プロットのラインとマーカーの外観の指定
MATLAB® では、ライン スタイル、色、マーカーの既定のセットを使用してプロットが作成されます。これらの既定の設定により、作成するさまざまなプロットで一貫したクリーンな外観が得られます。プロットのそれらの特性を必要に応じてカスタマイズできます。プロット関数の多くには、カスタマイズ用の linespec という入力引数があります。また、一般に、それらの関数から返されるオブジェクトにはプロットのそれらの特性を制御するプロパティがあります。引数やプロパティの名前は異なる場合もありますが、通常、それらが受け入れる値には共通のパターンがあります。パターンを理解してしまえば、それを使用してさまざまなプロットを変更できます。
以下の例では、関数 plot を使用して、ラインの外観をカスタマイズする全体的なアプローチを示します。特定のプロット関数に対するオプションの完全なリストについては、その関数のドキュメントを参照してください。
ライン スタイル
ほとんどのライン プロットでは、既定で実線が表示されますが、次の表のいずれかのライン スタイルを使用してラインをカスタマイズできます。たとえば、破線を使用したライン プロットを作成します。
plot([0 1 2 3],'--')| ライン スタイル | 説明 | 結果として得られる線 |
|---|---|---|
"-" | 実線 |
|
"--" | 破線 |
|
":" | 点線 |
|
"-." | 一点鎖線 |
|
マーカー
通常、ライン スタイルに加えてマーカー記号を指定できます。マーカーはチャート内のデータ点に表示されます。たとえば、破線と円マーカーを使用したライン プロットを作成します。
plot([0 1 2 3],'--o')| マーカー | 説明 | 結果のマーカー |
|---|---|---|
"o" | 円 |
|
"+" | プラス記号 |
|
"*" | アスタリスク |
|
"." | 点 |
|
"x" | 十字 |
|
"_" | 水平線 |
|
"|" | 垂直線 |
|
"square" | 正方形 |
|
"diamond" | 菱形 |
|
"^" | 上向き三角形 |
|
"v" | 下向き三角形 |
|
">" | 右向き三角形 |
|
"<" | 左向き三角形 |
|
"pentagram" | 星形五角形 |
|
"hexagram" | 星形六角形 |
|
色、ライン スタイル、マーカーの組み合わせの指定
多くのプロット関数には、色、ライン スタイル、マーカーを指定するための単一の引数があります。たとえば、関数 plot には、それらの 1 つ以上の特性を指定するためのオプションの引数 linespec があります (あるいは、プロットの作成後にプロパティを設定して変更することもできます)。
引数 linespec を '--or' と指定して、赤の破線と円マーカーを使用したプロットを作成します。この組み合わせで、'--' は破線に対応し、'o' は円マーカーに対応し、'r' は赤に対応します。
plot([1 2 3 4 5 6],[0 3 1 6 4 10],'--or')
ラインの 3 つの特性をすべて指定する必要はありません。たとえば、マーカーのみを指定した場合、プロットには既定の色でマーカーが表示され、ラインは表示されません。
plot([1 2 3 4 5 6],[0 3 1 6 4 10],'o')
名前の付いた色は引数 linespec を使用して指定できますが、カスタム色を指定するにはオブジェクトのプロパティを設定します。たとえば、Line オブジェクトには Color プロパティがあります。
円マーカー付きの紫のラインを使用したプロットを作成します。引数 linespec でラインとマーカー記号のみを指定します。それとは別に、Color プロパティを名前と値の引数として設定します。Line オブジェクトを p として返すため、後で他のプロパティを変更できます。
p = plot([1 2 3 4 5 6],[0 3 1 6 4 10],'-o','Color',[0.5 0 0.8]);

次に、Color プロパティを 16 進数カラー コードの '#00841a' に設定して、ラインの色を緑の色調に変更します。さらに、ライン スタイルを破線に変更し、マーカーをアスタリスクに変更します。
R2019a より前の場合は、16 進数カラー コードではなく RGB 3 成分で色を指定します。たとえば、p.Color = [0 0.52 0.10] のようになります。
p.Color = '#00841a'; p.LineStyle = '--'; p.Marker = '*';

ラインの幅、マーカーの塗りつぶし、マーカーの輪郭の変更
ラインの他の特性については、プロパティを設定することで変更できます。たとえば、Line オブジェクトには、ラインの太さを制御する LineWidth プロパティがあります。太いラインを作成するには、関数 plot を呼び出すときに LineWidth を名前と値の引数として指定できます。ここでは、LineWidth を 3 に設定します。Line オブジェクトを p として返すため、後で他のプロパティを設定できます。
p = plot([1 2 3 4 5 6],[0 3 1 6 4 10],'-o','LineWidth',3);

Line オブジェクトの MarkerFaceColor プロパティを設定して、マーカーをオレンジの色調で塗りつぶします。さらに、MarkerSize プロパティを設定して、マーカー サイズを 8 に拡大します。
p.MarkerFaceColor = [1 0.5 0]; p.MarkerSize = 8;

MarkerEdgeColor プロパティを設定して、マーカーの輪郭を塗りつぶし色に合わせて変更します。
p.MarkerEdgeColor = [1 0.5 0];



















