行する場合に推奨されます。Python コードを頻繁に開発している場合は、実行モードを
OutOfProcessに設定します。このモードは、不安定なコードで MATLAB セッションがクラッシュしないように保護し、長時間実行されている Python コードを Ctrl+C で中断できるようにします。また、MATLAB と競合するサードパーティのライブラリを使用する必要がある場合も、OutOfProcessモードを使用します。
実行モードを設定するには、[外部言語] パネルで [設定] ボタン をクリックし、[OutOfProcess] を選択します。あるいは、MATLAB コマンド プロンプトで「pyenv(ExecutionMode="OutOfProcess")」と入力します。詳細については、Python 機能のアウトプロセスでの実行を参照してください。
Python が MATLAB で動作することの確認
Python が MATLAB で動作することを確認するには、MATLAB で Python 式を入力して Python インタープリターを読み込みます。以下に例を示します。
py.list
ans =
Python list with values:
[]
Use string, double, datetime or cell function to convert to a MATLAB array.Unable to resolve the name py. というエラー メッセージ (myfunc は関数名) が表示される場合は、インストール環境に問題がある可能性があります。トラブルシューティングのヘルプについては、名前 py.myfunc を解決できないを参照してください。myfunc
MATLAB は Python インタープリターの読み込み時に以下の設定にアクセスします。
関数
pyenvを使用して構成された、Python 環境のユーザー設定。指定したバージョンがPYTHONHOME環境変数で指定されているバージョンと競合する場合は、pyenvを呼び出す前に環境変数をクリアします。環境変数をクリアするには、MATLAB コマンド プロンプトで「unsetenv("PYTHONHOME")」と入力します。pyenvで設定された値は、複数の MATLAB セッション間で維持されます。詳細については、Windows での Python バージョンの設定またはMac および Linux での Python バージョンの設定を参照してください。標準の Python ライブラリを検索する場所を指定する
PYTHONHOME環境変数。MATLAB は、pyenv.Statusの値がNotLoadedの場合にのみこの変数を使用します。MATLAB で変数の値を表示するには、「getenv("PYTHONHOME")」と入力します。詳細については、PYTHONHOME 環境変数の使用を参照してください。システム
PATH環境変数。MATLAB でシステム パスを表示するには、「getenv("PATH")」と入力します。Windows レジストリ。
Python 環境の切り替え
MATLAB が使用する Python 環境は、[外部言語] パネルから、または pyenv を呼び出すことで変更できます。Python 環境を変更するプロセスは、実行モードによって異なります。
Python が
InProcessモードで読み込まれている場合は、まず MATLAB を再起動します。次に、[外部言語] パネルまたはpyenvを使用して Python 環境を変更します。Python が
OutOfProcessモードで読み込まれている場合は、まずterminate(pyenv)を呼び出して Python プロセスを終了します。次に、[外部言語] パネルまたはpyenvを使用して Python 環境を変更します。
[外部言語] パネルから古い Python 環境を除去するには、[すべての Python 環境] リストで環境を右クリックし、[環境の除去] を選択します。環境を除去しても、システムからその環境が削除されるわけではありません。後で追加し直すことができます。MATLAB Support for Python アドオンからインストールされた環境は、この方法で除去することはできません。該当する環境を除去するには、[アドオン] パネルからサポート パッケージをアンインストールし、[リフレッシュ] ボタンを使用して [外部言語] パネルを更新します。