他のリリースからの基本設定のインポート
新しくインストールしたバージョンの MATLAB® を初めて起動すると、システムにインストールされている前のリリースから基本設定がインポートされます。MATLAB は、以下のガイドラインに従って基本設定フォルダーを探します。
MATLAB は、リリース R2019b 以降の基本設定フォルダーを探します。MATLAB は、その基準を満たす 1 つ以上の基本設定フォルダーを見つけると、その中で最も新しいバージョンからファイルを移行します。
たとえば、R2021b を起動し、R2020b と R2019b の両リリースの基本設定フォルダーがある場合、MATLAB は R2020b の基本設定フォルダーから R2021b の基本設定フォルダーへファイルを移行します。
メモ
R2021b より前のリリースの場合、MATLAB は 3 つ前のリリースまで確認します。たとえば、R2019a を起動すると、MATLAB は R2018b、R2018a、および R2017b の基本設定を探します。
有効な前のリリースの基本設定フォルダーが存在しない場合、MATLAB は、起動しているリリースの既定の基本設定ファイルを作成します。
たとえば、R2021a を起動すると、MATLAB は R2020b、R2020a、および R2019b の基本設定を探します。それらのいずれもインストールされていない場合、MATLAB は R2021a リリースの既定のファイルを作成します。これは、R2019a 以前のリリースの基本設定フォルダーが存在する場合にも当てはまります。
現在のバージョンよりも古いリリースをインストールした場合、MATLAB がそのリリースよりも新しいリリースから基本設定をインポートすることはありません。
基本設定フォルダーの絶対パスを確認するには、MATLAB コマンド ウィンドウに「prefdir
」と入力します。基本設定フォルダーの名前は、実行中のリリース名と一致します。たとえば、MATLAB R2021a の場合、基本設定フォルダーの名前は R2021a
です。
prefdir
ans = 'C:\Users\username\AppData\Roaming\MathWorks\MATLAB\R2021a'
macOS と iOS では、基本設定フォルダーは別の隠しフォルダー内にある可能性があります。この場合、以下の手順で隠しフォルダーにアクセスします。
Finder で、[移動] 、 [フォルダへ移動] を選択します。
表示されるダイアログ ボックスで、
prefdir
から返されたパスを入力して Enter キーを押します。
既定の基本設定の使用
前のリリースから基本設定をインポートする代わりに、新しいリリースの既定の基本設定を使用できます。既定の基本設定を使用するには、対応するリリースの基本設定フォルダー内のすべてのファイルを削除します。prefdir
コマンドを使用して、基本設定フォルダーの絶対パスを確認します。
たとえば、R2021a の既定の基本設定を使用するには、MATLAB を起動し、コマンド ウィンドウで、「prefdir
」と入力して基本設定フォルダーの場所を確認します。
prefdir
ans = 'C:\Users\username\AppData\Roaming\MathWorks\MATLAB\R2021a'
C:\Users\username\AppData\Roaming\MathWorks\MATLAB\R2021a
内のすべてのファイルを削除してから、MATLAB を再起動します。MATLAB は、すべての基本設定が既定値に設定された状態で起動します。保存を検討するファイルの 1 つは history.m
です。詳細については、コマンド履歴基本設定の設定を参照してください。あるいは、新しいリリースをまだ起動していない場合、そのリリースの空の基本設定フォルダーを作成します。これにより、新しいリリースを起動したときに MATLAB は基本設定をインポートせず、既定の基本設定を強制的に使用します。たとえば、MATLAB R2021a の既定の基本設定を使用するには、MATLAB の基本設定が C:\Users\username\AppData\Roaming\MathWorks\MATLAB
フォルダーに保存されている場合は、フォルダー C:\Users\username\AppData\Roaming\MathWorks\MATLAB\R2021a
を作成します。